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三度の瞬き
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アナベルは会場の拍手に紛れ、優雅にそしてそそくさとその場を後にした。
…訳わからん男だわ。
アナベルがそっと振り返るとカイン・カサンドラはアナベルに王太子スマイルを惜しみなく注いだ。焦りながら扉を開けるとアナベルは大きな胸とぶつかり我に返った。
…!
『失礼をいたしました。』
いきなり突進してきたアナベルに驚いたのはミハエル。
『どうしたの?!』
驚きながらも声を抑えてアナベルに問うと、
『ど、どうもしませんわ!』
『言ってる事と態度が比例してないけど?』
『ひ、比例?』
『とにかくこっちおいで!』
ミハエルは使い物にならない皇太子妃を確保すると控室へと連行したのである。
手を引かれながら振り返るとマリアンナとライドが何やら話し込んで居るのが見えた。
…こ、こんな時まで。
焦りや怒り、失望などが入り交じりアナベルはその矛先を手を引くミハエルにしか当たり散らす事が出来なかったのである。
遠くで鳴る雅楽団の音色がだんだんと小さくなってくる1番遠い控室に入るとミハエルはソファに腰を掛けて大きなため息をついた。
『で?どうしたの?』
呆れるミハエルを睨見つけると
『別にどうもしませんわ。それなのに殿下がいきなり私を拉致りましたのよ?こちらこそどうされました?ですわ。』
眉間にシワを刻むミハエルはアナベルを凝視してから視線を外すと息を少し漏らし
『まぁ言いたくなければ無理にとは言わないけどね?最近どうも君の様子が変だから。』
…どうして貴方が気付くのよ。気付かないといけない男はあんななのに。
湧き上がる怒りをそのままに
『私は別に変ではありませんよ。変なのは殿下ですわ。』
ミハエルは驚いたように目を見開くと
『兄上?あんないつも変わらず平和な人が?』
…平和?平和過ぎてボケてんのよ。
『最近の殿下は脳内お花畑復活ですのよ?』
ミハエルはニヤリと笑うと
『懐かしいね。』
『懐かしいね、ではありません。あの頃は別にどれだけお花を咲かせようと危惧はしましたけれど所詮私には関係の無いお話しでしたからね?』
ミハエルは頭を巡らせながら
『だね、あの頃の君は紛れもなく第3王子派の公爵令嬢だったからね?で?今は無関係ではいられない?ってことだね。』
『そ、そりゃあそうでしょうよ!』
勢い溢れるアナベルを制止させるよう両手で押さえながら
『分かった分かったから、で?兄上がどうしたの?』
『どうしたもこうしたもありませんわ!私が推しておりましたマリアンナ様と今になって…』
『今になって?』
アナベルはミハエルを見据えると
『密会しておりますのよ!』
…。
押し黙るミハエルに更に
『ですから!密会を、』
『な、馬鹿な。』
『馬鹿なではありませんの。私はこの目でしっかりと見ましたのよ?マリアンナ様が皇族エリアから出てこられるのを!』
…。
押し黙るミハエルにアナベルは得意気に視線を投げた。
『してやったという所申し訳ないけど、マリアンナ嬢が皇族エリアから出てくるのは別におかしくないけど?』
…?
アナベルは至極当然のように語るミハエルを不思議そうに眺めた。
『だって彼女は私の婚約者だからね?皇族エリアに居てもおかしくないでしょ?』
…。
『今、なんと?』
『だから彼女は私の婚約者だと言った。』
『いつから?』
『ずっと昔からだけど?』
『いやいや聞いてないし知らないし。ってかそんな降って湧いたような嘘をよくもしゃあしゃあとおっしゃいますね?麗しき兄弟愛ですけど、それは無理がありますわ!』
アナベルは呆れた眼差しをミハエルに向けるとミハエルもまた呆れたようにソファから立ち上がると部屋の扉から顔を出し手招きをしている。
…?
その手招きに招かれてアナベルの前に姿を現したのは、紛れもなくマリアンナであった。
アナベルは三度の瞬きをする。漫画のような分かりやすい表情にマリアンナは楽しそうにクスクスと笑っているではないか。
…マリアンナ様、笑えるの?
