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第7章 放課後のアクエリアス
第38話:放課後のアクエリアス・5
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煙草を咥えたまま、芽愛は一直線に進んでくる。路肩を歩くようにつかつかと。
麗華に対人戦闘の経験はない。戦う相手は魔獣か魔神機だけ、それが魔法少女の暗黙の了解だ。魔の武力なしで食い下がってくる生身の人間相手にどうこうというのは考えたこともない。
だから素手で相手を殴る蹴るという選択肢を無意識に弾いた。言われた通りに王笏を使うことを考える。
長物を扱うにしても魔法少女の腕力は常人と比べ物にならない。リーチを活かして相手を近付けずにその場で制圧する、うっすら頭に浮かんでいたのはそんな流れだったはずだ。
とりあえず王笏を持つ腕を後ろに引いたのに合わせて、芽愛は地面を蹴って飛んだ。
本当に高く飛んだ。人一人分を軽く越えるほど高く、半身だけこちらに向けた横向きの姿勢で跳躍する。スーツの裾が鋭くたなびき、腕のブレスレットが擦れて高く鳴いた。
麗華は王笏を水平に薙いだ。飛んだ相手を横から叩き落すような対空迎撃を漠然と試みた。
接触の瞬間、指先が殴られたように痺れ、それから王笏が蹴り飛ばされたことを遅れて理解する。王笏が向かってくることを見越して最初から空中横蹴りを仕込んでいたのだ。いかにも素人がやりそうな迎撃への対策として。
崩れた姿勢を立て直す時間はもうない。このジャンプ一回でもう最後なのだ。漠然と小競り合いする子供の戦いではなく、最短で目的を達成する大人の奇襲は。
長い足が麗華の首に巻き付いた。全体重を乗せた着地の回転に巻き込んで麗華の身体を引き倒す。ついでに宙を舞った王笏を蹴り飛ばしておくことも忘れない。
麗華には自分の身体がどう引き摺られたのかわからなかった。嵐に襲われたように抵抗できないまま、気付いたときにはうつ伏せに。背中を踏む足が胸を強く圧迫し、更には右腕を上向きに強く締め上げられていた。
正面からの制圧は僅か五秒で完了した。
「ちょっとさ……強すぎないかね。こっちも一応戦闘職ではあるつもりだったんだけども」
「こちらは対人制圧術のエキスパートですよ。鉄パイプを持った巨漢を十秒以内に拘束する訓練を積んでいます」
「ステッキを持った魔法少女も?」
「なおさらですね、子供が強いのはアニメの中だけですから。大人が本気を出せばこんなものです。つくづく夢のない話ですが」
踏み付けが更に強くなり、右腕が上方に引っ張られた。肩関節が内側からボキボキと立てる音が骨を伝って頭を軋ませる。指先が痺れて力が入らない。
更には圧し潰された肋骨が地面で歪む。肺に上手く空気が入らず、細い息を吐くのが精一杯だ。
「この七年間、魔法少女に憧れてひたすら鍛錬を積んできました。特に危険人物を制圧する技術は。この形になったらもう逆転はありません」
腕力そのものは魔法少女の身体能力を持つ麗華の方が遥かに上のはずだ。
しかしどうにも身体が動かせない。締め上げられれている腕に力を込めても、返ってくるのは針を刺すような鮮烈な痛みだけ。全方向に可動域ギリギリ、あとほんの僅かでも動かすと何かが壊れる、これ以上は動かないと本能が伝えてくる。
「無駄ですよ。人体の構造上で動けないように極めていますから、腕力は問題になりません。ところで、魔法少女の世界ではあり得ないけど大人の世界ではありふれているものって何だと思いますか?」
「セックス?」
「惜しい。正解は拷問です」
腕を曲げられた、何かが壊れる方向に。鳴ってはいけない破壊音が脳に直接流れ込む。
そして音に遅れてようやく届いた激痛。外傷ではあり得ない、体内でマグマが燃えるような閃光が指先まで広がっていく。肺を潰されているために空気を上手く吸えず痛みを逃がせない。それでも必死で荒く呼吸するしかなく、全身から汗が噴き出した。
「腕を脱臼させました。もうとても動かせないでしょう」
