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襲来3
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アナベルは図星を突かれて苦笑いを浮かべた。
『君に1つ忠告するとしたら…真実の愛とはね求めるものではなく、育むものだ。我々にとって結婚とは政治的役割であり何かしら理由が必要であるよね?それを度外視して真実の愛を求めるなんて無責任以外何ものでもないよ。』
淡々と語るライドの姿を見てアナベルはチクリと胸が痛んだ。
『やはり貴方はアナベル嬢の血や肩書が必要だったとい事ですね。』
カインは鋭い眼差しをライドに向けた。
『必須ではないが、確かに魅力の1つだね。』
…。
『では聞く。真実の愛を求めてその後どうなる?2人仲良く幸せに暮らしましたとさ?そんなものおとぎ話の中だけだよ。考えてもみてごらん?例えば君とアナベルが相思相愛だったとしよう。そして君がヴィヴォワール公爵家に求婚したとしよう。公爵はどうするだろう?彼はトゥモルデンの公爵だ。第3王子派の筆頭であった。両手を開いて迎えるだろうか?それとも娘の為にトゥモルデン王国での地位を諦めるか?』
『何故私と結婚したら公爵の地位を諦める事になるのですか?』
憤るカインにミハエルが
『まぁ諦めるに近いかもね。貴族ってのは他の家門の揚げ足を取るのに長けているからね。』
『そ、それはトゥモルデン王国の貴族の資質の問題でしょう!』
『いやいや、公爵令嬢が他国に嫁ぐは珍しい事じゃない。ただカサンドラ王国だから問題なのだよ。この縁談でのメリットがトゥモルデンには無いからね。』
『真実の愛にメリットも何も無い!』
『ならば平民になれば良い。我々や貴族において縁談でのメリットは最優先事項だ。なぜならそれだけの恩恵を生まれながら享受してきてるんだよ。そんな時だけ関係ないなんて…ね?無責任だろ?とにかくそうゆう結末になるんだ。そうなればいつしか真実の愛など形もろとも無くなるよね。』
…。
ドライな会話にアナベルは今更ながら動悸がおさまらなかった。
『だけどね?例え政略結婚だとしても縁あって一緒になった相手と真実の愛を育む事は誰でも可能なはずだ。誰にも迷惑を掛けず与えられた環境の中で真実の愛が育まれるなんてそれこそ奇跡だろう?』
『そんなのはきれい事だよ!アナベル嬢が不憫でならないよ。』
ライドはあからさまにため息を付くと
『さっきから聞いてるとさ、アナベル嬢アナベル嬢ってね、うるさいよ。彼女は私の妃だけど?それにね、君は頭ん中にお花を咲かせてるから気づいてないかもだけど、天使のアナベルはもう居ないよ?夢を壊して悪いけど。』
…。
意味が分からずライドを凝視するカインにライドは口角を上げた。
『考えてもみてよ。彼女は今や皇太子妃だよ?例えトゥモルデンの男爵令嬢を守る為だからってノコノコ1人でついていく?君はその慈悲深いアナベルにお花を咲かせっぱなしだけどさ、そんなお人好しでは皇太子妃は務まらないよ。』
カインはアナベルに視線を向けるとアナベルはバツが悪そうに俯いた。
『まぁ無鉄砲で勝手に突っ走るところは否めないけどね。そこはこちらの話だから(笑)
アナベルは君と初めて会って何らかの違和感を感じたんだろうね。元引きこもり令嬢だからさ図書室に引きこもっちゃって何やら調べ物をしていたよ。何に興味を抱き何の為におとりになったのかは今は置いておいてってまぁカサンドラ王国まで連れてこられる事までは想定していなかっただろうけど?』
ライドはカインに話をしながら視線はアナベルに置いていた。その視線を痛い程受けながらアナベルは俯き顔を上げる事が出来なかった。
…何で全部知ってるのよ(泣)
そしてライドは再びカインに視線を戻すと
『我が妃はね、殊不正に関してはとにかく厳しいんだ。徹底的に調べ納得がいくまで諦める事はしない。そのアナベルがカサンドラを調べ何を掴み何を…』
そこまで言うと含みを持たせて不適な笑みを浮かべカインを凝視した。
