13 / 43
本編
12
しおりを挟む
葉は青々と生い茂り、やがて色をなくして枯れ落ちて、雪に覆われその中から新たな芽を吹かせる。季節はめぐり、再び春を迎えた塔には窓から麗らかな陽光が差し込んでいた。
その陽光を眺めながら、塔の中でどれほど季節が巡っても姿を変えることのないレアケはソファで優雅にくつろいでいた。
腰にまで届くほどの長い白髪、眠たげな薄紅色の瞳、日に焼けたことなどない白い肌。浮世離れした美しさをもった魔女は片手で口元を覆い、その美しさを台無しにする大あくびをしていた。
「ふあぁ……エスタ、エスタや」
「魔女さま、お呼びでしょうか」
レアケが己の侍女の名を呼ぶと、それに応えて侍女、エスタは彼女の前に出た。その姿を見て、レアケはうれしそうな笑みを浮かべる。
胸元にかかるほどの長さの金色の髪と美しくかがやく新緑の瞳、ふっくらとした頬と柔らかそうな唇。首元にはフリルのチョーカーが飾られており、質の良い丈の長い紺のワンピースを身にまとったエスタはここに来たばかりの痩せこけた少女の姿から美しく成長していた。
「エスタ。新しい服はよく似合っておるようだの」
背丈もぐんと伸びてレアケに届こうとしている。胸は平坦だが体は痩せすぎず、姿勢は美しく、見た目は立派な淑女だと言えるだろう。
「……ふうむ、こうしてみると、立派な淑女のように見える」
「ふふん、だろ? ……てかむしろ、魔女さまのほうが淑女らしくないよな」
「……お口は、相変わらずだがの」
「あら、失礼いたしました」
ほめられて素に戻ったエスタだが、丁寧な言葉遣いで答えてすぐに口元に手を当て、上品に笑って見せる。その姿は非の打ちどころがない淑女だ。
「まあ、適度に淑女らしくなっておるの」
「ふふ、そうでしょう? ……っけほ、けほ……」
エスタは声が掠れ、少し咳き込む。その様子にレアケは少し心配そうにエスタの顔をのぞき込んだ。
「大丈夫か? そなた……このまえの風邪から、なかなか声が治らぬのう」
冬から春に移りゆくころ、エスタは風邪を引き、熱を出して寝込んでいた。そのころから声の掠れが目立ち始め、春になったいまもそれが続いている。
「……大丈夫です。魔女さま、きれいな声を出せる魔法はご存知でしょうか」
「知らぬ。が、知らぬなら作ればよかろう?」
「さすがは、魔女さまでございますね」
「ふふんっ」
レアケは得意げに胸をはる。何度かエスタを真似てそれを繰り返しているうちに、いまでは癖になっているようだ。
「まあ、作ってもよいが……それよりも、そなたの喉を治すべきだろう」
「……おっしゃるとおりですね」
美しい声を出す魔法を使ったとしても、それは症状をごまかしているだけで根本的な解決にはならない。レアケは安心させるかのようにエスタに笑いかける。
「なに、心配するでない。私がとっておきの蜂蜜湯をつくってやろう」
「……うれしい、です」
エスタはそう答えたものの、その表情は暗い。レアケは不思議そうに首をかしげる。
「エスタ?」
「……、魔女さま。先に仕事を片づけてきますので、その後ぜひお願いします」
「う、うむ……楽しみにしておれ」
エスタはそそくさと階段を下り、地下の倉庫に入った。
「……はあ」
ため息をついたエスタの視界に、倉庫の中にしまわれたままの姿見の鏡が入る。エスタは鏡の前に立つと、首元のチョーカーを少しずらした。
「やっぱ、目立ち始めているな……」
チョーカーで隠していた喉には、女であれば目立たないはずの喉仏が存在を主張し始めていた。エスタの声の不調は、これが原因だ。
