上 下
30 / 108
第五章 婚約者の存在

三年だぞ、三年。まさか誰かのものになってないだろうな。

しおりを挟む
真壁くんの隣にいるその女性はまるで、婚約者のような雰囲気を醸し出していた。

俺は社長室に入り、戸惑っていた。

すぐにでも経理部に行って静香を確認したかった。

三年だぞ、三年。まさか誰かのものになってないだろうな。

急に不安が押し寄せて来た。

俺は経理部に向かっていた。

途中で、横溝が俺を呼び止めた。

「社長、何処にいかれるのですか」

「あ、えっと……」

「すぐにリモート会議が始まります、社長室に戻って書類の確認をお願いします」

「すぐに戻るからちょっとだけ」

「いけません、私は会長から社長をよろしくと頼まれた責任があります、スケジュール通り動いてくださらないと困ります」

「わかったよ」

俺は渋々横溝の言う事に従った。

横溝は仕事はすごく出来る、しかし、女としては全く魅力を感じない、まっ、静香以外は眼中に無い為だろう。

アメリカにいた時の方が、笑顔だった。俺の秘書だから緊張しているのだろうか。

この時の横溝の気持ちは全く読めなかった。
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

結婚に失敗しました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:10,761pt お気に入り:135

夜の帝王の一途な愛

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:92

シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです

恋愛 / 完結 24h.ポイント:35pt お気に入り:18

幼なじみから冷遇されたんで契約結婚を白紙にします!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:78pt お気に入り:7

処理中です...