痛みの濁流に喘いでいる間に、気付けばもう逆の左腕をロックされていた。目の前で地面に煙草の灰が落ちる。
「妖精の死体を隠している場所を言いなさい。言わなければ左も外します。両腕が外れればステッキは握れなくなりますから、どうせ結果は同じですよ」
呻きながら右指で地面を引っ搔いた。
指先をほんの一ミリ動かすだけで、外された右肩の中に注射針を百本撃ち込まれたような痛みが走って声が漏れる。意志とは無関係に喉の奥が振動する声だ。魔法少女どころか今までの人生でこんな苦痛を受けたのは初めてだった。
それでも麗華は自分の意志を確認して安堵する。これでもやはり退く選択肢は絶対にない。
「下手に動くと自分で肩を外すことになりますよ。完全に極めていますから」
「わかってやってんだよ!」
歯を食い縛って全身を思い切り捻った。ベキッという音と共に、今度は左の関節が壊れた。
もう経験済みだし覚悟していればどうということはないと自分に言い聞かせるが、二度目の痛みは格別だった。今までは辛うじて逆の半身に意識を散らせていたのが、いよいよ煮え滾る熱の逃げ場が無くなった。苦痛の波が補い合って途切れるタイミングが無い。
予想外の行動にロックが外れ、呻きながら転がって仰向けになる。またすぐに馬乗りでマウントポジションを取られるが、それでも眉を寄せている芽愛に勝ち誇ってみせた。
「ほら見ろ。私はこのくらい何でもないんだぜ。ステッキが握れるとか握れないとか、そんなのも関係ない。拷問が効かない以上、私に口を割らせることはできない。どうせ結果は同じなんだ」
「……これは使いたくありませんでしたが」
芽愛は麗華から目を離さずに背中に手を回した。ベルトに挟んでいた黒く短い棒を片手で素早く振ると、途端に細い刃が伸びて光る。
折り畳み式のバタフライナイフを首元の地面に突き刺す。頸動脈に冷たい金属が触れた。
「それも警備会社で支給してるんだ? 警備というよりは軍人みたいだね」
「特に危険な現場に限って黙認されている、最悪の事態での自衛用です。他にどうしても手がないとき、あらゆるリスクを承知した上で自己責任で使うものです」
「へえ、それは朗報だぜ。這いつくばってジタバタしているだけで、なぜだか君は最悪の事態まで追い詰められているんだからさ。このまま寝っ転がっていれば勝てる気がしてきたよ」
「いい加減にして、麗華!」
絶叫と共に咥えた煙草が地面に落ちた。
気付けば見開いた目は充血して唇は震えていた。それでも手元は絶対にブレないあたり、本当に厳しい訓練を積んできたのだと思った。
「これは脅しじゃない。あなたを殺せば『妖精の魔法』は解除されて、この魔法の国は終わる。あなたが妖精の居場所を吐かないならもうそうするしかない。それはわかるでしょ」
「じゃあそうしろよ。死にたくはないけれど、死んでも断ると最初に言ったはずだ」
「あと三ミリで頸動脈が切れる。病院で治せる脱臼とは違う、病院に着く前に失血死する。死んだら元も子もない」
「そんなことはないぜ。私が死んだらきっと君は私のことを忘れないからだ。それなら仕方ないと諦めも付くさ」
「なんでそういう方向に諦めてしまうの? 『破産魔法』を使ったところでこの夏の始めに戻るだけで、何もあなたが死ぬわけじゃないのに」
「君に振られたあの日、次は絶対に諦めないって決めたからだ。また魔法の夏を始めてまた君と出会ったら、何があっても食い下がるってね。巻き戻されるくらいなら死んだ方がマシだ」
首筋にナイフが強く押し付けられる。肌の表面が切れて血が滲む。その上に垂れた涙がじわりと沁みた。
脱臼に比べれば痛みは比べ物にならないほど軽いが、この警告は命に直接突き付けられていた。本能的な危機感で心臓がどくどく鳴っているのが聞こえる。
「ごめん。私があの夏に素直に頷いておけば、こんなことにはならなかったのかもしれない」
「気にしなくていいと言いたいところだけども、大いに気にしてくれた方が嬉しくはあるね。君が覚えている限り、私の思い出と歴史は死んでも残るのだから。この夏に君とまた出会ったことも、私は君が好きだったことも」
「私だってあなたのことが好きだけど、もう殺すしかない。マジカルレッドでもきっとこうしたはずだから」
