落ちこぼれ魔法使い見習いのアイリーン

ねむ太朗

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25. 黒龍封印祭の話し合い

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「来月末に黒龍封印祭を行う。この日は校内だけではなく、王都の街でも祭りが開催される。尚、その日は外部の者も校内に入れるようになるからな。では、このクラスの出し物を決めるぞ」

 プラント先生が言うと、複数の生徒達から質問が出た。

「黒龍封印祭ってなんですか?」

「なんだ。お前達知らないのか」

 プラント先生は驚いた顔をしているが、田舎の村出身の私からしたら驚かれた事にびっくりだ。

「黒龍封印祭と言うのはな。約三百年程前に封印された黒龍が、今年も復活する事なく平和に過ごす事が出来た事を王都の人達全員で祝う祭りだ」

「黒龍とは何ですか」

「あーなんだ。あれだよ、あれ。黒い龍だ。口から氷を吐き出す恐ろしい生き物だ。そうだな、詳しく知りたいのなら封印の石碑の後ろを読みなさい。石碑の後ろに当時の様子が書いてあるからな。石碑は森の奥深くにあるぞ」

 森とはカロリーナさんが住んでいる森の事だろう。あの森にそんな物があったとは。

「ほら、出し物を決めるぞ。決まり次第今日の授業は終了だ。皆ちゃちゃっと決めてちゃちゃっと帰るぞ」

 これは本日最後の授業だ。プラント先生はどうやら早く帰りたい様子。

「まずはおおまかに。展示か出し物か飲食。どれがやりたいのか多数決をとるぞ」

 プラント先生が早く帰りたい願いが通じたのか、たまたまなのか。話はとんとん拍子に決まり、このクラスはサンドウィッチ屋さんに決まった。

 片手で食べながら校内を回れるんじゃないかと、一人の生徒が意見を出したら満場一致で決まった。
 飲食はグラウンドでの販売になるので、他クラスとの話し合いや抽選で場所を決める。代表でフランツさんが行ってくれる事となった。

「よし。本日の授業はここまでとする。続きの話し合いは次のこの授業の時に。それまでに各自材料など具体的な案を持って来る事。以上だ」

 授業が終わるとシルフィーさんが声を掛けて来た。

「アイリーン今からお時間あるかしら」

「はい。もちろんです。今日は何処に行きます? ドーナツ屋さん? 揚げ芋屋さん? まだ行った事のない店にしますか」

「本当に食いしん坊なんだから。今日は食べ物じゃないのよ」

 なんだ。今日は食べ物屋さんのお誘いじゃないのか。

 私がしょんぼりしていると、シルフィーさんはくすくすと笑った。
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