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第1章 リーベウィッチ麗華ちゃん
第6話:リーベウィッチ麗華ちゃん・5
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モデルルームに入ったのかと思った。
玄関だというのに、人が出入りした痕跡が見当たらない。靴は一足も出ておらず、芳香剤さえ匂わない全くの無臭。大理石の床には足跡どころか砂の一粒すら見当たらなかった。
思わず立ち止まる芽愛に、麗華はスリッパを出しながら背中を優しく押して笑う。
「綺麗すぎるって思っただろう? 別に潔癖症とかじゃあないんだ、けっこう頑張って維持してるだけで、なにせ社交場の公園が近いから。小学生はもちろん、保護者の方を上げる機会も多いからね」
「一人暮らしなの?」
「そうだね。もともとは親と三人で住んでいたんだけども、魔法少女をやって認められたっていうのかな。高校に上がる少し前あたりで、大学を出るまでのお金とこの家を残して遠くに移り住んでいった。もう一人でも大丈夫だろうからって」
「それは……なかなか独特な教育方針かも」
「義両親だしね。色々よくしてもらって感謝してるよ」
異様に整っているのは洗面所の水回りでさえ同じだ。鏡は今まで一度も曇ったことがないかのように隅まで磨かれていて、どこか別の世界を映したモニターのようにすら思えた。
自分が帰ったあとで麗華が徹底的に掃除するのだろうなと思うと少し居心地が悪い。いつもの十倍くらい慎重に手を洗ったが、一滴だけ蛇口に跳ねた水は自分のハンカチで丁寧に拭いておいた。
リビングに足を踏み入れると、もう麗華は両手に紅茶の入ったガラスコップを持っていた。
「すぐに食事の用意をするから、座って待っていてくれるかな」
「手伝おうか?」
「気にしないで、お客さん。冷蔵庫は人に見られたくない方なんだ、別の部屋に置いてあるのだけど、その辺は舞台裏ってところでね」
「じゃ、お言葉に甘えて」
芽愛がテーブル奥の席に座ると、麗華はドアを開けたまま廊下に戻っていった。
リビングも生活空間というよりは来客スペースのように整然としていたが、廊下や洗面所に比べればまだ人の気配がある。
住人や訪問者の意志を感じる痕跡がいくつか残っているのだ。例えば壁には額に入ったクレヨンの絵が飾られていたり、テーブルの端には写真立てが並んでいたり。
小さな写真を覗き込むと、写っているのは魔法少女三人。皆揃って変身後の姿だ。
信号機色のカラフルな髪は合成写真にしか見えないが、これが本物であることはよく知っている。自信ありげにウィンクを決めているのはマジカルイエロー、固く緊張した表情でいるのはマジカルブルー。マジカルレッドは、つまり七年前の麗華は落ち着いた表情でピースサインを立てていた。
どの魔法少女も芽愛が見たことがない表情をしていた。向かい合って戦うときの真剣さとは違う、不意に向けられたカメラに向かってポーズを取った年相応の表情。
胸の奥にうっすらとした靄がかかり、それが疎外感であるとすぐに認識して自分で苦笑する。別に仲間ではなかったのだから仲間外れになっているのは当然だ。幹部ドールマスターは魔法少女の仲間ではなく敵だった。
写真立てのすぐ隣に、翼が付いたオコジョのようなぬいぐるみが置かれていた。ちょうど手の平に乗るサイズ、布は少し古びて糸もほつれている。やたら長い尻尾が机の上で渦を巻いていた。
リビングの中でこのぬいぐるみだけが異質だった。素直に子供らしいというか、唯一わかりやすい生活感を残しているというか。散々遊ばれてきたのか、布の中で綿が偏ってくたっとしているのが愛らしい。
「……かわいい」
「ああそれ、覚えてる? メルリンっていうんだけど」
芽愛の呟きを拾った麗華の声が廊下から応じる。
