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🌹『翠玉のケエス:芽吹』🌹 本編 💎 The SUN:U 💎
Drop.028『 The SUN:U〈Ⅰ〉』【2】
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「――ご注文はお決まりですか?」
それに次ぎ、桔流が笑顔で問うと、雷はメニューを片手に言った。
「そうだね。――じゃあ、今夜はスノウカードを頂こうかな」
つい秋頃までは、クラフトビールをひとつ目として馴染ませていた雷だが、冬に入ってからは、まずその身を温めるべく、ウィスキーをひとつ目とするようになっていた。
そんな雷が、季節のメニューから選んだウィスキーの名を告げると、桔流はにこりと笑んで応じる。
「かしこまりました。――それでは、ストレートでお持ちしますね。――……と、あと」
そうして、バーテンダーの役目をひとつこなした桔流は、そこでしばし声を潜めると、
「――法雨さん。――もう少しで出てきますので……」
と、続けた。
すると、その桔流に、雷は、
「あぁ。――ははは。有難う。――じゃあ、“慌てずにどうぞ”と……」
と穏やかに笑っては、伝言を託した。
桔流は、そうして伝言を賜ると、愛嬌のある笑顔で言った。
「ふふ。了解です。――お任せください」
そんな桔流は、一度バックヤードへ入るなり、再びフロアへと戻ってくると、美しい琥珀色を揺らがせるグラスと、目新しい前菜を、雷のもとへと送り届けた。
雷は、その桔流にまた丁寧に礼を告げると、彼が届けてくれた美味を楽しみながら、先々のスケジュール確認をするべく、スマートフォンを取り出した。
すると、不意に振動したスマートフォンが、メッセージの到着を報せた。
雷は、その報せが示す送り主の名――“京”の字を見ては、漆黒の三角耳をやんわりと立て、少しばかり眉を上げる様にしたが――、メッセージの中身を確認するなり、ふ、と笑むと、そのまま返事を打ち始めた。
それから少しして、その京とのやりとりを終えた雷は、ふと、馴染みのある声を聞きつけるなり、耳が向くに倣い、そちらに視線をやった。
「アラ。いらっしゃいませ。お久しぶりですね。ハンターさん? ――メリークリスマスですわ」
すると――、先ほど来店したらしいクロヒョウ族の客に、法雨が声をかけていた。
雷は、その様子を確認するなり、ひとつ苦笑した。
と云うのも、そうして声をかけられたクロヒョウ族の彼は、何やら動揺しているらしい様子であったからだ。
恐らくは、何やらと法雨にからかわれたのだろう――。
そう思いながら、これ以上の盗み見も無礼と判じた雷は、再び手元に視線を戻すと、テーブルの色を交え始めた琥珀色を、ゆったりと飲み干した。
そんな雷が、すっかりと軽くなったグラスを優しく降ろしてやると、そのグラスの向こうから耳心地の良い声が贈られた。
「――メリークリスマス。雷さん」
それに顔を上げると、雷もまた、微笑みながら挨拶を贈った。
「メリークリスマス。――法雨さん」
そんな雷に、法雨は幸せに満ちた笑顔を返すと、ふふと笑った。
雷は、その様子に愛おしげに笑みを返すと、次いで、店内を見やりながら言う。
「今年も大盛況だね」
それに、法雨は満足げに言う。
それに次ぎ、桔流が笑顔で問うと、雷はメニューを片手に言った。
「そうだね。――じゃあ、今夜はスノウカードを頂こうかな」
つい秋頃までは、クラフトビールをひとつ目として馴染ませていた雷だが、冬に入ってからは、まずその身を温めるべく、ウィスキーをひとつ目とするようになっていた。
そんな雷が、季節のメニューから選んだウィスキーの名を告げると、桔流はにこりと笑んで応じる。
「かしこまりました。――それでは、ストレートでお持ちしますね。――……と、あと」
そうして、バーテンダーの役目をひとつこなした桔流は、そこでしばし声を潜めると、
「――法雨さん。――もう少しで出てきますので……」
と、続けた。
すると、その桔流に、雷は、
「あぁ。――ははは。有難う。――じゃあ、“慌てずにどうぞ”と……」
と穏やかに笑っては、伝言を託した。
桔流は、そうして伝言を賜ると、愛嬌のある笑顔で言った。
「ふふ。了解です。――お任せください」
そんな桔流は、一度バックヤードへ入るなり、再びフロアへと戻ってくると、美しい琥珀色を揺らがせるグラスと、目新しい前菜を、雷のもとへと送り届けた。
雷は、その桔流にまた丁寧に礼を告げると、彼が届けてくれた美味を楽しみながら、先々のスケジュール確認をするべく、スマートフォンを取り出した。
すると、不意に振動したスマートフォンが、メッセージの到着を報せた。
雷は、その報せが示す送り主の名――“京”の字を見ては、漆黒の三角耳をやんわりと立て、少しばかり眉を上げる様にしたが――、メッセージの中身を確認するなり、ふ、と笑むと、そのまま返事を打ち始めた。
それから少しして、その京とのやりとりを終えた雷は、ふと、馴染みのある声を聞きつけるなり、耳が向くに倣い、そちらに視線をやった。
「アラ。いらっしゃいませ。お久しぶりですね。ハンターさん? ――メリークリスマスですわ」
すると――、先ほど来店したらしいクロヒョウ族の客に、法雨が声をかけていた。
雷は、その様子を確認するなり、ひとつ苦笑した。
と云うのも、そうして声をかけられたクロヒョウ族の彼は、何やら動揺しているらしい様子であったからだ。
恐らくは、何やらと法雨にからかわれたのだろう――。
そう思いながら、これ以上の盗み見も無礼と判じた雷は、再び手元に視線を戻すと、テーブルの色を交え始めた琥珀色を、ゆったりと飲み干した。
そんな雷が、すっかりと軽くなったグラスを優しく降ろしてやると、そのグラスの向こうから耳心地の良い声が贈られた。
「――メリークリスマス。雷さん」
それに顔を上げると、雷もまた、微笑みながら挨拶を贈った。
「メリークリスマス。――法雨さん」
そんな雷に、法雨は幸せに満ちた笑顔を返すと、ふふと笑った。
雷は、その様子に愛おしげに笑みを返すと、次いで、店内を見やりながら言う。
「今年も大盛況だね」
それに、法雨は満足げに言う。
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