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拓真の一途な愛③

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「なんだって」

「必ず惚れた男、女に振り向いてもらえるとは限らないだろう」

剣城はかすみに視線を向けた。

ちょっとかすみは辛そうな表情を見せた。

「おい、誤解は解けたんだ、早く病院へ連れて行ってやってくれ」

「そうは行かねえ」




「へえ、新堂健斗が熱を上げたキャバ嬢か、俺も堪能させてもらうかな」

近藤はかすみの顎をクイっと上げて、かすみをじっと見つめた。

「おい、その手を離せ、かすみさんに触れるんじゃねえ」

近藤は剣城の方を振り向いて、口角を上げてニヤッと笑った。

「まさか、剣城、お前までこの女にお熱か」

「お前のために忠告してるんだよ、新堂組長に殺されるぞ」

「へえ、味見してえなあ」

近藤はかすみの顎をクイっと上げて、唇に触れた。

「何人の男をくわえたんだ、俺のもしゃぶってくれよ」

その時、ドアがぶち破られ、拓真が荒い息を吐き入ってきた。



近藤がかすみの顎に触れてる現状を目の当たりにして、拓真は激怒した。

「てめえ、その汚い手を離せ、お前は許せねえ」

拓真は近藤の胸ぐらを掴み、殴った。

何発も何発も……

その様子にかすみは大声で拓真を止めた。

「拓真さん、やめてください、お願い、やめて」

拓真は泣いているかすみの声で我に返った。

すぐにかすみの元に駆け寄り、ロープを外した。

ロープで縛られていた身体をさすって、抱きしめた。

「痛むところはないか、苦しくないか」

「大丈夫です」

「さ、帰るぞ」

「拓真さん、剣城さんのロープを解いて上げてください」

「分かった」

拓真とかすみはその場を後にした。

マンションに戻ると、かすみをベッドに寝かせた。

拓真はかすみの手を握り「ごめんな、ごめんな」と何回も誤った。




かすみは拓真に手を握られながら安心したのか深い眠りについた。

剣城のロープを解いてやった時、なんでまた、こいつがかすみの側にいたのか、

わからなかった。

俺はツトムから、迎えにいったかすみがマンションにいないと連絡を受けた。

「組長、かすみさんがマンションにいません」

俺は色々な事を想定して、かすみにGPSをつけていた。

その指し示す場所に俺は車を走らせた。

ドアをぶち壊し、中に入ると、椅子にロープで縛られているかすみの姿が目に入った。

しかもかすみの唇に男の指が触れていた。

俺はカアーっと頭に血がのぼり、その男を殴りつけた。

何度も、何度も……

かすみの声で我に返ったが、そうでなければ、俺はその男を殴り殺していた。

まっ、その男は俺の身体に鉛玉をぶち込んだやつだから、たっぷり礼をさせてもらわないと気がすまなかった。

でもなんで奴がかすみを狙ったのか、しかもその場に真山組若頭剣城がいたのか。

奴はロープで縛られていた。

かすみがロープを解いて上げてくださいと言ったことから、一緒に捕まったんだろう。

でもなぜ、またかすみと一緒に奴はいたんだ。

俺は大館から、剣城が訪ねてきた経緯を聞かされた。



「そうか、でもなんでかすみが狙われる事を奴は知っていたんだ」

「分かりません、今回のことは自分の不注意だった事をお詫びいたします」

「いや、人任せにした俺の怠慢だ」

俺はしばらくかすみの側にいる事を大館に伝えた。

かすみが眠っているベッドにそっと寝顔を見に行った。

かすみはうなされていた。

「かすみ、かすみ」

かすみを揺り起こすと、かすみは汗をびっしょりかいて起きた。

「かすみ、今、タオルを持ってきてあげる」

俺はタオルでかすみの汗を拭った。

「怖い夢でも見たのか」

かすみは俺の顔を見つめて、抱きついてきた。

「拓真さん、拓真さん」

俺はかすみをギュッと抱きしめた。

「私は拓真さんが大好きです」

「わかってる、俺もかすみが大好きだ」

「あのう、怒ってますか」

「怒ってないよ」



「私がツトムさんから連絡もらって、それから外に出ればよかったのに、
先に一人で外に出てしまって、不注意でした、ごめんなさい」

「そうだな、かすみはツトムを待たせないように気を使ったんだろうけど、
これからは一人になることは避けなければいけないよ」

「はい」

「俺も人任せにしたからいけなかったんだ」

かすみは拓真の頬に触れて、キスをした。

「かすみ」

俺はかすみをベッドに押し倒して、唇を重ねた。

舌を割り入れて絡ませた。

息が弾んで、興奮している様子が感じられた。

首すじに唇を押しつけた。

「ああ、拓真さん、気持ちいい」

俺は服の裾から手を入れて、胸の膨らみに触れた。

ブラのホックを外して、服を脱がすと、ピンク色の乳房が露わになり、

俺はむしゃぶりついた。

「ああ、もっと、激しく吸って」

「かすみ、大丈夫なのか」

「だって、もう我慢出来ない」




「じゃ遠慮なくいかせてもらうよ」

俺はチュッ、チュッと乳房の先を思いっきり吸った。

「ああ、どうしよう、気持ちいい、いきそう」

「いいよ、いって」

かすみは背中を反り返って感じていた。

「拓真さん、キスして」

なんて可愛いんだ、かすみ。

かすみの息が荒くなり「もっと、もっと吸って」それを合図に

俺はかすみの乳房を大きく揉んで吸った。

かすみは「ああ、いく、いっちゃう」そう言って俺にしがみついてきた。

かすみは頂点まで上り詰めた。

かすみは「ハアッ、ハアッ」と息を切らせていた。

「かすみ、大丈夫か」

かすみは意識が遠のくように眠りについた。

俺はシャワールームでそりたった自分自身を、かすみのいき顔を思い出しながら、

思いっきりしごいた。

「かすみ、かすみ、愛してる」

俺自身は白いドロドロしたものを出したにも関わらず、一向に収まる気配はなかった。



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