「魔法少女に力をくれた魔法の妖精、のぬいぐるみ」
「もちろん。前からかわいいと思ってた、実は」
「けっこう生意気なやつだったけどね。たぶん妖精としては大人だったんだろう、少なくとも小学生よりは、今にして思えば」
芽愛もよく覚えている。いつも魔法少女たちの頭や肩に乗って、戦いの最中もアドバイスしていた姿を。
妖精と幹部が直接話すことはなかったが、実は密かに羨ましいと思うことしきりだった。
白くふわふわした愛らしい見た目もさることながら、喋る小動物というポジションは女の子らしいファンタジー要素の具現化だ。
一方、幹部が操る魔神機はかっこいい少年寄りのファンタジーという感じ。優劣があるわけではないが、個人的に好きなのは断然メルリンの方だ。
「近所のママさんが作ってくれたんだ。地元でも人気だったから」
「メルリンももういないの?」
「最終決戦のあとに魔法の国に帰ってそれきりだね。彼も魔法少女と同じで大事な仲間だったんだけどね、ずっと会っていないのも同じだ」
「そう……」
「そんなに残念そうな顔をするなら、せめて座らせておこうか」
麗華がメルリンの首をつまんで椅子と机の間に挟む。両手を上げてテーブルの上に乗せてやると、食事を心待ちにしているかのような愛らしいポーズになった。
そして広いテーブルにたくさんの料理を並べていく。
オーロラソースを付け合わせた白魚の切り身、綺麗に包まれた餃子と小籠包、黄色く染まったフレンチトースト、素材一つ一つに角が立った筑前煮、ちりめんじゃこが乗ったサラダ。どの皿にも取り箸が添えられ、揃って食欲をそそる匂いを漂わせていた。
しかし全て混ざってくると何とも微妙にまとまりがない。食卓というよりは飲食店街を歩いているような混沌ぶりだ。
「どうもちぐはぐで悪いね。子供は色々あった方が喜ぶから、ジャンルは気にせずに温めれば食べられるものを何食分か適当に作り置きしているんだ、いつ誰が来ても大丈夫なように」
「それは何?」
座った麗華の前に置かれた皿を指さす。
ドーム型をした白いパンのような塊に、とろみのあるソースがかかった丸い食べ物。内側には緑や橙や茶色がうっすらと透けて見えている。小麦粉の皮で野菜や肉を包んだミートパイという印象だ。
しかし、それだけが見るからに創作料理らしき異質さを放っていた。他の料理は見れば味の想像が付くのに対して、そのパイだけは秘密めいたアイテムとして鎮座していた。まるで包んだ中に何かを隠しているような。
「私が好きなものを集めた、特製の包み焼ってところかな。これは私のだからあげないよ、どうしても食べたいって言われても」
「いや、そういうわけじゃないけど」
いただきます、と手を合わせて手近なムニエルに手を付けた。フォークを刺しても身崩れすることはなく、しかしナイフは万年筆のペン先が滑るようにすっと入っていく。口に運んだ途端、思わず賞賛が口を突いた。
「美味しい!」
「私もかなり美味しいと思う。料理が上手いと保護者の皆さんからの見る目がだいぶ変わってくるからね。なんとなく信頼できそうな隣人から、同じ道を歩む対等な仲間にグレードアップするんだ」
臭みを飛ばす下処理をしっかりこなし、旨みだけを閉じ込めた淡泊な身。
オーロラソースには酢漬けのピクルスを刻んで混ぜているのがわかる。子供なら面白い歯触りのアクセントとして、保護者なら単調な調子を避けてワンポイントを加える工夫として受け取るだろう。
色々な手札を組み合わせながらもすっきりまとまった、料理が上手い人の料理だ。この家がそうであるように、麗華が色々なことに自然と気を回しているのが伝わってくる。
「料理教室をやることも珍しくない。教えたり教えてもらったり」
「それってもはやママ友じゃない?」
「良いことじゃないか。友達は多いに越したことはないよ、理想としては」
麗華もミートパイを丁寧に切り分けて口に運ぶ。そういう所作の綺麗さも、保護者からの見え方を意識して身に付けたものかもしれない。
