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🌹『翠玉のケエス:芽吹』🌹 本編 💎 The SUN:U 💎
Drop.028『 The SUN:U〈Ⅰ〉』【3】
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「ふふ。そうでしょう? ――今年も、クリスマス限定の特別メニューをたっぷりご用意してたから、本当に嬉しいわ。――クリスマスの恒例だけど、今夜も、ご予約頂いたお客様だけでほぼ満席なの」
「今年もそうなのか。――流石だよ。――あぁ、それと、今日の前菜は初めて見るものだったけれど、――これも、すごく美味しかったよ」
そんな法雨に称賛を贈った雷が、今しがた食し終えた小皿を示して続けると、法雨はそれにも喜びの笑みを零し、合せた両手を頬に添えるようにして言った。
「まぁ、嬉しい。――新しいお前菜も気に入ってくれたのね?」
「あぁ。すごくね。――メニューに無いのが惜しいくらいだよ」
その法雨に、雷が頷き言うと、法雨は酷く満足げに言った。
「ふふ。まさかそこまで気に入ってもらえるとは思わなかったけれど、――“狙い通り”、お口に合ったみたいで嬉しいわ」
その法雨の言葉に、雷がはてと不思議そうにすると、法雨は楽しげに続ける。
「実は、今日のお前菜、――雷さんが気に入ってくれたらと思ってレシピを練ったものなの。――だから、そんな風に言ってもらえて、とっても嬉しいわ。――因みに、気に入ってもらえたら、明日も召し上がって頂こうと思って、家での分も作ってあるの。――だから、良かったら家でも召し上がって」
雷は、そう言いながら小首を傾げた法雨に、驚きながらも嬉しそうに言った。
「そうだったのか……。それは嬉しいな……。――じゃあ、家で頂けるのも楽しみにしているよ。――有難う」
そんな雷に、またにこりと笑んだ法雨は、
「ふふ。こちらこそ」
と返礼すると、綺麗に空になった小皿とグラスを受け取っては、次のオーダーを尋ねた。
そして、そんな雷から受け取ったオーダーに応え、談笑を交えながら、クリスマスメニューの一員でもあるシャンパンカクテルを仕上げた法雨は、透き通った紅色を泡立たせたシャンパングラスを雷の前に上品に据えると、ふと思い出したようにしては、礼を述べたばかりの雷にこそりと言った。
「――あ、そうそう。――聞いて、雷さん。――実はね……、――つい最近、――あの桔流君にも、とうとう“お相手”が出来たのよ?」
雷は、そんな法雨からの報せにピンと耳を立てては、冬毛でより大ぶりになった尾をひとつ揺らすと、シャンパングラスを持つ手をひとつ止めて言った。
「なんだ。そうだったのか……。――それは、おめでとうを言い損ねてしまったな……」
法雨は、その雷に、何故か楽しげにして言った。
「ふふ。――じゃあ、ぜひ後で言ってあげて。――すっっっごく照れくさそうにするから、――とっても可愛いわよ」
「おや、それは珍しいな。――クールな彼がそんな反応をするなんて。――それじゃあ、ぜひお祝いを伝えないとだな。――楽しみにしておくよ」
法雨から聞いていた話では――、そんな桔流もまた、過去に何かしらの事情があり、数年ほど前から、法雨と同じようにして“意識的に恋愛事を避けている”との事だった。
だが、その桔流にもついに、心を許せる“かけがのない人”が出来たというのだから、それは、親しき者の門出のようで、雷にとっても大変喜ばしい事であった。
そんな“慶び”を胸に、愛する人が手掛けたカクテルを改めて口にした雷は、はたと思い立つと――、愛し人との時間を楽しみながらも仕事に精を出している法雨に言った。
「今年もそうなのか。――流石だよ。――あぁ、それと、今日の前菜は初めて見るものだったけれど、――これも、すごく美味しかったよ」
そんな法雨に称賛を贈った雷が、今しがた食し終えた小皿を示して続けると、法雨はそれにも喜びの笑みを零し、合せた両手を頬に添えるようにして言った。
「まぁ、嬉しい。――新しいお前菜も気に入ってくれたのね?」
「あぁ。すごくね。――メニューに無いのが惜しいくらいだよ」
その法雨に、雷が頷き言うと、法雨は酷く満足げに言った。
「ふふ。まさかそこまで気に入ってもらえるとは思わなかったけれど、――“狙い通り”、お口に合ったみたいで嬉しいわ」
その法雨の言葉に、雷がはてと不思議そうにすると、法雨は楽しげに続ける。
「実は、今日のお前菜、――雷さんが気に入ってくれたらと思ってレシピを練ったものなの。――だから、そんな風に言ってもらえて、とっても嬉しいわ。――因みに、気に入ってもらえたら、明日も召し上がって頂こうと思って、家での分も作ってあるの。――だから、良かったら家でも召し上がって」
雷は、そう言いながら小首を傾げた法雨に、驚きながらも嬉しそうに言った。
「そうだったのか……。それは嬉しいな……。――じゃあ、家で頂けるのも楽しみにしているよ。――有難う」
そんな雷に、またにこりと笑んだ法雨は、
「ふふ。こちらこそ」
と返礼すると、綺麗に空になった小皿とグラスを受け取っては、次のオーダーを尋ねた。
そして、そんな雷から受け取ったオーダーに応え、談笑を交えながら、クリスマスメニューの一員でもあるシャンパンカクテルを仕上げた法雨は、透き通った紅色を泡立たせたシャンパングラスを雷の前に上品に据えると、ふと思い出したようにしては、礼を述べたばかりの雷にこそりと言った。
「――あ、そうそう。――聞いて、雷さん。――実はね……、――つい最近、――あの桔流君にも、とうとう“お相手”が出来たのよ?」
雷は、そんな法雨からの報せにピンと耳を立てては、冬毛でより大ぶりになった尾をひとつ揺らすと、シャンパングラスを持つ手をひとつ止めて言った。
「なんだ。そうだったのか……。――それは、おめでとうを言い損ねてしまったな……」
法雨は、その雷に、何故か楽しげにして言った。
「ふふ。――じゃあ、ぜひ後で言ってあげて。――すっっっごく照れくさそうにするから、――とっても可愛いわよ」
「おや、それは珍しいな。――クールな彼がそんな反応をするなんて。――それじゃあ、ぜひお祝いを伝えないとだな。――楽しみにしておくよ」
法雨から聞いていた話では――、そんな桔流もまた、過去に何かしらの事情があり、数年ほど前から、法雨と同じようにして“意識的に恋愛事を避けている”との事だった。
だが、その桔流にもついに、心を許せる“かけがのない人”が出来たというのだから、それは、親しき者の門出のようで、雷にとっても大変喜ばしい事であった。
そんな“慶び”を胸に、愛する人が手掛けたカクテルを改めて口にした雷は、はたと思い立つと――、愛し人との時間を楽しみながらも仕事に精を出している法雨に言った。
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