(魔法使って隠す……わけにはいかないしな……)
レアケが未だに正体をつかめていない、エスタが使っている魔法、それはあるものをないように見せるものだ。エスタはそれを用いて自分の男の象徴を見えなくしていた。
見えなくしているだけなので、実際にはそこに存在している。ただ場所が場所のため、レアケは魔法が使われている部位を認識しておらず、だからこそレアケをだまし続けられていた。
喉仏もそれと同じ魔法を使って隠すことはできるが、魔法をレアケの目にさらせば簡単に見破られてしまうだろう。そうなれば、エスタは男であることを知られ、ここにはいられなくなる。最悪、殺される可能性もあった。
(……ここを離れるのは、嫌だ)
エスタはここから、いや、レアケから離れたくなかった。それは修道院に預けられた妹アニカを守るためでもあるが、エスタ自身がレアケのそばにいたいと望むようになっていたからだ。
エスタにだれも教えてくれなかったことを教え、生きる力を授けてくれたやさしい魔女。エスタはレアケと共に過ごし、失言で頭をわしつかみにされて痛い思いをすることは多々あったが、彼女のやさしさに触れて好感を持つようになっていた。
エスタにはレアケを助け出す力はない。だがせめて、彼女のそばでその心に寄り添っていたい。そう思うエスタの心に反して、彼の体は男になろうとしていた。
「……どうしたらいいんだ」
いまは喉仏もチョーカーで隠せる程度だが、いずれは隠しきれなくなるだろう。節々の痛む体はまだ成長を続けており、いずれは背丈がレアケを追い越し、手足の大きさも女とは言いにくいほどになってしまうかもしれない。
それらを隠すため魔法を使えば、多くの者を欺けたとしても、魔女の目は欺けないだろう。
エスタが、エスタでいられる時間は長くなかった。残りわずかな時間をどれだけ引き伸ばせるか、エスタはそのことばかり考えていた。
たとえ引き延ばせたとしても、いつか終わりはやってくる。それをわかっていても、エスタはそれから目をそらしてわずかな可能性に縋り続けていた。
「……仕事しよう」
エスタはため息をつき、新しいシーツを引っ張り出した。それを抱えて倉庫を出たところで、ここに来たばかりのエスタでは感じ取ることのできなかった魔力の流れを感じとる。それは王族らがここにやってくる際に使う、転移の魔法だ。
(また、だれか来たのか)
王か、王妃か、それとも王太子か。
(三日前に来たから、王妃ではないか)
王妃がやってくるのは、かならず王が訪れたあとだ。王妃は王がレアケのもとにやってくると数日以内に訪れ、彼女を罵倒して手を上げる。ただの侍女でしかないエスタは王族に逆らえず、それを歯を食いしばって耐えるしかなかった。
今回は王か、王太子か、どちらにしてもレアケの体目当ての男だ。エスタが顔をしかめながら扉を見ていると、それはゆっくりと開かれる。
(……変態ジジイの方かよ)
入ってきたのは王、レイフだ。エスタが頭を下げると、普段ならその存在を無視するレイフはなにを感じたのか、エスタへと一歩近づいた。
「……っ」
頭を下げていてもそれがわかったエスタは、緊張に体をこわばらせる。
「ほう、おまえ……顔を上げよ」
その声にエスタは顔を青くした。王の命に逆らってはいけない。青い顔のまま顔を上げたエスタは、せめて目だけは合わせまいと視線を下に向ける。
「……ふん、よく成長したものだな」
エスタはその言葉にぞっとして視線を上げた。エスタの目に映ったのは、自分をいやらしい目でみる下卑た老人の目だ。
(……っ、このクソ野郎……!)
