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第5章 魔法少女暫定計画
第24話:魔法少女暫定計画・1
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「熱風は直接当てんようにな、一番上のボタンのやつ。タオルで上から優しく抑えて……」
「離れたところから細かく動かして、同じ場所には当て続けない。全体をゆっくり乾かしたあと冷風で無駄な熱を取る。だろ?」
「ようわかっとるやないか。なんかそういうバイトでもしてたんか?」
「してないけれど、私もかなり気にする方だからね」
麗華は指先を櫛にして綺羅の髪に通した。流体のように毛先まで艶やかな髪の束が指の腹を撫でる。
綺羅のドライヤーは送風口から持ち手にかけて緩やかに湾曲し、温度やモードを細かく切り替えるボタンがいくつも付いている。もはや近未来的な光線銃のように見えなくもないそれは、麗華が普段使っている高級ドライヤーより更に二回りほど高い代物らしい。
「前から思っていたけれども、綺羅ってがさつに見えて身だしなみをかなり気にする方だよね。もしかしたら私たちの中で一番」
「チャンネル開いて最初に目に入るのはサムネやからな。枝毛一本で再生数が百減って、枝毛十本で一万減る。ってのは言い過ぎやけど、そういう気持ちでやっとる」
「そういう努力の末にこの立派な部屋があるわけだ」
「はっは! そりゃ逆や。ちょっとリッチな家に住んどる方が箔が付いて見えるやろ? 最初はおとんに金借りてたんやけど、もうほとんど返しとる」
綺羅の家は駅前に建つ高層マンションの十二階にあった。
1DKのゆったりした間取りは自宅とスタジオを兼ねており、特にメインの居室は動画の撮影と編集に特化している。
入って右半分のスペースには黄色く毛の長いカーペット。中央に臙脂色のソファーが鎮座し、その上にはアメリカンなぬいぐるみたちがリング状の照明を備えたカメラに向けて並べられていた。
そして左半分のスペースには大きな昇降式デスク。緩く湾曲した大型モニターが三枚も並び、その下では巨大なゲーミングPCが寝息を立てるように黄色く淡い光をゆっくりと明滅させていた。
「はい乾燥終わり。ヘアオイルは要らないんだっけ?」
「うちは朝のがええ」
「了解」
カーテンの向こうでは夏の長い日がすっかり沈んでいる。
バイクに二人乗りで綺羅の自宅に帰ったあと、広い風呂場でびしょ濡れになった身体を温めた。そして泊まる代わりに綺羅の髪を梳かして乾かす役割を申し付けられたというわけだ。
綺羅はよいしょと立ち上がり、デスク前のゲーミングチェアにあぐらをかいて座った。左側のモニターにFPSのプレイ動画が映り、中央の編集画面でカットや音声の追加をてきぱきとこなしていく。右側にはカフェのBGM動画が流れていた。
手持無沙汰になった麗華はソファーの上に横向きに転がる。柔らかい草のような綺羅の匂いを胸に吸い込む。
「ざっくりシーズンツーに突入って感じだよね、私たち。シーズンワン魔獣退治編は終わって、シーズンツー妖精争奪編に」
「せやな。そうは言っても魔獣退治が無くなるわけやあらへんけど」
「私たちも町が危険に晒されることは本意ではないしね、もう皆で仲良く一緒にってわけにはいかないだけで」
「魔獣は倒す、町は守る。そこの意見が違うわけやない。そういう魔獣退治をずっと続けるか、さっさと終わらせるかや。続けたいうちらと終わらせたい御息らでメルリンの死体を奪い合う。これはそういうゲームや」
「基本はこっちが有利かな? 死体はレーダーに映らないし、最初に取ったアドバンテージは大きいよね」
「そうとも限らんで。向こうは一度死体を取ればすぐ処分してそれで勝ち、だからうちらはこれからずっと防衛せんといかん」
麗華と綺羅は揃ってソファーのサイドテーブルを見た。その上にはバトンのような黒く細長い金属製の魔法瓶が直立している。
メルリンの死体はこの中に保冷剤と一緒に詰まっている。このサイズと形ならカバンに入れて持ち歩いたりどこかに隠したりすることも容易い。
