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「どうして?」
「ひっ、ぎゃあああ!」
その言葉に反応した男の声が後ろから聞こえ、クリステルはひどい悲鳴を上げた。思わずかばんを落としてしまい、はずみでかばんの中身が床に散らばる。ため込んだ金と着替えがいくらか、それだけの簡素な中身だ。
「テ、テオフィルさま?」
「クリステル」
悪魔の瞳と恐れられる黒い目を細め、公爵家嫡男であるテオフィルは美しい笑みを浮かべている。ゆるく巻いた蜂蜜色の髪も、非常に美しく整った顔でやさしげにほほ笑む姿も天使のように思えて、クリステルはテオフィルに後光が差しているように見えた。
「五日ぶりだね。会いたかったよ」
「テ、テオフィルさま……」
クリステルのそばにひざまずいたテオフィルは少し頭を下げ、彼女の顔を上目遣いにのぞき込む。テオフィルの甘い声と表情に誘惑されたクリステルは、顔を真っ赤にして固まった。
(顔が……良すぎるっ)
出会ったばかりの頃はあふれんばかりのかわいさであった幼いテオフィルは、まるでクリステルの好みを熟知しているかのように彼女の好みど真ん中を貫いて美しく、けれどもどこかかわいく成長した。クリステルはこの顔にならなにを言われても従うしかないと思ってしまうくらい、好みであった。
「ねえ。クリステルはどこに行く気だったのかな?」
しかしすぐに、テオフィルの言葉にクリステルは顔を青くして肩を震わせる。両手を床について頭を下げたクリステルは、震える声で答えた。
「テオフィルさまっ、私……暇を、いただきました……!」
「へえ?」
テオフィルはぞっとするほど冷たいまなざしで彼女を見下す。クリステルが落としたかばんと散らばった中身を目に映すと、その目とは違って明るい声でつぶやいた。
「……私が贈ったものは、一つも入っていないんだね。ひどいな」
クリステルはテオフィルからの贈り物をすべて置いていくつもりだった。一つでも持っていこうものなら、決意が揺らいでしまいそうだったから。テオフィルの不在時を狙ったのも、顔を見れば離れがたく思ってしまうからだ。
「……きみの様子が変だって、報告を受けてすぐ戻ってきたのは正解だったね」
いいわけすることもなく、顔をあげずに震えるだけのクリステルにテオフィルは苦く笑う。テオフィルは眉尻を下げると、かなしげな声でクリステルに問いかけた。
「どうして? クリステル、私のことが嫌いになったの?」
「そのようなことは、けっして……!」
勢いよく顔を上げたクリステルはひどく後悔した。目に映ったのは、かなしげに笑うテオフィルの顔。昔から、クリステルはテオフィルのこの表情と言葉に弱かった。
『私のことが、嫌いになったの?』
クリステルがテオフィルの意に反することをすると、彼はこのように問う。それはもう、かなしそうな声音と表情で。その度にクリステルは必死に否定し、結局、テオフィルの思う通りになってしまっていた。
「じゃあ、どうして?」
「それは……」
「……このままずっとそばにいてよ、クリステル」
テオフィルは目をうるませ、懇願する声で乞い願う。クリステルはそれにうなずきそうになったが、慌てて首を横に振ってうなだれた。
「それは、出来ません!」
テオフィルの顔から表情が削げ落ちた。なんの感情も読み取れない無機質な目でクリステルを見下ろしながら、テオフィルはゆっくりと口を開いた。
「クリステル……私から離れるなんて、そんなこと……許さない」
「テオフィルさま……」
「だめだ、絶対に」
いつも笑顔でやさしく、時に甘えるような声音のテオフィルからは想像もつかない冷たい声に、クリステルは震えた。このままでは離れられない、そう悟ったクリステルは覚悟する。テオフィルはクリステルを囚えようと手を伸ばしたが、それに気づかないまま彼女は大きな声を上げた。