エスタはその股間を蹴り上げて逃げ出したかったが、相手と自分の立場を考えればできるはずもなかった。助けを求めるかのように視線をさまよわせると、王の後ろ、扉のそばに立つ騎士が目を背けているのが見える。エスタは騎士のことを役立たずと内心で罵った。
その陽光を眺めながら、塔の中でどれほど季節が巡っても姿を変えることのないレアケはソファで優雅にくつろいでいた。
腰にまで届くほどの長い白髪、眠たげな薄紅色の瞳、日に焼けたことなどない白い肌。浮世離れした美しさをもった魔女は片手で口元を覆い、その美しさを台無しにする大あくびをしていた。
「ふあぁ……エスタ、エスタや」
「魔女さま、お呼びでしょうか」
レアケが己の侍女の名を呼ぶと、それに応えて侍女、エスタは彼女の前に出た。その姿を見て、レアケはうれしそうな笑みを浮かべる。
胸元にかかるほどの長さの金色の髪と美しくかがやく新緑の瞳、ふっくらとした頬と柔らかそうな唇。首元にはフリルのチョーカーが飾られており、質の良い丈の長い紺のワンピースを身にまとったエスタはここに来たばかりの痩せこけた少女の姿から美しく成長していた。
「エスタ。新しい服はよく似合っておるようだの」
背丈もぐんと伸びてレアケに届こうとしている。胸は平坦だが体は痩せすぎず、姿勢は美しく、見た目は立派な淑女だと言えるだろう。
「……ふうむ、こうしてみると、立派な淑女のように見える」
「ふふん、だろ? ……てかむしろ、魔女さまのほうが淑女らしくないよな」
「……お口は、相変わらずだがの」
「あら、失礼いたしました」
ほめられて素に戻ったエスタだが、丁寧な言葉遣いで答えてすぐに口元に手を当て、上品に笑って見せる。その姿は非の打ちどころがない淑女だ。
「まあ、適度に淑女らしくなっておるの」
「ふふ、そうでしょう? ……っけほ、けほ……」
エスタは声が掠れ、少し咳き込む。その様子にレアケは少し心配そうにエスタの顔をのぞき込んだ。
「大丈夫か? そなた……このまえの風邪から、なかなか声が治らぬのう」
冬から春に移りゆくころ、エスタは風邪を引き、熱を出して寝込んでいた。そのころから声の掠れが目立ち始め、春になったいまもそれが続いている。
「……大丈夫です。魔女さま、きれいな声を出せる魔法はご存知でしょうか」
「知らぬ。が、知らぬなら作ればよかろう?」
「さすがは、魔女さまでございますね」
「ふふんっ」
レアケは得意げに胸をはる。何度かエスタを真似てそれを繰り返しているうちに、いまでは癖になっているようだ。
「まあ、作ってもよいが……それよりも、そなたの喉を治すべきだろう」
「……おっしゃるとおりですね」
美しい声を出す魔法を使ったとしても、それは症状をごまかしているだけで根本的な解決にはならない。レアケは安心させるかのようにエスタに笑いかける。
「なに、心配するでない。私がとっておきの蜂蜜湯をつくってやろう」
「……うれしい、です」
エスタはそう答えたものの、その表情は暗い。レアケは不思議そうに首をかしげる。
「エスタ?」
「……、魔女さま。先に仕事を片づけてきますので、その後ぜひお願いします」
「う、うむ……楽しみにしておれ」
エスタはそそくさと階段を下り、地下の倉庫に入った。
「……はあ」
ため息をついたエスタの視界に、倉庫の中にしまわれたままの姿見の鏡が入る。エスタは鏡の前に立つと、首元のチョーカーを少しずらした。
「やっぱ、目立ち始めているな……」
チョーカーで隠していた喉には、女であれば目立たないはずの喉仏が存在を主張し始めていた。エスタの声の不調は、これが原因だ。
(魔法使って隠す……わけにはいかないしな……)
レアケが未だに正体をつかめていない、エスタが使っている魔法、それはあるものをないように見せるものだ。エスタはそれを用いて自分の男の象徴を見えなくしていた。
見えなくしているだけなので、実際にはそこに存在している。ただ場所が場所のため、レアケは魔法が使われている部位を認識しておらず、だからこそレアケをだまし続けられていた。
喉仏もそれと同じ魔法を使って隠すことはできるが、魔法をレアケの目にさらせば簡単に見破られてしまうだろう。そうなれば、エスタは男であることを知られ、ここにはいられなくなる。最悪、殺される可能性もあった。
(……ここを離れるのは、嫌だ)