「とはいえ現実的な問題というのもあるわけで、一応やっておこうか、対魔獣作戦会議ってやつをさ」
玄関だというのに、人が出入りした痕跡が見当たらない。靴は一足も出ておらず、芳香剤さえ匂わない全くの無臭。大理石の床には足跡どころか砂の一粒すら見当たらなかった。
思わず立ち止まる芽愛に、麗華はスリッパを出しながら背中を優しく押して笑う。
「綺麗すぎるって思っただろう? 別に潔癖症とかじゃあないんだ、けっこう頑張って維持してるだけで、なにせ社交場の公園が近いから。小学生はもちろん、保護者の方を上げる機会も多いからね」
「一人暮らしなの?」
「そうだね。もともとは親と三人で住んでいたんだけども、魔法少女をやって認められたっていうのかな。高校に上がる少し前あたりで、大学を出るまでのお金とこの家を残して遠くに移り住んでいった。もう一人でも大丈夫だろうからって」
「それは……なかなか独特な教育方針かも」
「義両親だしね。色々よくしてもらって感謝してるよ」
異様に整っているのは洗面所の水回りでさえ同じだ。鏡は今まで一度も曇ったことがないかのように隅まで磨かれていて、どこか別の世界を映したモニターのようにすら思えた。
自分が帰ったあとで麗華が徹底的に掃除するのだろうなと思うと少し居心地が悪い。いつもの十倍くらい慎重に手を洗ったが、一滴だけ蛇口に跳ねた水は自分のハンカチで丁寧に拭いておいた。
リビングに足を踏み入れると、もう麗華は両手に紅茶の入ったガラスコップを持っていた。
「すぐに食事の用意をするから、座って待っていてくれるかな」
「手伝おうか?」
「気にしないで、お客さん。冷蔵庫は人に見られたくない方なんだ、別の部屋に置いてあるのだけど、その辺は舞台裏ってところでね」
「じゃ、お言葉に甘えて」
芽愛がテーブル奥の席に座ると、麗華はドアを開けたまま廊下に戻っていった。
リビングも生活空間というよりは来客スペースのように整然としていたが、廊下や洗面所に比べればまだ人の気配がある。
住人や訪問者の意志を感じる痕跡がいくつか残っているのだ。例えば壁には額に入ったクレヨンの絵が飾られていたり、テーブルの端には写真立てが並んでいたり。
小さな写真を覗き込むと、写っているのは魔法少女三人。皆揃って変身後の姿だ。
信号機色のカラフルな髪は合成写真にしか見えないが、これが本物であることはよく知っている。自信ありげにウィンクを決めているのはマジカルイエロー、固く緊張した表情でいるのはマジカルブルー。マジカルレッドは、つまり七年前の麗華は落ち着いた表情でピースサインを立てていた。
どの魔法少女も芽愛が見たことがない表情をしていた。向かい合って戦うときの真剣さとは違う、不意に向けられたカメラに向かってポーズを取った年相応の表情。
胸の奥にうっすらとした靄がかかり、それが疎外感であるとすぐに認識して自分で苦笑する。別に仲間ではなかったのだから仲間外れになっているのは当然だ。幹部ドールマスターは魔法少女の仲間ではなく敵だった。
写真立てのすぐ隣に、翼が付いたオコジョのようなぬいぐるみが置かれていた。ちょうど手の平に乗るサイズ、布は少し古びて糸もほつれている。やたら長い尻尾が机の上で渦を巻いていた。
リビングの中でこのぬいぐるみだけが異質だった。素直に子供らしいというか、唯一わかりやすい生活感を残しているというか。散々遊ばれてきたのか、布の中で綿が偏ってくたっとしているのが愛らしい。
「……かわいい」
「ああそれ、覚えてる? メルリンっていうんだけど」
芽愛の呟きを拾った麗華の声が廊下から応じる。
「魔法少女に力をくれた魔法の妖精、のぬいぐるみ」
「もちろん。前からかわいいと思ってた、実は」
「けっこう生意気なやつだったけどね。たぶん妖精としては大人だったんだろう、少なくとも小学生よりは、今にして思えば」
