30 / 44
第5章 魔法少女暫定計画
第29話:魔法少女暫定計画・6
しおりを挟む
「これが全ての顛末だよ。本当の争点はどうやって魔法の国を終わらせるかだったんだ、今と同じように。そしてこの夏はメルリンの七周忌でもある……」
長く喋った黒壱は軽く咳き込んだ。緑山がぶっきらぼうに手渡したペットボトルを一口だけ飲むと、ベッドに深く身体を沈めた。
「メルリンは判断を誤ったのかもしれないね。彼は自分の命と引き換えに魔法少女たちの幸福を祈った。ほんのひと夏の思い出を胸に、魔法少女が人生を前向きに歩むことを望んだんだ。だが、実際にはそうはならなかった。魔法少女は過去の思い出に囚われて再び魔法の国を作ろうとしている。僕たちが良かれと思って幻想を見せてしまったんだ。本当に申し訳なかった」
「顔を上げてください。私にとってもあの夏は大切な思い出ですし、それを残してくれたことには感謝しています」
「ありがとう。そう言ってくれるならきっとメルリンも浮かばれるだろう」
黒壱はいつも胸に付けていたロケットペンダントを開いてみせた。中に入っていたのは黒壱の肩に乗ったメルリンの写真。
メルリンは御息が見たことのない顔を浮かべていた。口角を半分だけ上げてわざと作っているニヤリとした悪人顔。それは子供の保護者としての笑顔ではなく、気の置けない悪友に向ける笑顔だった。
「今はメルリンに代わってマジカルレッドが『妖精の魔法』を発動しているようだね。僕とメルリンにはそれを止める責任がある。他にわからないことがあれば何でも聞いてくれ」
「……『妖精の魔法』は妖精という種が持っている体質のような魔法なんですよね? 麗華はメルリンの死体に『妖精の魔法』を使わせているということですか?」
「いや、そうではないよ。『妖精の魔法』は妖精の生命活動のようなもので、魔力を失った死後に残存することも再発動することもあり得ない。妖精の死体が魔神機のレーダーに映らないのもそのせいだ」
「じゃあ今『妖精の魔法』を発動しているのは麗華自身?」
「そう考えるしかないだろうね。きっと彼女は妖精の死体から『妖精の魔法』を簒奪して人の身で発動する方法を発見してしまったんだ。そんな方法は僕ですら知らない。アルニアでも『妖精の魔法』を使えるのは妖精だけと信じられていて、人間が使った例なんて史上一度もないよ」
「あともう一つ、麗華は『妖精の魔法』のキャンセルもやってみせました。それは妖精も出来るのでしょうか?」
「個体によるけれど、妖精もほんの数メートルくらいなら自分の『妖精の魔法』の効力を抑えることができた。ただ、それは僕たちがほんの数秒だけ呼吸を止められるようなものだよ。どんな生物も死なずに生命活動を停止させることはできない、ごく一部だけなら止まったように見せかけられなくもないというだけでね。『妖精の魔法』は町ひとつを覆う規模で自動発動してしまうのだから、数メートルを止めたところで誤差みたいなものだ」
「じゃあこの夏の騒動を根本から解決するには、今年こそ『破産魔法』を使って巻き戻すしかない……」
「僕も同じ意見だ。ただ、その場合はこの夏はなかったことになる。恐らく最初に魔獣が出現した日がマジカルレッドが『妖精の魔法』を初めて発動した日だろうから、きっと先月の夏休み初日まで戻ることになるね」
「構いません。確かに古い友達と再会して魔獣を退治したのも一つの思い出ですが、町を平穏に保つ方が大事でしょう。私たちはもう小学生ではありません。どんな夏を過ごしても自分の責任で胸を張って生きていけます」
「ありがとう。それなら今回も必要なものは同じだ。魔素の蓄積、妖精の身柄、魔神機三柱。今年も魔獣退治を続けていれば夏休みの最終日には十分な魔素が町に溜まるだろう、七年前と同じように。そのタイミングでメルリンの死体を奪って『破産魔法』を発動すればいい」
「『破産魔法』に必要な妖精の身柄は死体でも?」
「問題ないよ。もともと『破産魔法』は妖精の暴走を防ぐための安全弁だからね。何かあった末に妖精が死んだとしても、妖精の亡骸さえあれば発動できるように開発されてる。妖精の魔力を使うわけではなくて、発動の認証に使うだけだよ」