「それに死体は映らんでも魔法少女は映る。ま、すぐに乗り込んでくることもないやろけど。ここのセキュリティはガチガチやし、階数ある分だけ特定しにくいし」
「何にせよ、私たちとしても魔獣を手当たり次第に退治し続けるのが基本線だ。そうやって町の皆に応援されるたびにこの町に溜まる魔素は増えていくのだから」
「要するに大勢集めて大騒ぎすりゃええんやろ? うちの専門分野や、任しとき」
「助かるよ。そうやって魔素を増やすことでこの町をどんどん魔法の国に近付けていく、それが私たちの目的だ」
「でもステッキの王笏は『妖精の魔法』とやらをオンオフできるんやろ? さっきは魔神機をジャンクにしとったし」
「それはごく近くだけだよ。『妖精の魔法』をキャンセルできるのは王笏が届く範囲、せいぜい身の周り三メートルくらいだ。それより遠くは私にもどうにもならない、私の意志とは無関係に発動し続ける。魔神機だって今はもう元に戻っているはずさ」
「『妖精の魔法』ってのは思ったよりアンコントローラブルなんやな。アビリティってよりはフィールドエフェクトみたいなもんか」
「世界観を書き換えるっていうのはそういうことなんだと思うよ。個別の魔法を使うのとは違う、そうそう簡単に切り替えられるものじゃない。上手く言えないけれども、これはたぶん体質とか生態に近いものだと思う。そこにいること自体が周囲の世界を変えてしまうというか」
「それでも他の魔法とか魔神機を一方でキャンセルできるのはだいぶチートじみとるな。今日もけっこう余裕やったし」
「けど、もうこちらの手札は全て見せてしまったからね。芽愛と御息はこのまま無策でいるような相手じゃない、楽観は出来ないと思うぜ」
「ま、その辺はこれから二人で頭寄せ合って考えようやないか。うちらもチームなんやから」
「助かるよ。今更だけども、綺羅は私の味方に回って良かったのかな? 何となくこっち側かなとは思っていたけど、あんなに清々しく裏切るとはね」
「うちも世界のどこかには魔法の国があった方が絶対にええと思っとるだけや。夢と希望があるからな」
綺羅はエンターキーを強く叩き、軽く伸びをしてゲーミングチェアをぐいと回した。
PC画面には動画書き出し中のプログレスバーが表示された。減っていく残り時間と連動して綺羅の身体もくるくる回る。
「世の中にはな、どうしようもない吹き溜まりで生きとるやつが大勢おる。この町の不良だって、今日帰って寝る場所さえ決まってない連中がたくさんおるんや。でもええ時代よな、そういうやつらでもスマホ一台あればYouTubeで世界中のことが知れるんやから。知らん料理の味を知ったり、知らん土地の花を知ったり、知らん事件の真相を知ったりな。ああ、世界には知らんオモロいことがまだまだいくらでもある! そう思えば夢と希望が湧いてくるやろ? 魔法の国も同じや。いかつい怪物が出たり小学生が戦ったり魔法ロボが暴れたり、訳分からんオモロいことが毎日起こる。それで夢と希望を持って楽しく暮らせるやつが一人でもおるなら、世界に一つくらいはこんな町があってもええ」
そこでぴたりと回転が止まり、正面から麗華に向き直った。
「って、うちは思うとるんやけど。ジブンはどうなん? 何のために魔法の国を始めたんや」
「私はそういう世のため人のためって感じでもないんだけどね。もちろん魔法の国がある方がトータルで幸福度が高いとは思っているけれども……」
「なんや煮え切らんな。ほんならうちが代わりに言ってやるわ」
「お願い」
「はよ芽愛に告白せいよ。どうせそれやろ?」
「あれ、思ってた三歩先くらいまで言われちゃった。そこまでわかってた?」
「見りゃわかるやろ。芽愛にはいつもベタベタする癖に今だってうちには言い寄らんし。コラボ動画でもよくおるんよな、狙ってる相手と近付きたいだけのやつ。同業者としてはそういうやつ見るとブッ飛ばしたくなるんやけど、てかブッ飛ばすんやけど」
「私もそうだって言ったら、私のこともブッ飛ばすかな」
「そんなわけあるかい。うちらマブやんけ、七年前からずっと。ダチの恋路は応援するもんや」
「いいやつだな、綺羅は」
