夜の帝王の一途な愛

ラヴ KAZU

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三年の月日が二人を変える

忘れられない凌の存在

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あれから三年の月日が流れた。

凌はヒカルオーナーのホストクラブで、指名No.1の不動の地位を誇っていた。

時々、激しい頭痛に襲われて、眠れない日々に苦しんでいた。

凌の記憶の中にはあゆみは存在しなかった。

ヒカルはホストは引退して、社長業に専念した。

友梨ちゃんとの結婚を真剣に考えていた。

友梨ちゃんはあゆみの店で、頑張ってくれている。

「友梨ちゃん、ヒカルくんと結婚しないの?」

あゆみは友梨に聞いてみた。

友梨は恥ずかしそうにしながら、話始めた。

「実はプロポーズされたんです」
「そうなの?おめでとう」

「私の両親に挨拶したいって言ってくれて、でも反対されたらと思うと、
中々踏み出すことが出来なくて」

「でも、友梨ちゃんは反対されても、ヒカルくんと結婚したいんでしょ」

「はい」

「それなら、ご両親を説得しなくちゃ」

「そうですよね」

「頑張って」

「あゆみさんは加々美社長とどうなんですか」

あゆみは時々、加々美社長から食事に誘われて、仕事の話などしていた。

「あゆみさん、そろそろ、僕を君の恋人にしてほしい」

会うたびにこのセリフを何度も言われている。

でも、あゆみは凌が忘れられなかった。

凌の状況をヒカルから聞いていることが、忘れられない要因なのだが、

そのことがあゆみを支えている唯一のことなのだ。
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