「テオフィルさまは……第二王女さまと結婚すると聞きました!」
「えっ?」
思いもしなかった言葉に、テオフィルは目を丸くして手を止める。驚きに目を丸くするテオフィルに、クリステルは半ば自棄になって声を上げた。
「私、テオフィルさまが奥方を迎えたら……泣かずにおそばにいられる自信がありません! ですから、どうか……見逃してくださいっ!」
ぽかんと口を開いて驚いていたテオフィルはその言葉の意味を理解すると、伸ばしていた手で自分の口元を覆う。口元を隠しても、テオフィルの赤く染まって上がった頬や細められた目にはよろこびがにじんでいた。
「……クリステル、それ、意味をわかって言っているの?」
「っ、わ、わかっています。ですからどうか、お情けを……」
額を床にこすりつけて懇願するクリステルを、テオフィルは先ほどとは打って変わって笑顔で見下ろしている。テオフィルは笑顔のまま顔を横に振ると、嬉々とした声で答えた。
「私に情けなんて……ないよ?」
「そっ、そんなぁ……」
天使のようなほほ笑みから放たれた無慈悲な言葉に、クリステルは顔を上げて目をうるませる。いまにも涙がこぼれ落ちてしまいそうだ。テオフィルは手を伸ばし、クリステルの頬に触れ、いとおしそうに目を細めてつぶやく。
「クリステルは、泣きそうな顔もかわいいね……」
「ひ、ひどい……っ」
「そんなひどい私でも、クリステルは好きなんでしょう?」
クリステルは目をまんまるに見開き、顔を真っ赤に染めた。悔しいことに図星で、クリステルはかわいく甘えるテオフィルも、意地悪なことを言うテオフィルも、どちらも大好きだった。
「だったら、クリステルはずっと私のそばにいるべきだよ」
「そんな……私に、メイドを続けろと……?」
テオフィルがほかのだれかと結婚し、そのさまをそばで指をくわえて見ているしかない。それどころか、その相手を女主人として仕えなければならない。クリステルにとってはあまりにもつらく、拷問に等しい。
クリステルが顔を歪めると、いよいよ涙がこぼれる。それを指で拭ったテオフィルは、笑顔で言葉を続けた。
「いいや。私の妻としてだ」
「……へっ?」
クリステルは、間抜けな声を漏らした。あまりにも想像外の言葉に頭がついていかず、妻という単語を復唱する。公爵家の嫡男であるテオフィルの妻となれば、当然、ゆくゆくは公爵夫人だ。美しいいまの公爵夫人の姿を思い出し、そこに自分の姿を当てはめたクリステルは勢いよく首を横に振った。
「テオフィルさまの妻は……だ、だって、第二王女さまと結婚するって……っ」
「はあ。クリステル、うわさを鵜呑みにするものではないよ」
実際にクリステルが聞いた話も、結婚するとまで進んでいなかった。うわさとはこうして改変されていくものなのだろう。
「私が妻にするのは、クリステルだけだ。きみ以外、考えられない」
「私? むっ、むり、むりです! 身分違いすぎますっ!」
元は男爵家の令嬢といえども、没落して令嬢として過ごした記憶もおぼろげで、それほど前の話だ。没落していなかったとしても男爵家では格が違いすぎる。慌てふためくクリステルを笑顔で見守りながら、テオフィルはたいしたことではないといったように続けた。
「別に、身分なんて構わない。どうしても気になるというのなら、どこかに養子に入る方法もあるよ」
「えっ? そんな、私を受け入れてくれるところなんて……」
「私がちょっとお願いすれば、涙を流しながらよろこんで手を貸してくれる伝手はあるから、ね?」
「で、ですが、私が養子になったとしても……快く思わない方がいるかと……」
「そういった人間はきみが気に食わないんじゃなくて、だれがなにをしたって難癖をつけたがる低俗な人間なだけだ」
「で、でも……」
「あまりにも煩かったら、黙らせればいいから大丈夫」
「……えっ?」
