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第二章 一夜の過ち

飯食いに行くぞ

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社長はその住所をナビに入れ、私のアパートへ急いだ。

(なんでだよ、俺のみゆへ対する気持ちは伝わってないのか、あんなに愛を確かめ合ったのに、あれはみんな幻だったのか、他に好きな男でもいるのか、でも、それならなんで俺に抱かれたんだよ)

俺はナビに従い、みゆのアパートへ向かっていた。

ピンポーンとチャイムが鳴った。

「みゆ、桂木廉也だ、開けてくれ」

「社長?ちょっと待ってください」

私はチェーンを外し、ドアを開けた。

「入るぞ」

「はい」

「スマホ返すってどう言うことだ」

私はスマホを社長に返そうと、紙袋を渡した。

「これ、お返しします」

「どうして?」

「私が持ってる必要がないからです」

社長はしばらく考えていた。

「俺、みゆが好きだ、だからいつも一緒に居たいし、連絡取れないと心配になる、このスマホは俺との連絡用ってことで持っててくれ」

「あのう、社長は彼女いるんですよね、彼女がこの事知ったら悲しむと思います」

「前にも言ったが彼女はいない、みゆに俺の彼女になってほしい」

「そんなの無理です」

「どうして?俺のこと嫌いか」

「嫌いではないですが、社長の彼女なんて荷が重いです、もっと若くて可愛い女の子選んだらどうですか?」

「みゆは若く見えるし、可愛いから問題ないよ」

「可愛くなんかないです、社長はきっと飽きちゃいますよ」

「飽きないよ、ずっとみゆを好きだよ、だからスマホ持っててくれ、わかったな、それに前にも言ったが、俺に惚れさせて見せる、俺を好きになれなければ、その時はスマホは回収するよ」

私は既に社長を好きになっていた。

(社長の言葉を信じてついていけたならどんなに幸せだろうか、でももう傷つきたくない、社長が私をずっと好きって、どう考えてもありえないよ)

「早速、デートしよう、飯食いに行こうぜ」

「えっ、デート?これからですか?」

「そう、早く支度して」

社長とご飯を食べに行くことになった。
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