芽愛もよく覚えている。いつも魔法少女たちの頭や肩に乗って、戦いの最中もアドバイスしていた姿を。
妖精と幹部が直接話すことはなかったが、実は密かに羨ましいと思うことしきりだった。
白くふわふわした愛らしい見た目もさることながら、喋る小動物というポジションは女の子らしいファンタジー要素の具現化だ。
一方、幹部が操る魔神機はかっこいい少年寄りのファンタジーという感じ。優劣があるわけではないが、個人的に好きなのは断然メルリンの方だ。
「近所のママさんが作ってくれたんだ。地元でも人気だったから」
「メルリンももういないの?」
「最終決戦のあとに魔法の国に帰ってそれきりだね。彼も魔法少女と同じで大事な仲間だったんだけどね、ずっと会っていないのも同じだ」
「そう……」
「そんなに残念そうな顔をするなら、せめて座らせておこうか」
麗華がメルリンの首をつまんで椅子と机の間に挟む。両手を上げてテーブルの上に乗せてやると、食事を心待ちにしているかのような愛らしいポーズになった。
そして広いテーブルにたくさんの料理を並べていく。
オーロラソースを付け合わせた白魚の切り身、綺麗に包まれた餃子と小籠包、黄色く染まったフレンチトースト、素材一つ一つに角が立った筑前煮、ちりめんじゃこが乗ったサラダ。どの皿にも取り箸が添えられ、揃って食欲をそそる匂いを漂わせていた。
しかし全て混ざってくると何とも微妙にまとまりがない。食卓というよりは飲食店街を歩いているような混沌ぶりだ。
「どうもちぐはぐで悪いね。子供は色々あった方が喜ぶから、ジャンルは気にせずに温めれば食べられるものを何食分か適当に作り置きしているんだ、いつ誰が来ても大丈夫なように」
「それは何?」
座った麗華の前に置かれた皿を指さす。
ドーム型をした白いパンのような塊に、とろみのあるソースがかかった丸い食べ物。内側には緑や橙や茶色がうっすらと透けて見えている。小麦粉の皮で野菜や肉を包んだミートパイという印象だ。
しかし、それだけが見るからに創作料理らしき異質さを放っていた。他の料理は見れば味の想像が付くのに対して、そのパイだけは秘密めいたアイテムとして鎮座していた。まるで包んだ中に何かを隠しているような。
「私が好きなものを集めた、特製の包み焼ってところかな。これは私のだからあげないよ、どうしても食べたいって言われても」
「いや、そういうわけじゃないけど」
いただきます、と手を合わせて手近なムニエルに手を付けた。フォークを刺しても身崩れすることはなく、しかしナイフは万年筆のペン先が滑るようにすっと入っていく。口に運んだ途端、思わず賞賛が口を突いた。
「美味しい!」
「私もかなり美味しいと思う。料理が上手いと保護者の皆さんからの見る目がだいぶ変わってくるからね。なんとなく信頼できそうな隣人から、同じ道を歩む対等な仲間にグレードアップするんだ」
臭みを飛ばす下処理をしっかりこなし、旨みだけを閉じ込めた淡泊な身。
オーロラソースには酢漬けのピクルスを刻んで混ぜているのがわかる。子供なら面白い歯触りのアクセントとして、保護者なら単調な調子を避けてワンポイントを加える工夫として受け取るだろう。
色々な手札を組み合わせながらもすっきりまとまった、料理が上手い人の料理だ。この家がそうであるように、麗華が色々なことに自然と気を回しているのが伝わってくる。
「料理教室をやることも珍しくない。教えたり教えてもらったり」
「それってもはやママ友じゃない?」
「良いことじゃないか。友達は多いに越したことはないよ、理想としては」
麗華もミートパイを丁寧に切り分けて口に運ぶ。そういう所作の綺麗さも、保護者からの見え方を意識して身に付けたものかもしれない。
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