テオフィルは天使のようなほほ笑みを浮かべながら、不穏な言葉をさらりと言い放つ。クリステルはこの時、初めてテオフィルが怖くなった。
「ひっ、ぎゃあああ!」
その言葉に反応した男の声が後ろから聞こえ、クリステルはひどい悲鳴を上げた。思わずかばんを落としてしまい、はずみでかばんの中身が床に散らばる。ため込んだ金と着替えがいくらか、それだけの簡素な中身だ。
「テ、テオフィルさま?」
「クリステル」
悪魔の瞳と恐れられる黒い目を細め、公爵家嫡男であるテオフィルは美しい笑みを浮かべている。ゆるく巻いた蜂蜜色の髪も、非常に美しく整った顔でやさしげにほほ笑む姿も天使のように思えて、クリステルはテオフィルに後光が差しているように見えた。
「五日ぶりだね。会いたかったよ」
「テ、テオフィルさま……」
クリステルのそばにひざまずいたテオフィルは少し頭を下げ、彼女の顔を上目遣いにのぞき込む。テオフィルの甘い声と表情に誘惑されたクリステルは、顔を真っ赤にして固まった。
(顔が……良すぎるっ)
出会ったばかりの頃はあふれんばかりのかわいさであった幼いテオフィルは、まるでクリステルの好みを熟知しているかのように彼女の好みど真ん中を貫いて美しく、けれどもどこかかわいく成長した。クリステルはこの顔にならなにを言われても従うしかないと思ってしまうくらい、好みであった。
「ねえ。クリステルはどこに行く気だったのかな?」
しかしすぐに、テオフィルの言葉にクリステルは顔を青くして肩を震わせる。両手を床について頭を下げたクリステルは、震える声で答えた。
「テオフィルさまっ、私……暇を、いただきました……!」
「へえ?」
テオフィルはぞっとするほど冷たいまなざしで彼女を見下す。クリステルが落としたかばんと散らばった中身を目に映すと、その目とは違って明るい声でつぶやいた。
「……私が贈ったものは、一つも入っていないんだね。ひどいな」
クリステルはテオフィルからの贈り物をすべて置いていくつもりだった。一つでも持っていこうものなら、決意が揺らいでしまいそうだったから。テオフィルの不在時を狙ったのも、顔を見れば離れがたく思ってしまうからだ。
「……きみの様子が変だって、報告を受けてすぐ戻ってきたのは正解だったね」
いいわけすることもなく、顔をあげずに震えるだけのクリステルにテオフィルは苦く笑う。テオフィルは眉尻を下げると、かなしげな声でクリステルに問いかけた。
「どうして? クリステル、私のことが嫌いになったの?」
「そのようなことは、けっして……!」
勢いよく顔を上げたクリステルはひどく後悔した。目に映ったのは、かなしげに笑うテオフィルの顔。昔から、クリステルはテオフィルのこの表情と言葉に弱かった。
『私のことが、嫌いになったの?』
クリステルがテオフィルの意に反することをすると、彼はこのように問う。それはもう、かなしそうな声音と表情で。その度にクリステルは必死に否定し、結局、テオフィルの思う通りになってしまっていた。
「じゃあ、どうして?」
「それは……」
「……このままずっとそばにいてよ、クリステル」
テオフィルは目をうるませ、懇願する声で乞い願う。クリステルはそれにうなずきそうになったが、慌てて首を横に振ってうなだれた。
「それは、出来ません!」
テオフィルの顔から表情が削げ落ちた。なんの感情も読み取れない無機質な目でクリステルを見下ろしながら、テオフィルはゆっくりと口を開いた。
「クリステル……私から離れるなんて、そんなこと……許さない」
「テオフィルさま……」
「だめだ、絶対に」
いつも笑顔でやさしく、時に甘えるような声音のテオフィルからは想像もつかない冷たい声に、クリステルは震えた。このままでは離れられない、そう悟ったクリステルは覚悟する。テオフィルはクリステルを囚えようと手を伸ばしたが、それに気づかないまま彼女は大きな声を上げた。
「テオフィルさまは……第二王女さまと結婚すると聞きました!」