麗華がぐっと拳を突き出すと、綺羅も胡坐をかいたまま応じた。固めた拳を部屋の真ん中でこつんとぶつける。
七年前、何かの洋画で見て真似ていたバディのハンドサイン。
「離れたところから細かく動かして、同じ場所には当て続けない。全体をゆっくり乾かしたあと冷風で無駄な熱を取る。だろ?」
「ようわかっとるやないか。なんかそういうバイトでもしてたんか?」
「してないけれど、私もかなり気にする方だからね」
麗華は指先を櫛にして綺羅の髪に通した。流体のように毛先まで艶やかな髪の束が指の腹を撫でる。
綺羅のドライヤーは送風口から持ち手にかけて緩やかに湾曲し、温度やモードを細かく切り替えるボタンがいくつも付いている。もはや近未来的な光線銃のように見えなくもないそれは、麗華が普段使っている高級ドライヤーより更に二回りほど高い代物らしい。
「前から思っていたけれども、綺羅ってがさつに見えて身だしなみをかなり気にする方だよね。もしかしたら私たちの中で一番」
「チャンネル開いて最初に目に入るのはサムネやからな。枝毛一本で再生数が百減って、枝毛十本で一万減る。ってのは言い過ぎやけど、そういう気持ちでやっとる」
「そういう努力の末にこの立派な部屋があるわけだ」
「はっは! そりゃ逆や。ちょっとリッチな家に住んどる方が箔が付いて見えるやろ? 最初はおとんに金借りてたんやけど、もうほとんど返しとる」
綺羅の家は駅前に建つ高層マンションの十二階にあった。
1DKのゆったりした間取りは自宅とスタジオを兼ねており、特にメインの居室は動画の撮影と編集に特化している。
入って右半分のスペースには黄色く毛の長いカーペット。中央に臙脂色のソファーが鎮座し、その上にはアメリカンなぬいぐるみたちがリング状の照明を備えたカメラに向けて並べられていた。
そして左半分のスペースには大きな昇降式デスク。緩く湾曲した大型モニターが三枚も並び、その下では巨大なゲーミングPCが寝息を立てるように黄色く淡い光をゆっくりと明滅させていた。
「はい乾燥終わり。ヘアオイルは要らないんだっけ?」
「うちは朝のがええ」
「了解」
カーテンの向こうでは夏の長い日がすっかり沈んでいる。
バイクに二人乗りで綺羅の自宅に帰ったあと、広い風呂場でびしょ濡れになった身体を温めた。そして泊まる代わりに綺羅の髪を梳かして乾かす役割を申し付けられたというわけだ。
綺羅はよいしょと立ち上がり、デスク前のゲーミングチェアにあぐらをかいて座った。左側のモニターにFPSのプレイ動画が映り、中央の編集画面でカットや音声の追加をてきぱきとこなしていく。右側にはカフェのBGM動画が流れていた。
手持無沙汰になった麗華はソファーの上に横向きに転がる。柔らかい草のような綺羅の匂いを胸に吸い込む。
「ざっくりシーズンツーに突入って感じだよね、私たち。シーズンワン魔獣退治編は終わって、シーズンツー妖精争奪編に」
「せやな。そうは言っても魔獣退治が無くなるわけやあらへんけど」
「私たちも町が危険に晒されることは本意ではないしね、もう皆で仲良く一緒にってわけにはいかないだけで」
「魔獣は倒す、町は守る。そこの意見が違うわけやない。そういう魔獣退治をずっと続けるか、さっさと終わらせるかや。続けたいうちらと終わらせたい御息らでメルリンの死体を奪い合う。これはそういうゲームや」
「基本はこっちが有利かな? 死体はレーダーに映らないし、最初に取ったアドバンテージは大きいよね」
「そうとも限らんで。向こうは一度死体を取ればすぐ処分してそれで勝ち、だからうちらはこれからずっと防衛せんといかん」
麗華と綺羅は揃ってソファーのサイドテーブルを見た。その上にはバトンのような黒く細長い金属製の魔法瓶が直立している。
メルリンの死体はこの中に保冷剤と一緒に詰まっている。このサイズと形ならカバンに入れて持ち歩いたりどこかに隠したりすることも容易い。
「それに死体は映らんでも魔法少女は映る。ま、すぐに乗り込んでくることもないやろけど。ここのセキュリティはガチガチやし、階数ある分だけ特定しにくいし」
