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王宮での夜会
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『お嬢様、分かっておいでかとは』
『分かってます!』
アナベルはルディの言葉を遮り言葉を被せた。
社交界はアナベルの予想を遥かに超える混乱をみせていた。そんな中の王宮主催の夜会が開かれデビュタント以来となる夜会の扉の前でアナベルは辟易とした表情でエスコートする兄のユリウスに視線を流した。
ルディは2人を交互に眺めながらため息を落とすと
『はぁ、こうして見ると美男美女のご兄妹ですのに、何故兄が妹をエスコートしているのですかね?』
ユリウスは品位ある笑みを浮かべて
『仕方ないであろう?揃って婚約者が居ないのだから。ね?アナ。』
…。
2人からの視線を受けたアナベルはユリウスの腕に手を回すと
『参りますわよ、お兄様。』
苦笑いを浮かべユリウスはルディに目配せをし開かれた扉を潜って行った。
彩り取りのドレスに優雅な音楽。
アナベルは驚きを隠すように弾む心を静めた。
…そこいらの夜会とはスケールが違いすぎるわ。
至極当然である。
会場では滅多に見られない公爵令嬢と、社交界でも人気の高いユリウスに視線が集まっている。最もユリウスがエスコートする令嬢が妹でなければ悲鳴の嵐と化しただろう。その安堵感からか会場の視線は余計にアナベルに注がれた。
…見せ物じゃないっての。
穏やかではない心をひた隠すようにニッコリと微笑んで見せたその時、雅楽団の奏でる音楽が変わり王族の登場となる。皆静まり返り中央の大きな扉に頭を垂れる。
開かれた扉からは国王陛下、王妃殿下、王太子殿下、第2王子であるランドルフ殿下、そしてその後ろにミハエル殿下が続く。ミハエル殿下の後ろからはランドルフ殿下の母君であるステファニー様。そしてミハエル殿下の母君であるクラウディア様が入場してくる。
慣れないアナベルにとっては長い時間となる。王族たるもの、その権威を見せつけるかのようにゆっくりと壇上に上がる。アナベルを慮ってさっさと定位置に付いてはくれないのである。
頭を垂れるアナベルも周りの空気が軽くなる肌感で頭を上げた。
目の前に広がる光景はアナベルは初めて目にする。
あの頭がお花畑と化しているライドは、選考会が嘘のように威厳ある風格を纏い、そして剣術しか頭に無いようなランドルフはまた騎士団長らしく強さのオーラを纏っているではないか。そして最も驚いたのが我らが第2王子ミハエルである。チャラさが半端ないと思っていたが他の王子同様出る所に出ればやはり王族のオーラを醸し出しているである。
周りを見渡せば皆同様に貴族らしく輝いてアナベルには映る。アナベルの気持ちを察するように隣のユリウスは静かに頷き腕に回されたアナベルの手を2回ポンポンと重ねた。
アナベルはどう足掻いてもトゥモルデン王国の公爵令嬢なのだ。ユリウスのポンポンと重ねられた手の温かさに覚悟を決めたかのようにアナベルもまたユリウスに笑顔を返した。
『分かってます!』
アナベルはルディの言葉を遮り言葉を被せた。
社交界はアナベルの予想を遥かに超える混乱をみせていた。そんな中の王宮主催の夜会が開かれデビュタント以来となる夜会の扉の前でアナベルは辟易とした表情でエスコートする兄のユリウスに視線を流した。
ルディは2人を交互に眺めながらため息を落とすと
『はぁ、こうして見ると美男美女のご兄妹ですのに、何故兄が妹をエスコートしているのですかね?』
ユリウスは品位ある笑みを浮かべて
『仕方ないであろう?揃って婚約者が居ないのだから。ね?アナ。』
…。
2人からの視線を受けたアナベルはユリウスの腕に手を回すと
『参りますわよ、お兄様。』
苦笑いを浮かべユリウスはルディに目配せをし開かれた扉を潜って行った。
彩り取りのドレスに優雅な音楽。
アナベルは驚きを隠すように弾む心を静めた。
…そこいらの夜会とはスケールが違いすぎるわ。
至極当然である。
会場では滅多に見られない公爵令嬢と、社交界でも人気の高いユリウスに視線が集まっている。最もユリウスがエスコートする令嬢が妹でなければ悲鳴の嵐と化しただろう。その安堵感からか会場の視線は余計にアナベルに注がれた。
…見せ物じゃないっての。
穏やかではない心をひた隠すようにニッコリと微笑んで見せたその時、雅楽団の奏でる音楽が変わり王族の登場となる。皆静まり返り中央の大きな扉に頭を垂れる。
開かれた扉からは国王陛下、王妃殿下、王太子殿下、第2王子であるランドルフ殿下、そしてその後ろにミハエル殿下が続く。ミハエル殿下の後ろからはランドルフ殿下の母君であるステファニー様。そしてミハエル殿下の母君であるクラウディア様が入場してくる。
慣れないアナベルにとっては長い時間となる。王族たるもの、その権威を見せつけるかのようにゆっくりと壇上に上がる。アナベルを慮ってさっさと定位置に付いてはくれないのである。
頭を垂れるアナベルも周りの空気が軽くなる肌感で頭を上げた。
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周りを見渡せば皆同様に貴族らしく輝いてアナベルには映る。アナベルの気持ちを察するように隣のユリウスは静かに頷き腕に回されたアナベルの手を2回ポンポンと重ねた。
アナベルはどう足掻いてもトゥモルデン王国の公爵令嬢なのだ。ユリウスのポンポンと重ねられた手の温かさに覚悟を決めたかのようにアナベルもまたユリウスに笑顔を返した。
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