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ルリネットの百面相
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広間を出て行くルリネットに合流しエスコートするエドワードは真っ直ぐに前を見たまま
『王女、ご立派でございました。しかし最後のは頂けませんよ。あのような野心溢れる王女に殿下との時間の話しをするなど徴発に過ぎませんよ!』
返答が無いのを不思議に思ったエドワードはルリネットに視線を向けると、ルリネットは1筋の涙を流していた。
あまりの美しさにエドワードを次の言葉を失った。
ルリネットは静かに話しだした。
『私もあのように、知らぬ間に誰かを傷つけていたのかもしれないわ。悪気はなくても‥』
アリア王女は悪気があったと思うが?
『でもね、私もカチンときたから意地悪しちゃったわね。だって、待ち望んでもない殿下との時間を待ち望んでいるかのように‥(笑)』
舌を出し、おどけるルリネット。
部屋に戻り、落ち着いた頃、ルリネットは頬を膨らませている。
『ねえ、酷くない?』
‥今更かい
『まあ、でも見事に乗り切られましたよ。』
『そうではなくて、カンニングだなんてするわけないわ。割に合わないものね?』
『‥まあ、そうですね。』
『分かった!皆さんそれ程までに王太子妃になりたいのだわ!』
そう言うと急いで地図に向かって走る。
‥またかい
『何がお分かりに?』
『だ、か、ら~エドワードも頭が弱いわね。はじめに敢えて悪い点を取るのよ。それで王太子妃教育の後のテストで本気を出すの!ほら、伸び代あるぶん頑張りましたってこと。その点私はきっと、変わらないわ。だから教育の成果がわからないってことよ!』
そう言うとアリア王女の駒をグンと王太子妃の椅子に近づけた。
『王女、頭大丈夫ですか?』
エドワードは真面目にルリネットに問うた。
『何が?』
『王女、ご立派でございました。しかし最後のは頂けませんよ。あのような野心溢れる王女に殿下との時間の話しをするなど徴発に過ぎませんよ!』
返答が無いのを不思議に思ったエドワードはルリネットに視線を向けると、ルリネットは1筋の涙を流していた。
あまりの美しさにエドワードを次の言葉を失った。
ルリネットは静かに話しだした。
『私もあのように、知らぬ間に誰かを傷つけていたのかもしれないわ。悪気はなくても‥』
アリア王女は悪気があったと思うが?
『でもね、私もカチンときたから意地悪しちゃったわね。だって、待ち望んでもない殿下との時間を待ち望んでいるかのように‥(笑)』
舌を出し、おどけるルリネット。
部屋に戻り、落ち着いた頃、ルリネットは頬を膨らませている。
『ねえ、酷くない?』
‥今更かい
『まあ、でも見事に乗り切られましたよ。』
『そうではなくて、カンニングだなんてするわけないわ。割に合わないものね?』
『‥まあ、そうですね。』
『分かった!皆さんそれ程までに王太子妃になりたいのだわ!』
そう言うと急いで地図に向かって走る。
‥またかい
『何がお分かりに?』
『だ、か、ら~エドワードも頭が弱いわね。はじめに敢えて悪い点を取るのよ。それで王太子妃教育の後のテストで本気を出すの!ほら、伸び代あるぶん頑張りましたってこと。その点私はきっと、変わらないわ。だから教育の成果がわからないってことよ!』
そう言うとアリア王女の駒をグンと王太子妃の椅子に近づけた。
『王女、頭大丈夫ですか?』
エドワードは真面目にルリネットに問うた。
『何が?』
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