なんとも失礼なアナベルであるが目の前のソファに並んで腰を下ろした2人をマジマジと見つめた。
…なかなかお似合いね。
目の前の美男美女に見惚れながら落ち着きを取り戻したアナベルであった。
…訳わからん男だわ。
アナベルがそっと振り返るとカイン・カサンドラはアナベルに王太子スマイルを惜しみなく注いだ。焦りながら扉を開けるとアナベルは大きな胸とぶつかり我に返った。
…!
『失礼をいたしました。』
いきなり突進してきたアナベルに驚いたのはミハエル。
『どうしたの?!』
驚きながらも声を抑えてアナベルに問うと、
『ど、どうもしませんわ!』
『言ってる事と態度が比例してないけど?』
『ひ、比例?』
『とにかくこっちおいで!』
ミハエルは使い物にならない皇太子妃を確保すると控室へと連行したのである。
手を引かれながら振り返るとマリアンナとライドが何やら話し込んで居るのが見えた。
…こ、こんな時まで。
焦りや怒り、失望などが入り交じりアナベルはその矛先を手を引くミハエルにしか当たり散らす事が出来なかったのである。
遠くで鳴る雅楽団の音色がだんだんと小さくなってくる1番遠い控室に入るとミハエルはソファに腰を掛けて大きなため息をついた。
『で?どうしたの?』
呆れるミハエルを睨見つけると
『別にどうもしませんわ。それなのに殿下がいきなり私を拉致りましたのよ?こちらこそどうされました?ですわ。』
眉間にシワを刻むミハエルはアナベルを凝視してから視線を外すと息を少し漏らし
『まぁ言いたくなければ無理にとは言わないけどね?最近どうも君の様子が変だから。』
…どうして貴方が気付くのよ。気付かないといけない男はあんななのに。
湧き上がる怒りをそのままに
『私は別に変ではありませんよ。変なのは殿下ですわ。』
ミハエルは驚いたように目を見開くと
『兄上?あんないつも変わらず平和な人が?』
…平和?平和過ぎてボケてんのよ。
『最近の殿下は脳内お花畑復活ですのよ?』
ミハエルはニヤリと笑うと
『懐かしいね。』
『懐かしいね、ではありません。あの頃は別にどれだけお花を咲かせようと危惧はしましたけれど所詮私には関係の無いお話しでしたからね?』
ミハエルは頭を巡らせながら
『だね、あの頃の君は紛れもなく第3王子派の公爵令嬢だったからね?で?今は無関係ではいられない?ってことだね。』
『そ、そりゃあそうでしょうよ!』
勢い溢れるアナベルを制止させるよう両手で押さえながら
『分かった分かったから、で?兄上がどうしたの?』
『どうしたもこうしたもありませんわ!私が推しておりましたマリアンナ様と今になって…』
『今になって?』
アナベルはミハエルを見据えると
『密会しておりますのよ!』
…。
押し黙るミハエルに更に
『ですから!密会を、』
『な、馬鹿な。』
『馬鹿なではありませんの。私はこの目でしっかりと見ましたのよ?マリアンナ様が皇族エリアから出てこられるのを!』
…。
押し黙るミハエルにアナベルは得意気に視線を投げた。
『してやったという所申し訳ないけど、マリアンナ嬢が皇族エリアから出てくるのは別におかしくないけど?』
…?
アナベルは至極当然のように語るミハエルを不思議そうに眺めた。
『だって彼女は私の婚約者だからね?皇族エリアに居てもおかしくないでしょ?』
…。
『今、なんと?』
『だから彼女は私の婚約者だと言った。』
『いつから?』
『ずっと昔からだけど?』
『いやいや聞いてないし知らないし。ってかそんな降って湧いたような嘘をよくもしゃあしゃあとおっしゃいますね?麗しき兄弟愛ですけど、それは無理がありますわ!』
アナベルは呆れた眼差しをミハエルに向けるとミハエルもまた呆れたようにソファから立ち上がると部屋の扉から顔を出し手招きをしている。
…?
その手招きに招かれてアナベルの前に姿を現したのは、紛れもなくマリアンナであった。
アナベルは三度の瞬きをする。漫画のような分かりやすい表情にマリアンナは楽しそうにクスクスと笑っているではないか。
…マリアンナ様、笑えるの?
なんとも失礼なアナベルであるが目の前のソファに並んで腰を下ろした2人をマジマジと見つめた。
…なかなかお似合いね。
目の前の美男美女に見惚れながら落ち着きを取り戻したアナベルであった。
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