エスタはここから、いや、レアケから離れたくなかった。それは修道院に預けられた妹アニカを守るためでもあるが、エスタ自身がレアケのそばにいたいと望むようになっていたからだ。
エスタにだれも教えてくれなかったことを教え、生きる力を授けてくれたやさしい魔女。エスタはレアケと共に過ごし、失言で頭をわしつかみにされて痛い思いをすることは多々あったが、彼女のやさしさに触れて好感を持つようになっていた。
エスタにはレアケを助け出す力はない。だがせめて、彼女のそばでその心に寄り添っていたい。そう思うエスタの心に反して、彼の体は男になろうとしていた。
「……どうしたらいいんだ」
いまは喉仏もチョーカーで隠せる程度だが、いずれは隠しきれなくなるだろう。節々の痛む体はまだ成長を続けており、いずれは背丈がレアケを追い越し、手足の大きさも女とは言いにくいほどになってしまうかもしれない。
それらを隠すため魔法を使えば、多くの者を欺けたとしても、魔女の目は欺けないだろう。
エスタが、エスタでいられる時間は長くなかった。残りわずかな時間をどれだけ引き伸ばせるか、エスタはそのことばかり考えていた。
たとえ引き延ばせたとしても、いつか終わりはやってくる。それをわかっていても、エスタはそれから目をそらしてわずかな可能性に縋り続けていた。
「……仕事しよう」
エスタはため息をつき、新しいシーツを引っ張り出した。それを抱えて倉庫を出たところで、ここに来たばかりのエスタでは感じ取ることのできなかった魔力の流れを感じとる。それは王族らがここにやってくる際に使う、転移の魔法だ。
(また、だれか来たのか)
王か、王妃か、それとも王太子か。
(三日前に来たから、王妃ではないか)
王妃がやってくるのは、かならず王が訪れたあとだ。王妃は王がレアケのもとにやってくると数日以内に訪れ、彼女を罵倒して手を上げる。ただの侍女でしかないエスタは王族に逆らえず、それを歯を食いしばって耐えるしかなかった。
今回は王か、王太子か、どちらにしてもレアケの体目当ての男だ。エスタが顔をしかめながら扉を見ていると、それはゆっくりと開かれる。
(……変態ジジイの方かよ)
入ってきたのは王、レイフだ。エスタが頭を下げると、普段ならその存在を無視するレイフはなにを感じたのか、エスタへと一歩近づいた。
「……っ」
頭を下げていてもそれがわかったエスタは、緊張に体をこわばらせる。
「ほう、おまえ……顔を上げよ」
その声にエスタは顔を青くした。王の命に逆らってはいけない。青い顔のまま顔を上げたエスタは、せめて目だけは合わせまいと視線を下に向ける。
「……ふん、よく成長したものだな」
エスタはその言葉にぞっとして視線を上げた。エスタの目に映ったのは、自分をいやらしい目でみる下卑た老人の目だ。
(……っ、このクソ野郎……!)
エスタはその股間を蹴り上げて逃げ出したかったが、相手と自分の立場を考えればできるはずもなかった。助けを求めるかのように視線をさまよわせると、王の後ろ、扉のそばに立つ騎士が目を背けているのが見える。エスタは騎士のことを役立たずと内心で罵った。
3
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
契約妻に「愛さない」と言い放った冷酷騎士、一分後に彼女の健気さが性癖に刺さって理性が崩壊した件
水月
恋愛
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件の旦那様視点短編となります。
「君を愛するつもりはない」
結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。
出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。
愛を期待されないのなら、失望させることもない。
契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。
ただ「役に立ちたい」という一心だった。
――その瞬間。
冷酷騎士の情緒が崩壊した。
「君は、自分の価値を分かっていない」
開始一分で愛さない宣言は撤回。
無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された大納言家の香子を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる