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雨降って地固まる
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アナベルが目を覚ますと、こうして見るのよく似ている兄弟がアナベルを見守っていた。アナベルは咄嗟に口を開いた。
『おかしいのです。』
開口一番のアナベルの言葉にライドとミハエルは顔を見合わせた。
『王宮の馬車に乗ったまでは覚えていますが気がついたら知らない部屋に居て、今度は気がついたら…ここは王宮?ですよね。』
ミハエルは呆れた様に息を吐くと
『何呑気な事を言ってんの?置かれていた立場わかる?』
ミハエルの言葉にライドは怪訝そうにアナベルを凝視する。アナベルは次第に浮き出てくる記憶に熱が帯び真っ赤になってきた。
…わ、私は。
アナベルは、ハッと我に返り自分の衣服を確認すると真っさらなワンピースを着せられていた。昨夜のアナベルは大量に発汗し体はベタベタであったはず。
…まさか!
アナベルは恐る恐るライドに視線を這わすとライドはアナベルを慮るように
『安心していい。君が気を失っている間にここへ連れて帰り侍女らが君を湯浴みさせてくれたんだ。』
ほっとするアナベルに苛立ちを隠さないミハエルはいつも以上にアナベルに突っかかるように言葉を吐いた。
『引きこもり令嬢とはいえ、流石だね。やはり君は生粋の貴族令嬢だよ。ここにきて動きを見せたね公爵も。派閥の中で我関せずの態度を取っていたかと思ったら王太子派のマリアンナ嬢と私を見て焦りを感じたって所かな?』
頭がクリアになっていないアナベルにはミハエルの言っている事が理解に追いつかないでいるその光景にもまた苛立ちを露わにするミハエルは
『君、言ってたもんね。駒は駒なりに仕事をするって。有言実行だよ。見上げた公爵令嬢魂だよ。』
…。
『何かございましたか?』
『何かございましたか?じゃないよ。君はそんなにまでして私の妃になりたいのかい?公爵家の為に?』
『は?』
思わず出た言葉にアナベルは思わず咳払いをした。
『だってそうだろう?あんな強力な媚薬を飲まされながら解毒を待つなんて普通じゃないだろ?聞いた事ないよ!兄上が居たならすぐに解して貰えば楽になったろうに。そういう薬なんだよ、媚薬なんてものは。引きこもり令嬢さんに、1つだけ教えてあげるよ。私は王太子じゃないからね?妃の純血は問われないんだ。残念だったね。取り越し苦労だったてわけ!』
ミハエルは一方的に捲し立てるとアナベルの髪を一束手にしもて遊ぶように指を絡めた。アナベルはその指を振り払うと
『そのような事、私とて存じておりますわ!先ほどから聞いていれば訳の分からない事を並べていらっしゃいますが父を侮辱するのはおやめください!』
『侮辱じゃないさ、懸命な判断だろうね。それに君の行動も貴族令嬢として至極当然だ。ただ私が勝手に君たちを買い被っていただけだよ。
だから教えてあげたのさ。第3王子妃に純血は必要ないし、もっと言うならば皇后にもね!それなのに君は、うなされながらも何度も純血じゃなければと繰り返していたよ!覚えてないの?』
『覚えておりませんわ!』
『記憶も無いのにあれほど繰り返してるなんてどんだけ凄い貴族令嬢魂だよ。それほど私の妃になりたいなんて今まで気が付かなかった。ずっと目論んでたなんて驚きだよ!』
買い言葉に売り言葉。
『申し訳ありませんが、私は第3王子妃にも皇后にも微塵も興味ありませんわ!ってかどんだけ自惚れてるんですの?こちらこそびっくりです!』
『っ!じゃあどうしてあんな姿になるまで苦しむ必要があったんだよ!それとも何?公爵令嬢のプライドか?伯爵令息如きに抱かれてたまるかって?それともカマトトぶってんの?』
『ミハエル!』
流石にライドが制止に入るとミハエルは唇を噛み締めるようにアナベルを睨みつけた。
『王太子妃ですわ。』
『『…。』』
固まる2人は黙ってアナベルの言葉を待った。
『わが国では王太子妃になろうとする者には純血が求められます。』
『君、何言ってるか分かってる?王太子妃には、なれないって言ったのは君だよ?』
ミハエルは困惑しながらライドに視線を流した。
『申しました。ですがそれでも、例え王太子妃になれなくてもその権利だけは持ち得たいと思う事はいけない事なのでしょうか?