「何にせよ、私たちとしても魔獣を手当たり次第に退治し続けるのが基本線だ。そうやって町の皆に応援されるたびにこの町に溜まる魔素は増えていくのだから」
「要するに大勢集めて大騒ぎすりゃええんやろ? うちの専門分野や、任しとき」
「助かるよ。そうやって魔素を増やすことでこの町をどんどん魔法の国に近付けていく、それが私たちの目的だ」
「でもステッキの王笏は『妖精の魔法』とやらをオンオフできるんやろ? さっきは魔神機をジャンクにしとったし」
「それはごく近くだけだよ。『妖精の魔法』をキャンセルできるのは王笏が届く範囲、せいぜい身の周り三メートルくらいだ。それより遠くは私にもどうにもならない、私の意志とは無関係に発動し続ける。魔神機だって今はもう元に戻っているはずさ」
「『妖精の魔法』ってのは思ったよりアンコントローラブルなんやな。アビリティってよりはフィールドエフェクトみたいなもんか」
「世界観を書き換えるっていうのはそういうことなんだと思うよ。個別の魔法を使うのとは違う、そうそう簡単に切り替えられるものじゃない。上手く言えないけれども、これはたぶん体質とか生態に近いものだと思う。そこにいること自体が周囲の世界を変えてしまうというか」
「それでも他の魔法とか魔神機を一方でキャンセルできるのはだいぶチートじみとるな。今日もけっこう余裕やったし」
「けど、もうこちらの手札は全て見せてしまったからね。芽愛と御息はこのまま無策でいるような相手じゃない、楽観は出来ないと思うぜ」
「ま、その辺はこれから二人で頭寄せ合って考えようやないか。うちらもチームなんやから」
「助かるよ。今更だけども、綺羅は私の味方に回って良かったのかな? 何となくこっち側かなとは思っていたけど、あんなに清々しく裏切るとはね」
「うちも世界のどこかには魔法の国があった方が絶対にええと思っとるだけや。夢と希望があるからな」
綺羅はエンターキーを強く叩き、軽く伸びをしてゲーミングチェアをぐいと回した。
PC画面には動画書き出し中のプログレスバーが表示された。減っていく残り時間と連動して綺羅の身体もくるくる回る。
「世の中にはな、どうしようもない吹き溜まりで生きとるやつが大勢おる。この町の不良だって、今日帰って寝る場所さえ決まってない連中がたくさんおるんや。でもええ時代よな、そういうやつらでもスマホ一台あればYouTubeで世界中のことが知れるんやから。知らん料理の味を知ったり、知らん土地の花を知ったり、知らん事件の真相を知ったりな。ああ、世界には知らんオモロいことがまだまだいくらでもある! そう思えば夢と希望が湧いてくるやろ? 魔法の国も同じや。いかつい怪物が出たり小学生が戦ったり魔法ロボが暴れたり、訳分からんオモロいことが毎日起こる。それで夢と希望を持って楽しく暮らせるやつが一人でもおるなら、世界に一つくらいはこんな町があってもええ」
そこでぴたりと回転が止まり、正面から麗華に向き直った。
「って、うちは思うとるんやけど。ジブンはどうなん? 何のために魔法の国を始めたんや」
「私はそういう世のため人のためって感じでもないんだけどね。もちろん魔法の国がある方がトータルで幸福度が高いとは思っているけれども……」
「なんや煮え切らんな。ほんならうちが代わりに言ってやるわ」
「お願い」
「はよ芽愛に告白せいよ。どうせそれやろ?」
「あれ、思ってた三歩先くらいまで言われちゃった。そこまでわかってた?」
「見りゃわかるやろ。芽愛にはいつもベタベタする癖に今だってうちには言い寄らんし。コラボ動画でもよくおるんよな、狙ってる相手と近付きたいだけのやつ。同業者としてはそういうやつ見るとブッ飛ばしたくなるんやけど、てかブッ飛ばすんやけど」
「私もそうだって言ったら、私のこともブッ飛ばすかな」
「そんなわけあるかい。うちらマブやんけ、七年前からずっと。ダチの恋路は応援するもんや」
「いいやつだな、綺羅は」
麗華がぐっと拳を突き出すと、綺羅も胡坐をかいたまま応じた。固めた拳を部屋の真ん中でこつんとぶつける。
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