「あとは魔神機三柱……」
御息は緑山の顔を見た。座ったまま壁によりかかっていた緑山はそっぽを向いて頭をかいた。
「お前たちがやるってんなら、『破産魔法』の発動くらいは協力してやってもいい」
「ありがとうございます」
「だが、俺とメックホークは戦いには参加しねえ。勘違いしてもらっちゃ困るが、俺はジジイや芽愛とは違うぜ。七年前のことなんて反省しちゃいねえし、この町のことなんざどうでもいいと思ってるさ。だがな、俺はもう三十路を超えたところなんだよな。今は三十一歳だ」
「それが何か?」
「ガキにはまだわからんかもしれんが、自分が主人公じゃなくなることを受け入れる年齢ってのが人生にはあるんだ。俺にとってはそれが三十歳の誕生日だった。この町の平穏がどうとか、魔法の国がどうとか、もうそんなことに出しゃばる年じゃねえんだよ。そういうのはもっと若い世代で勝手に決めろ。俺にできるのは決まったことに従うくらいさ」
緑山は腕を組んでそれきり黙ってしまう。代わりに芽愛が口を開いた。
「他にもあるよね? この魔法の国を終わらせる方法」
「気付いちゃったか。お勧めしないよ、それは」
「私だって好きで言うわけじゃないけど。今の戦力差は大きいし、まだ妖精の死体がどこにあるのかさえわからない。最悪のケースでは考えておかないといけない。麗華を殺すっていう選択肢を」
「そうだね。メルリンが自殺したように、理屈の上では発動者を殺害することで『妖精の魔法』は無効にできる。でも僕はメルリンを喪った悲しみを君たちには味わってほしくない。七年前だってメルリンが反対しなければ『破産魔法』で決着していたはずなんだから、当時やり残したことをやるだけだ」
「それさっきから思ってたけど、一つだけ勘違いしてる。七年前にもしメルリンが反対しなかったとしても『破産魔法』は発動しなかったかもしれない」
「それは何故かな」
「きっとメルリンの代わりに私が反対したから。私だってあの夏には消されたくない思い出がある。私とマジカルレッドの二人しか知らない、大切な思い出が」
「すっかり忘れていたよ。君だって七年前は十代の子供だったんだ。メルリンは魔法少女だけじゃなくて君の人生も守ったのかもしれないね」
「そういうこと。だけど今年は私も『破産魔法』を使うべきだと思う。もう子供じゃない、大人として町の皆を守らないといけない」
「ありがとう。結局僕たちがこれからやるべきことは、夏休みの最終日まで魔獣退治を続けて、そこで妖精の死体を奪い、魔神機三柱で『破産魔法』を発動することだね」
御息が深く頷き、芽愛が小さく頷き、緑山が斜めに頷いた。
「最後にマジカルブルーにお願いがあるんだけどいいかな」
「私ですか?」
「そう。話だけなら電話でも良かったんだけど、わざわざ来てもらったのはこれのためなんだ」
黒壱は手を伸ばし、ベッドの上の空間を撫でた。
途端に背景が蜃気楼のように歪む。空気を絞って黒いインクが滲み出し、ゆっくりとダイヤ型のコアを形作った。
コアから緩慢な動きで現れたデモンドリームは手の平に乗る大きさだった。八本あった長い触手が今は六本しかなく、角ばった嘴もすっかり丸まっている。まるで可愛いマスコットというか、水族館のお土産コーナーにでも売っていそうな有様だった。
「この通りだ。土地にいくら魔素が溜まっていようと、所有者が弱り切っていたら魔神機も本来の力が出せないんだ」
「失礼ですが、御病気は深刻なんですか?」
「うーん、病気自体はすぐに命がどうこうってほどでもないんだけどね。なんていうのかな、それは結果でしかなくて、もう僕には魔法を使うような気力が残ってないんだよ。泣き言を言えるような立場じゃないのはわかっているんだけど、たった一人の親友を失って異世界で一人きり、それで気付けば七年も経ってしまった。この町の人たちはとても親切だし老後としては悪くない、だけどもう誰かと戦ったりはとても出来ない。申し訳ないけれど僕はここでリタイアだ」
かつて町を荒らした兵器とは似ても似つかないデモンドリーム。黒壱は再び宙を撫でて魔神機をコアに戻し、そして御息に差し出した。
「だから君に継承してもらいたい。本来、魔神機は破滅の未来を防ぐための防波堤だ。澄んだ正義の心を持つ君こそ、魔神機を持つにふさわしい」
