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第三章

閑話3 暗4

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風呂からはぴちゃりと水が滴る音と翠蓮の「くぅ」と小さく呻く声音が扉の外に小さく漏れる。
それでも、
「竜胆?どうした?」
と、俺を気遣う言葉を投げかけてくる。
「・・・・・・俺だってわかるんだな」
「当然だろう?産まれたときからずっと傍にいたんだから、わからねーわけねーだろ?」
「・・・・・・そんな俺がお前をうらぎ「違うだろう?」
俺の謝罪を受け入れようとしない。それどころかそれを遮り、
「お前は俺を心配したんだよな?ごめん、急にいなくなって。寂しい思いさせて悪かった」
「ぅん・・・・・・・・ありがと、翠蓮。戻ってきてくれて」
「ああ、ただいま」
「でも、言わせてくれ!ごめん!俺が全面的に悪い!だからっ!」
「そうだな~~~~。ま、ただで赦されたらお前だって身狭になるわな~~。じゃ~手伝え」
「???ん、何を?」
首を傾げる間もなく、翠蓮は俺の前に素っ裸で現われて、
「ま、全員揃ったら伝えるわ」

バスタオルで身体を拭いていく翠蓮の身体は瑞々しくて、綺麗で、俺に汚されても穢れることのない身体。
その身体に抱きついて、
「本当にごめんな、翠蓮。ありがとう」
「ん、どう致しまして」
翠蓮の身体は温もったからなのかそれとも恥ずかしいのか、赤く染まり、そして鼓動が少し早かった。
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