…。
目を泳がせるカイン・カサンドラの窮地となっていくのはこれからである。
『君に1つ忠告するとしたら…真実の愛とはね求めるものではなく、育むものだ。我々にとって結婚とは政治的役割であり何かしら理由が必要であるよね?それを度外視して真実の愛を求めるなんて無責任以外何ものでもないよ。』
淡々と語るライドの姿を見てアナベルはチクリと胸が痛んだ。
『やはり貴方はアナベル嬢の血や肩書が必要だったとい事ですね。』
カインは鋭い眼差しをライドに向けた。
『必須ではないが、確かに魅力の1つだね。』
…。
『では聞く。真実の愛を求めてその後どうなる?2人仲良く幸せに暮らしましたとさ?そんなものおとぎ話の中だけだよ。考えてもみてごらん?例えば君とアナベルが相思相愛だったとしよう。そして君がヴィヴォワール公爵家に求婚したとしよう。公爵はどうするだろう?彼はトゥモルデンの公爵だ。第3王子派の筆頭であった。両手を開いて迎えるだろうか?それとも娘の為にトゥモルデン王国での地位を諦めるか?』
『何故私と結婚したら公爵の地位を諦める事になるのですか?』
憤るカインにミハエルが
『まぁ諦めるに近いかもね。貴族ってのは他の家門の揚げ足を取るのに長けているからね。』
『そ、それはトゥモルデン王国の貴族の資質の問題でしょう!』
『いやいや、公爵令嬢が他国に嫁ぐは珍しい事じゃない。ただカサンドラ王国だから問題なのだよ。この縁談でのメリットがトゥモルデンには無いからね。』
『真実の愛にメリットも何も無い!』
『ならば平民になれば良い。我々や貴族において縁談でのメリットは最優先事項だ。なぜならそれだけの恩恵を生まれながら享受してきてるんだよ。そんな時だけ関係ないなんて…ね?無責任だろ?とにかくそうゆう結末になるんだ。そうなればいつしか真実の愛など形もろとも無くなるよね。』
…。
ドライな会話にアナベルは今更ながら動悸がおさまらなかった。
『だけどね?例え政略結婚だとしても縁あって一緒になった相手と真実の愛を育む事は誰でも可能なはずだ。誰にも迷惑を掛けず与えられた環境の中で真実の愛が育まれるなんてそれこそ奇跡だろう?』
『そんなのはきれい事だよ!アナベル嬢が不憫でならないよ。』
ライドはあからさまにため息を付くと
『さっきから聞いてるとさ、アナベル嬢アナベル嬢ってね、うるさいよ。彼女は私の妃だけど?それにね、君は頭ん中にお花を咲かせてるから気づいてないかもだけど、天使のアナベルはもう居ないよ?夢を壊して悪いけど。』
…。
意味が分からずライドを凝視するカインにライドは口角を上げた。
『考えてもみてよ。彼女は今や皇太子妃だよ?例えトゥモルデンの男爵令嬢を守る為だからってノコノコ1人でついていく?君はその慈悲深いアナベルにお花を咲かせっぱなしだけどさ、そんなお人好しでは皇太子妃は務まらないよ。』
カインはアナベルに視線を向けるとアナベルはバツが悪そうに俯いた。
『まぁ無鉄砲で勝手に突っ走るところは否めないけどね。そこはこちらの話だから(笑)
アナベルは君と初めて会って何らかの違和感を感じたんだろうね。元引きこもり令嬢だからさ図書室に引きこもっちゃって何やら調べ物をしていたよ。何に興味を抱き何の為におとりになったのかは今は置いておいてってまぁカサンドラ王国まで連れてこられる事までは想定していなかっただろうけど?』
ライドはカインに話をしながら視線はアナベルに置いていた。その視線を痛い程受けながらアナベルは俯き顔を上げる事が出来なかった。
…何で全部知ってるのよ(泣)
そしてライドは再びカインに視線を戻すと
『我が妃はね、殊不正に関してはとにかく厳しいんだ。徹底的に調べ納得がいくまで諦める事はしない。そのアナベルがカサンドラを調べ何を掴み何を…』
そこまで言うと含みを持たせて不適な笑みを浮かべカインを凝視した。
…。
目を泳がせるカイン・カサンドラの窮地となっていくのはこれからである。
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