私はこの国の未来を殿下にお託ししました。それなのに殿下の足を引っ張るような、ましては裏切るような事が出来るはずありませんわ。例え私がミハエル殿下をお支えする第3王子派の公爵家の娘だとしても…』
先ほどまで感情的になっていたアナベルはいつしか静かに語り一筋の涙を流していた。
困惑するミハエルはライドとアナベルに視線を交互に送りながら
『え?君、私の妃になろうとしてたのではなくて?』
頭がクリアになったアナベルは真っ直ぐにミハエルを見据えた。
『はい、全く。こちらこそ御免被りたく存じます。』
『いやいや、そこまではっきり言われるのもなんだけど…って。え?』
助けを求めた兄はいまだ固まり使い物になりそうに無い。
乾いた空気が流れる部屋に各々全く違う表情をしながら長い静寂が流れていた。
『おかしいのです。』
開口一番のアナベルの言葉にライドとミハエルは顔を見合わせた。
『王宮の馬車に乗ったまでは覚えていますが気がついたら知らない部屋に居て、今度は気がついたら…ここは王宮?ですよね。』
ミハエルは呆れた様に息を吐くと
『何呑気な事を言ってんの?置かれていた立場わかる?』
ミハエルの言葉にライドは怪訝そうにアナベルを凝視する。アナベルは次第に浮き出てくる記憶に熱が帯び真っ赤になってきた。
…わ、私は。
アナベルは、ハッと我に返り自分の衣服を確認すると真っさらなワンピースを着せられていた。昨夜のアナベルは大量に発汗し体はベタベタであったはず。
…まさか!
アナベルは恐る恐るライドに視線を這わすとライドはアナベルを慮るように
『安心していい。君が気を失っている間にここへ連れて帰り侍女らが君を湯浴みさせてくれたんだ。』
ほっとするアナベルに苛立ちを隠さないミハエルはいつも以上にアナベルに突っかかるように言葉を吐いた。
『引きこもり令嬢とはいえ、流石だね。やはり君は生粋の貴族令嬢だよ。ここにきて動きを見せたね公爵も。派閥の中で我関せずの態度を取っていたかと思ったら王太子派のマリアンナ嬢と私を見て焦りを感じたって所かな?』
頭がクリアになっていないアナベルにはミハエルの言っている事が理解に追いつかないでいるその光景にもまた苛立ちを露わにするミハエルは
『君、言ってたもんね。駒は駒なりに仕事をするって。有言実行だよ。見上げた公爵令嬢魂だよ。』
…。
『何かございましたか?』
『何かございましたか?じゃないよ。君はそんなにまでして私の妃になりたいのかい?公爵家の為に?』
『は?』
思わず出た言葉にアナベルは思わず咳払いをした。
『だってそうだろう?あんな強力な媚薬を飲まされながら解毒を待つなんて普通じゃないだろ?聞いた事ないよ!兄上が居たならすぐに解して貰えば楽になったろうに。そういう薬なんだよ、媚薬なんてものは。引きこもり令嬢さんに、1つだけ教えてあげるよ。私は王太子じゃないからね?妃の純血は問われないんだ。残念だったね。取り越し苦労だったてわけ!』
ミハエルは一方的に捲し立てるとアナベルの髪を一束手にしもて遊ぶように指を絡めた。アナベルはその指を振り払うと
『そのような事、私とて存じておりますわ!先ほどから聞いていれば訳の分からない事を並べていらっしゃいますが父を侮辱するのはおやめください!』
『侮辱じゃないさ、懸命な判断だろうね。それに君の行動も貴族令嬢として至極当然だ。ただ私が勝手に君たちを買い被っていただけだよ。
だから教えてあげたのさ。第3王子妃に純血は必要ないし、もっと言うならば皇后にもね!それなのに君は、うなされながらも何度も純血じゃなければと繰り返していたよ!覚えてないの?』
『覚えておりませんわ!』
『記憶も無いのにあれほど繰り返してるなんてどんだけ凄い貴族令嬢魂だよ。それほど私の妃になりたいなんて今まで気が付かなかった。ずっと目論んでたなんて驚きだよ!』
買い言葉に売り言葉。
『申し訳ありませんが、私は第3王子妃にも皇后にも微塵も興味ありませんわ!ってかどんだけ自惚れてるんですの?こちらこそびっくりです!』
『っ!じゃあどうしてあんな姿になるまで苦しむ必要があったんだよ!それとも何?公爵令嬢のプライドか?伯爵令息如きに抱かれてたまるかって?それともカマトトぶってんの?』
『ミハエル!』
流石にライドが制止に入るとミハエルは唇を噛み締めるようにアナベルを睨みつけた。
『王太子妃ですわ。』
『『…。』』
固まる2人は黙ってアナベルの言葉を待った。
『わが国では王太子妃になろうとする者には純血が求められます。』
『君、何言ってるか分かってる?王太子妃には、なれないって言ったのは君だよ?』
ミハエルは困惑しながらライドに視線を流した。
『申しました。ですがそれでも、例え王太子妃になれなくてもその権利だけは持ち得たいと思う事はいけない事なのでしょうか?
私はこの国の未来を殿下にお託ししました。それなのに殿下の足を引っ張るような、ましては裏切るような事が出来るはずありませんわ。例え私がミハエル殿下をお支えする第3王子派の公爵家の娘だとしても…』
先ほどまで感情的になっていたアナベルはいつしか静かに語り一筋の涙を流していた。
困惑するミハエルはライドとアナベルに視線を交互に送りながら
『え?君、私の妃になろうとしてたのではなくて?』
頭がクリアになったアナベルは真っ直ぐにミハエルを見据えた。
『はい、全く。こちらこそ御免被りたく存じます。』
『いやいや、そこまではっきり言われるのもなんだけど…って。え?』
助けを求めた兄はいまだ固まり使い物になりそうに無い。
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