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悩ましいアナベル
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アナベルは私室のベッドに横になり目を閉じた。
…眠れないわ。
カイン・カサンドラとライドの会話からアナベルは間違い無くライドの考え方に賛同する。正直脳内お花畑だと思っていたライドの思想に驚いた。
先日のランドルフへの助言からもアナベルはまだ知らないライドを見た気がしていた。
このところ続く心のモヤモヤ。
…駄目だわ
アナベルは思い立ったかのようにガウンを羽織ると足早に部屋を出た。
トントン。
ノックの音に反応するかのように
『よい、入れ。』
中から聞こえる声がアナベルの知る声ではなく厳しく威厳溢れる声にアナベルは躊躇していると扉はむこうから開かれた。
ガウンを羽織るアナベルに驚いたのはミハエル。急ぎ顔を出して辺りを見渡し慌ててアナベルを部屋に押し入れると扉を閉めた。
『何やってるの?こんな時間にそんな格好で!』
アナベルはオロオロしながらも
『マリアンナ様にはきちんと謝るわ。』
『そんな事を言ってるのではないよ!ってか何してるの?こんな夜更けに。』
『だって…頭の中がぐちゃぐちゃでどうにかなりそうだもの。』
…頭ん中ぐちゃぐちゃはいつもだろ?
ミハエルは大きなため息を落とすとアナベルをソファに促した。
『それで?またどうしたの?』
アナベルは心のモヤモヤを一気にミハエルに吐き出した。
…。
ミハエルは初めて見るアナベルの表情に正直驚きながら目の前のアナベルを柔らかい表情で見つめた。
『そうか、モヤモヤで夜も寝られぬといのか?そうか、そうか。』
嬉しそうに微笑むミハエルを怪訝そうにアナベルは
『何ですか?人の気も知らず嬉しそうに…これでも初めての経験で悩んでおりますのに。』
ミハエルは頷きながら
『それはね、愛と言うんだ。』
アナベルは少しため息を漏らす。
『それは以前からですわ。』
ミハエルは首を横に振ると
『愛にも色々な形があるからね?ほら私だって、マリアンナを愛している。だけど2人の兄や両陛下、そして母上、更には家族となった君だって私は愛しているさ。』
『…。』
『君だって、兄上だけでなく公爵や兄であるユリウス、母君、もっと言えば執事のなんだっけ?居たよねいつも君に張り付いていた。それに侍女らもそうだ。君を支えてくれていた人らを愛しているだろう?』
『そりゃあ、当然ですわ!』
『じゃあ、私やランドルフ兄に抱かれる事ができる?』
アナベルは驚いたように目を見開くと
『ね?そうゆう事。』
ミハエルはパチンと指を鳴らした。
『どうゆう事ですか?』
ガクッと崩れそうになる体勢を何とか堪えてミハエルは顔を顰めた。
『…。君さ、何でも出来るくせに殊、こうゆう事には無知なんだね?』
『何でもできませんけどね。引きこもりでしたから。』
アナベルが不貞腐れるとミハエルは宥めるように
『あのね?公爵やユリウスだって公爵令嬢をただ引きこもらせる程愚かではないさ。きちんと教育を受けさせ今の君があるんだ。』
『きちんと…って。最低限の事だけですけどね。』
『君は自分しか知らないからそんな風に思うんだ。引きこもり令嬢でなくてもいきなり皇太子妃になって執務が出来る令嬢なんて居ないよ?マリアンナにだって難しい。』
『なわけあるかい!』
心の声がダダ漏れではなく、もはや心ではなくアナベルの声によって発せられた言葉にミハエルは眉間にシワを寄せるも
『なわけあるんだ。君は分からないかも知れないけれどそれだけ公爵が抜かり無いって事。そもそも公爵令嬢がただ怠惰で引きこもってるなんてあり得ないだろ?』
…。ただの怠惰だと思うけど?