「えっ?」
思いもしなかった言葉に、テオフィルは目を丸くして手を止める。驚きに目を丸くするテオフィルに、クリステルは半ば自棄になって声を上げた。
「私、テオフィルさまが奥方を迎えたら……泣かずにおそばにいられる自信がありません! ですから、どうか……見逃してくださいっ!」
ぽかんと口を開いて驚いていたテオフィルはその言葉の意味を理解すると、伸ばしていた手で自分の口元を覆う。口元を隠しても、テオフィルの赤く染まって上がった頬や細められた目にはよろこびがにじんでいた。
「……クリステル、それ、意味をわかって言っているの?」
「っ、わ、わかっています。ですからどうか、お情けを……」
額を床にこすりつけて懇願するクリステルを、テオフィルは先ほどとは打って変わって笑顔で見下ろしている。テオフィルは笑顔のまま顔を横に振ると、嬉々とした声で答えた。
「私に情けなんて……ないよ?」
「そっ、そんなぁ……」
天使のようなほほ笑みから放たれた無慈悲な言葉に、クリステルは顔を上げて目をうるませる。いまにも涙がこぼれ落ちてしまいそうだ。テオフィルは手を伸ばし、クリステルの頬に触れ、いとおしそうに目を細めてつぶやく。
「クリステルは、泣きそうな顔もかわいいね……」
「ひ、ひどい……っ」
「そんなひどい私でも、クリステルは好きなんでしょう?」
クリステルは目をまんまるに見開き、顔を真っ赤に染めた。悔しいことに図星で、クリステルはかわいく甘えるテオフィルも、意地悪なことを言うテオフィルも、どちらも大好きだった。
「だったら、クリステルはずっと私のそばにいるべきだよ」
「そんな……私に、メイドを続けろと……?」
テオフィルがほかのだれかと結婚し、そのさまをそばで指をくわえて見ているしかない。それどころか、その相手を女主人として仕えなければならない。クリステルにとってはあまりにもつらく、拷問に等しい。
クリステルが顔を歪めると、いよいよ涙がこぼれる。それを指で拭ったテオフィルは、笑顔で言葉を続けた。
「いいや。私の妻としてだ」
「……へっ?」
クリステルは、間抜けな声を漏らした。あまりにも想像外の言葉に頭がついていかず、妻という単語を復唱する。公爵家の嫡男であるテオフィルの妻となれば、当然、ゆくゆくは公爵夫人だ。美しいいまの公爵夫人の姿を思い出し、そこに自分の姿を当てはめたクリステルは勢いよく首を横に振った。
「テオフィルさまの妻は……だ、だって、第二王女さまと結婚するって……っ」
「はあ。クリステル、うわさを鵜呑みにするものではないよ」
実際にクリステルが聞いた話も、結婚するとまで進んでいなかった。うわさとはこうして改変されていくものなのだろう。
「私が妻にするのは、クリステルだけだ。きみ以外、考えられない」
「私? むっ、むり、むりです! 身分違いすぎますっ!」
元は男爵家の令嬢といえども、没落して令嬢として過ごした記憶もおぼろげで、それほど前の話だ。没落していなかったとしても男爵家では格が違いすぎる。慌てふためくクリステルを笑顔で見守りながら、テオフィルはたいしたことではないといったように続けた。
「別に、身分なんて構わない。どうしても気になるというのなら、どこかに養子に入る方法もあるよ」
「えっ? そんな、私を受け入れてくれるところなんて……」
「私がちょっとお願いすれば、涙を流しながらよろこんで手を貸してくれる伝手はあるから、ね?」
「で、ですが、私が養子になったとしても……快く思わない方がいるかと……」
「そういった人間はきみが気に食わないんじゃなくて、だれがなにをしたって難癖をつけたがる低俗な人間なだけだ」
「で、でも……」
「あまりにも煩かったら、黙らせればいいから大丈夫」
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