芽愛はナイフの柄を握り締めた。グチャグチャに泣いているのに、別の誰かに操られているかのように手は精密に動く。これもこの七年で努力して身に着けた大人の技術だった。
麗華に対人戦闘の経験はない。戦う相手は魔獣か魔神機だけ、それが魔法少女の暗黙の了解だ。魔の武力なしで食い下がってくる生身の人間相手にどうこうというのは考えたこともない。
だから素手で相手を殴る蹴るという選択肢を無意識に弾いた。言われた通りに王笏を使うことを考える。
長物を扱うにしても魔法少女の腕力は常人と比べ物にならない。リーチを活かして相手を近付けずにその場で制圧する、うっすら頭に浮かんでいたのはそんな流れだったはずだ。
とりあえず王笏を持つ腕を後ろに引いたのに合わせて、芽愛は地面を蹴って飛んだ。
本当に高く飛んだ。人一人分を軽く越えるほど高く、半身だけこちらに向けた横向きの姿勢で跳躍する。スーツの裾が鋭くたなびき、腕のブレスレットが擦れて高く鳴いた。
麗華は王笏を水平に薙いだ。飛んだ相手を横から叩き落すような対空迎撃を漠然と試みた。
接触の瞬間、指先が殴られたように痺れ、それから王笏が蹴り飛ばされたことを遅れて理解する。王笏が向かってくることを見越して最初から空中横蹴りを仕込んでいたのだ。いかにも素人がやりそうな迎撃への対策として。
崩れた姿勢を立て直す時間はもうない。このジャンプ一回でもう最後なのだ。漠然と小競り合いする子供の戦いではなく、最短で目的を達成する大人の奇襲は。
長い足が麗華の首に巻き付いた。全体重を乗せた着地の回転に巻き込んで麗華の身体を引き倒す。ついでに宙を舞った王笏を蹴り飛ばしておくことも忘れない。
麗華には自分の身体がどう引き摺られたのかわからなかった。嵐に襲われたように抵抗できないまま、気付いたときにはうつ伏せに。背中を踏む足が胸を強く圧迫し、更には右腕を上向きに強く締め上げられていた。
正面からの制圧は僅か五秒で完了した。
「ちょっとさ……強すぎないかね。こっちも一応戦闘職ではあるつもりだったんだけども」
「こちらは対人制圧術のエキスパートですよ。鉄パイプを持った巨漢を十秒以内に拘束する訓練を積んでいます」
「ステッキを持った魔法少女も?」
「なおさらですね、子供が強いのはアニメの中だけですから。大人が本気を出せばこんなものです。つくづく夢のない話ですが」
踏み付けが更に強くなり、右腕が上方に引っ張られた。肩関節が内側からボキボキと立てる音が骨を伝って頭を軋ませる。指先が痺れて力が入らない。
更には圧し潰された肋骨が地面で歪む。肺に上手く空気が入らず、細い息を吐くのが精一杯だ。
「この七年間、魔法少女に憧れてひたすら鍛錬を積んできました。特に危険人物を制圧する技術は。この形になったらもう逆転はありません」
腕力そのものは魔法少女の身体能力を持つ麗華の方が遥かに上のはずだ。
しかしどうにも身体が動かせない。締め上げられれている腕に力を込めても、返ってくるのは針を刺すような鮮烈な痛みだけ。全方向に可動域ギリギリ、あとほんの僅かでも動かすと何かが壊れる、これ以上は動かないと本能が伝えてくる。
「無駄ですよ。人体の構造上で動けないように極めていますから、腕力は問題になりません。ところで、魔法少女の世界ではあり得ないけど大人の世界ではありふれているものって何だと思いますか?」
「セックス?」
「惜しい。正解は拷問です」
腕を曲げられた、何かが壊れる方向に。鳴ってはいけない破壊音が脳に直接流れ込む。
そして音に遅れてようやく届いた激痛。外傷ではあり得ない、体内でマグマが燃えるような閃光が指先まで広がっていく。肺を潰されているために空気を上手く吸えず痛みを逃がせない。それでも必死で荒く呼吸するしかなく、全身から汗が噴き出した。
「腕を脱臼させました。もうとても動かせないでしょう」
痛みの濁流に喘いでいる間に、気付けばもう逆の左腕をロックされていた。目の前で地面に煙草の灰が落ちる。
「妖精の死体を隠している場所を言いなさい。言わなければ左も外します。両腕が外れればステッキは握れなくなりますから、どうせ結果は同じですよ」