長く喋った黒壱は軽く咳き込んだ。緑山がぶっきらぼうに手渡したペットボトルを一口だけ飲むと、ベッドに深く身体を沈めた。
「メルリンは判断を誤ったのかもしれないね。彼は自分の命と引き換えに魔法少女たちの幸福を祈った。ほんのひと夏の思い出を胸に、魔法少女が人生を前向きに歩むことを望んだんだ。だが、実際にはそうはならなかった。魔法少女は過去の思い出に囚われて再び魔法の国を作ろうとしている。僕たちが良かれと思って幻想を見せてしまったんだ。本当に申し訳なかった」
「顔を上げてください。私にとってもあの夏は大切な思い出ですし、それを残してくれたことには感謝しています」
「ありがとう。そう言ってくれるならきっとメルリンも浮かばれるだろう」
黒壱はいつも胸に付けていたロケットペンダントを開いてみせた。中に入っていたのは黒壱の肩に乗ったメルリンの写真。
メルリンは御息が見たことのない顔を浮かべていた。口角を半分だけ上げてわざと作っているニヤリとした悪人顔。それは子供の保護者としての笑顔ではなく、気の置けない悪友に向ける笑顔だった。
「今はメルリンに代わってマジカルレッドが『妖精の魔法』を発動しているようだね。僕とメルリンにはそれを止める責任がある。他にわからないことがあれば何でも聞いてくれ」
「……『妖精の魔法』は妖精という種が持っている体質のような魔法なんですよね? 麗華はメルリンの死体に『妖精の魔法』を使わせているということですか?」
「いや、そうではないよ。『妖精の魔法』は妖精の生命活動のようなもので、魔力を失った死後に残存することも再発動することもあり得ない。妖精の死体が魔神機のレーダーに映らないのもそのせいだ」
「じゃあ今『妖精の魔法』を発動しているのは麗華自身?」
「そう考えるしかないだろうね。きっと彼女は妖精の死体から『妖精の魔法』を簒奪して人の身で発動する方法を発見してしまったんだ。そんな方法は僕ですら知らない。アルニアでも『妖精の魔法』を使えるのは妖精だけと信じられていて、人間が使った例なんて史上一度もないよ」
「あともう一つ、麗華は『妖精の魔法』のキャンセルもやってみせました。それは妖精も出来るのでしょうか?」
「個体によるけれど、妖精もほんの数メートルくらいなら自分の『妖精の魔法』の効力を抑えることができた。ただ、それは僕たちがほんの数秒だけ呼吸を止められるようなものだよ。どんな生物も死なずに生命活動を停止させることはできない、ごく一部だけなら止まったように見せかけられなくもないというだけでね。『妖精の魔法』は町ひとつを覆う規模で自動発動してしまうのだから、数メートルを止めたところで誤差みたいなものだ」
「じゃあこの夏の騒動を根本から解決するには、今年こそ『破産魔法』を使って巻き戻すしかない……」
「僕も同じ意見だ。ただ、その場合はこの夏はなかったことになる。恐らく最初に魔獣が出現した日がマジカルレッドが『妖精の魔法』を初めて発動した日だろうから、きっと先月の夏休み初日まで戻ることになるね」
「構いません。確かに古い友達と再会して魔獣を退治したのも一つの思い出ですが、町を平穏に保つ方が大事でしょう。私たちはもう小学生ではありません。どんな夏を過ごしても自分の責任で胸を張って生きていけます」
「ありがとう。それなら今回も必要なものは同じだ。魔素の蓄積、妖精の身柄、魔神機三柱。今年も魔獣退治を続けていれば夏休みの最終日には十分な魔素が町に溜まるだろう、七年前と同じように。そのタイミングでメルリンの死体を奪って『破産魔法』を発動すればいい」
「『破産魔法』に必要な妖精の身柄は死体でも?」
「問題ないよ。もともと『破産魔法』は妖精の暴走を防ぐための安全弁だからね。何かあった末に妖精が死んだとしても、妖精の亡骸さえあれば発動できるように開発されてる。妖精の魔力を使うわけではなくて、発動の認証に使うだけだよ」
「あとは魔神機三柱……」
御息は緑山の顔を見た。座ったまま壁によりかかっていた緑山はそっぽを向いて頭をかいた。
「お前たちがやるってんなら、『破産魔法』の発動くらいは協力してやってもいい」