『とにかく、君には1つだけ大きな欠点がある。』
『1つ?もっとありますけど?』
『ね?そうゆう所!自分を卑下し過ぎだ。もっと自信を持てば良い…。先に言っとくけど変な自信は要らないよ?兄上の妻であるという自信だからね?』
…それが出来れば苦労しないわよ。
『あの完璧な淑女と呼ばれるマリアンナが幼い頃から憧れていたのが君だ。』
…またそんな適当な事を。
『慰めて下さるならもっとマシな言い方があるでしょうに。マリアンナ様程のお方がそんな事が有るわけないわ。』
『私もそう思う。』
…。
複雑な面持ちでミハエルを睨見つけるとミハエルは真っ直ぐにアナベルを見つめて真面目に答えた。
『君にどう映っているかは知らないけれどマリアンナだって自信など持って無いさ。いつもグチグチ悩んでいるよ?まぁそれを癒すのが私の仕事なんだけどね?』
アナベルは目の前のチャラ男のセリフに不覚にもキュンキュンする感情を覚えた。
…マリアンナ様が羨ましいわ。
アナベルは寂しそうに俯いた。
…眠れないわ。
カイン・カサンドラとライドの会話からアナベルは間違い無くライドの考え方に賛同する。正直脳内お花畑だと思っていたライドの思想に驚いた。
先日のランドルフへの助言からもアナベルはまだ知らないライドを見た気がしていた。
このところ続く心のモヤモヤ。
…駄目だわ
アナベルは思い立ったかのようにガウンを羽織ると足早に部屋を出た。
トントン。
ノックの音に反応するかのように
『よい、入れ。』
中から聞こえる声がアナベルの知る声ではなく厳しく威厳溢れる声にアナベルは躊躇していると扉はむこうから開かれた。
ガウンを羽織るアナベルに驚いたのはミハエル。急ぎ顔を出して辺りを見渡し慌ててアナベルを部屋に押し入れると扉を閉めた。
『何やってるの?こんな時間にそんな格好で!』
アナベルはオロオロしながらも
『マリアンナ様にはきちんと謝るわ。』
『そんな事を言ってるのではないよ!ってか何してるの?こんな夜更けに。』
『だって…頭の中がぐちゃぐちゃでどうにかなりそうだもの。』
…頭ん中ぐちゃぐちゃはいつもだろ?
ミハエルは大きなため息を落とすとアナベルをソファに促した。
『それで?またどうしたの?』
アナベルは心のモヤモヤを一気にミハエルに吐き出した。
…。
ミハエルは初めて見るアナベルの表情に正直驚きながら目の前のアナベルを柔らかい表情で見つめた。
『そうか、モヤモヤで夜も寝られぬといのか?そうか、そうか。』
嬉しそうに微笑むミハエルを怪訝そうにアナベルは
『何ですか?人の気も知らず嬉しそうに…これでも初めての経験で悩んでおりますのに。』
ミハエルは頷きながら
『それはね、愛と言うんだ。』
アナベルは少しため息を漏らす。
『それは以前からですわ。』
ミハエルは首を横に振ると
『愛にも色々な形があるからね?ほら私だって、マリアンナを愛している。だけど2人の兄や両陛下、そして母上、更には家族となった君だって私は愛しているさ。』
『…。』
『君だって、兄上だけでなく公爵や兄であるユリウス、母君、もっと言えば執事のなんだっけ?居たよねいつも君に張り付いていた。それに侍女らもそうだ。君を支えてくれていた人らを愛しているだろう?』
『そりゃあ、当然ですわ!』
『じゃあ、私やランドルフ兄に抱かれる事ができる?』
アナベルは驚いたように目を見開くと
『ね?そうゆう事。』
ミハエルはパチンと指を鳴らした。
『どうゆう事ですか?』
ガクッと崩れそうになる体勢を何とか堪えてミハエルは顔を顰めた。
『…。君さ、何でも出来るくせに殊、こうゆう事には無知なんだね?』
『何でもできませんけどね。引きこもりでしたから。』
アナベルが不貞腐れるとミハエルは宥めるように
『あのね?公爵やユリウスだって公爵令嬢をただ引きこもらせる程愚かではないさ。きちんと教育を受けさせ今の君があるんだ。』
『きちんと…って。最低限の事だけですけどね。』
『君は自分しか知らないからそんな風に思うんだ。引きこもり令嬢でなくてもいきなり皇太子妃になって執務が出来る令嬢なんて居ないよ?マリアンナにだって難しい。』
『なわけあるかい!』
心の声がダダ漏れではなく、もはや心ではなくアナベルの声によって発せられた言葉にミハエルは眉間にシワを寄せるも
『なわけあるんだ。君は分からないかも知れないけれどそれだけ公爵が抜かり無いって事。そもそも公爵令嬢がただ怠惰で引きこもってるなんてあり得ないだろ?』
…。ただの怠惰だと思うけど?
『とにかく、君には1つだけ大きな欠点がある。』
『1つ?もっとありますけど?』
『ね?そうゆう所!自分を卑下し過ぎだ。もっと自信を持てば良い…。先に言っとくけど変な自信は要らないよ?兄上の妻であるという自信だからね?』
…それが出来れば苦労しないわよ。
『あの完璧な淑女と呼ばれるマリアンナが幼い頃から憧れていたのが君だ。』
…またそんな適当な事を。
『慰めて下さるならもっとマシな言い方があるでしょうに。マリアンナ様程のお方がそんな事が有るわけないわ。』
『私もそう思う。』
…。
複雑な面持ちでミハエルを睨見つけるとミハエルは真っ直ぐにアナベルを見つめて真面目に答えた。
『君にどう映っているかは知らないけれどマリアンナだって自信など持って無いさ。いつもグチグチ悩んでいるよ?まぁそれを癒すのが私の仕事なんだけどね?』
アナベルは目の前のチャラ男のセリフに不覚にもキュンキュンする感情を覚えた。
…マリアンナ様が羨ましいわ。
アナベルは寂しそうに俯いた。
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