呻きながら右指で地面を引っ搔いた。
指先をほんの一ミリ動かすだけで、外された右肩の中に注射針を百本撃ち込まれたような痛みが走って声が漏れる。意志とは無関係に喉の奥が振動する声だ。魔法少女どころか今までの人生でこんな苦痛を受けたのは初めてだった。
それでも麗華は自分の意志を確認して安堵する。これでもやはり退く選択肢は絶対にない。
「下手に動くと自分で肩を外すことになりますよ。完全に極めていますから」
「わかってやってんだよ!」
歯を食い縛って全身を思い切り捻った。ベキッという音と共に、今度は左の関節が壊れた。
もう経験済みだし覚悟していればどうということはないと自分に言い聞かせるが、二度目の痛みは格別だった。今までは辛うじて逆の半身に意識を散らせていたのが、いよいよ煮え滾る熱の逃げ場が無くなった。苦痛の波が補い合って途切れるタイミングが無い。
予想外の行動にロックが外れ、呻きながら転がって仰向けになる。またすぐに馬乗りでマウントポジションを取られるが、それでも眉を寄せている芽愛に勝ち誇ってみせた。
「ほら見ろ。私はこのくらい何でもないんだぜ。ステッキが握れるとか握れないとか、そんなのも関係ない。拷問が効かない以上、私に口を割らせることはできない。どうせ結果は同じなんだ」
「……これは使いたくありませんでしたが」
芽愛は麗華から目を離さずに背中に手を回した。ベルトに挟んでいた黒く短い棒を片手で素早く振ると、途端に細い刃が伸びて光る。
折り畳み式のバタフライナイフを首元の地面に突き刺す。頸動脈に冷たい金属が触れた。
「それも警備会社で支給してるんだ? 警備というよりは軍人みたいだね」
「特に危険な現場に限って黙認されている、最悪の事態での自衛用です。他にどうしても手がないとき、あらゆるリスクを承知した上で自己責任で使うものです」
「へえ、それは朗報だぜ。這いつくばってジタバタしているだけで、なぜだか君は最悪の事態まで追い詰められているんだからさ。このまま寝っ転がっていれば勝てる気がしてきたよ」
「いい加減にして、麗華!」
絶叫と共に咥えた煙草が地面に落ちた。
気付けば見開いた目は充血して唇は震えていた。それでも手元は絶対にブレないあたり、本当に厳しい訓練を積んできたのだと思った。
「これは脅しじゃない。あなたを殺せば『妖精の魔法』は解除されて、この魔法の国は終わる。あなたが妖精の居場所を吐かないならもうそうするしかない。それはわかるでしょ」
「じゃあそうしろよ。死にたくはないけれど、死んでも断ると最初に言ったはずだ」
「あと三ミリで頸動脈が切れる。病院で治せる脱臼とは違う、病院に着く前に失血死する。死んだら元も子もない」
「そんなことはないぜ。私が死んだらきっと君は私のことを忘れないからだ。それなら仕方ないと諦めも付くさ」
「なんでそういう方向に諦めてしまうの? 『破産魔法』を使ったところでこの夏の始めに戻るだけで、何もあなたが死ぬわけじゃないのに」
「君に振られたあの日、次は絶対に諦めないって決めたからだ。また魔法の夏を始めてまた君と出会ったら、何があっても食い下がるってね。巻き戻されるくらいなら死んだ方がマシだ」
首筋にナイフが強く押し付けられる。肌の表面が切れて血が滲む。その上に垂れた涙がじわりと沁みた。
脱臼に比べれば痛みは比べ物にならないほど軽いが、この警告は命に直接突き付けられていた。本能的な危機感で心臓がどくどく鳴っているのが聞こえる。
「ごめん。私があの夏に素直に頷いておけば、こんなことにはならなかったのかもしれない」
「気にしなくていいと言いたいところだけども、大いに気にしてくれた方が嬉しくはあるね。君が覚えている限り、私の思い出と歴史は死んでも残るのだから。この夏に君とまた出会ったことも、私は君が好きだったことも」
「私だってあなたのことが好きだけど、もう殺すしかない。マジカルレッドでもきっとこうしたはずだから」
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