「ありがとうございます」
「だが、俺とメックホークは戦いには参加しねえ。勘違いしてもらっちゃ困るが、俺はジジイや芽愛とは違うぜ。七年前のことなんて反省しちゃいねえし、この町のことなんざどうでもいいと思ってるさ。だがな、俺はもう三十路を超えたところなんだよな。今は三十一歳だ」
「それが何か?」
「ガキにはまだわからんかもしれんが、自分が主人公じゃなくなることを受け入れる年齢ってのが人生にはあるんだ。俺にとってはそれが三十歳の誕生日だった。この町の平穏がどうとか、魔法の国がどうとか、もうそんなことに出しゃばる年じゃねえんだよ。そういうのはもっと若い世代で勝手に決めろ。俺にできるのは決まったことに従うくらいさ」
緑山は腕を組んでそれきり黙ってしまう。代わりに芽愛が口を開いた。
「他にもあるよね? この魔法の国を終わらせる方法」
「気付いちゃったか。お勧めしないよ、それは」
「私だって好きで言うわけじゃないけど。今の戦力差は大きいし、まだ妖精の死体がどこにあるのかさえわからない。最悪のケースでは考えておかないといけない。麗華を殺すっていう選択肢を」
「そうだね。メルリンが自殺したように、理屈の上では発動者を殺害することで『妖精の魔法』は無効にできる。でも僕はメルリンを喪った悲しみを君たちには味わってほしくない。七年前だってメルリンが反対しなければ『破産魔法』で決着していたはずなんだから、当時やり残したことをやるだけだ」
「それさっきから思ってたけど、一つだけ勘違いしてる。七年前にもしメルリンが反対しなかったとしても『破産魔法』は発動しなかったかもしれない」
「それは何故かな」
「きっとメルリンの代わりに私が反対したから。私だってあの夏には消されたくない思い出がある。私とマジカルレッドの二人しか知らない、大切な思い出が」
「すっかり忘れていたよ。君だって七年前は十代の子供だったんだ。メルリンは魔法少女だけじゃなくて君の人生も守ったのかもしれないね」
「そういうこと。だけど今年は私も『破産魔法』を使うべきだと思う。もう子供じゃない、大人として町の皆を守らないといけない」
「ありがとう。結局僕たちがこれからやるべきことは、夏休みの最終日まで魔獣退治を続けて、そこで妖精の死体を奪い、魔神機三柱で『破産魔法』を発動することだね」
御息が深く頷き、芽愛が小さく頷き、緑山が斜めに頷いた。
「最後にマジカルブルーにお願いがあるんだけどいいかな」
「私ですか?」
「そう。話だけなら電話でも良かったんだけど、わざわざ来てもらったのはこれのためなんだ」
黒壱は手を伸ばし、ベッドの上の空間を撫でた。
途端に背景が蜃気楼のように歪む。空気を絞って黒いインクが滲み出し、ゆっくりとダイヤ型のコアを形作った。
コアから緩慢な動きで現れたデモンドリームは手の平に乗る大きさだった。八本あった長い触手が今は六本しかなく、角ばった嘴もすっかり丸まっている。まるで可愛いマスコットというか、水族館のお土産コーナーにでも売っていそうな有様だった。
「この通りだ。土地にいくら魔素が溜まっていようと、所有者が弱り切っていたら魔神機も本来の力が出せないんだ」
「失礼ですが、御病気は深刻なんですか?」
「うーん、病気自体はすぐに命がどうこうってほどでもないんだけどね。なんていうのかな、それは結果でしかなくて、もう僕には魔法を使うような気力が残ってないんだよ。泣き言を言えるような立場じゃないのはわかっているんだけど、たった一人の親友を失って異世界で一人きり、それで気付けば七年も経ってしまった。この町の人たちはとても親切だし老後としては悪くない、だけどもう誰かと戦ったりはとても出来ない。申し訳ないけれど僕はここでリタイアだ」
かつて町を荒らした兵器とは似ても似つかないデモンドリーム。黒壱は再び宙を撫でて魔神機をコアに戻し、そして御息に差し出した。
「だから君に継承してもらいたい。本来、魔神機は破滅の未来を防ぐための防波堤だ。澄んだ正義の心を持つ君こそ、魔神機を持つにふさわしい」
8
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる