蟻地獄

月詠嗣苑

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「乾杯」
「乾杯」

    銀座一丁目にある仏料理店『Forever』。静かな音楽が流れる店内の窓側の席に一組の男女が小さくワイングラスを鳴らした。

「でも、珍しいわね。あなたの方から、誘ってくるだなんて」女は、うっとりとした目で、男を見る。
「たまにはね。あ、きみの好きな鴨肉のコンフィがきたよ」男は、携帯の電源を切るとスーツの胸ポケットにしまった。

    女の料理と一緒に、男が頼んだ牛肉のオッソブーコが、運ばれる。

「あなた、ほんとそれ好きね」呆れながらも、男の顔から目を離さない。
「あぁ。今夜、大丈夫なんだろ?」と一口に切った肉を口に入れる。
「えぇ。ちゃんと言ってあるわ。あなた…」

    メインディッシュを食べ終え、デザートに…。

「ふふっ。気になる?」女は、男の顔色を覗き混むように問う。
「いや。どうして?」少し眉を上げながら、女を見る。
「だって、あなた。さっきから、腕時計ばっか見てるわ。」
「あ、ごめん。」男は、腕時計を外し、ポケットに入れた。
「だって、ここにこうしている間は、あなたは私だけのあなた。他の事、考えないで…」女は、デザートの最後の一口をエスプレッソで流し混む。

「行こうか?」
「えぇ。今夜は…楽しませて」少し頬を紅潮させ、女は、男を見、男は、テーブルに置かれた女の手を優しく包んだ。

    会計をし、店を出ると、少し小雨がパラついていたが、男も女も然程気にしなかった。

「あぁーっ、久し振りに、酔っちゃった」と女は、男の腕に胸を押し付けんばかりに、腕を組む。男は、女の腰に手を回し、身体のラインを確かめるように触りながらネオン街を歩く。

    男と女は、大きなスクランブル交差点を渡り、少し行った先のきらびやかなホテル街の中に消えていった…



   ガチャンッ…

    重い鉄製の扉が、鈍い音を立てて閉まると、そこはもう男と女の世界…

「あなた…キスして」女が、男に甘くねだると、男は女を優しく抱き締めて、強くキスしていく。

   ンッ…ンゥッ…

「愛してる…」男の手が、女の着ていたブラウスのボタンをゆっくり外していく。

「私も…」女は、そんな男のベルトの下を優しく撫で付けていく…

「も、熱くなってるのね」女の手は、男のベルトを外し、トランクスの中にきつくおさまる一物を握った。


「だめだよ、まだ…」
「だって……あっ…」男の手で脱がされた女は、ベッドに静かに倒れ混んだ。
「きて…あなた…」そう言うと、静かに目を閉じ、男を待つ。

    バサッ…バサッ…

    男は全てを脱ぎ、ベッドで待つ女の上に覆い被さり、ブチュブチュと激しくキスをしながら、女の大きな乳房を揉んでいった。

「あ…もっと、優しくぅ…んっ」女の小さく開いた口から、言葉が漏れる。

「足、開いて…」男が耳元で言うと、女は足を大きく曲げ広げ、「触って…」と男の手を導く。

「もう、グチョグチョだ。我慢してた?」と女に聞く。

「エッチ…」女は、男の頭に手をやりながら、返す。

    肌と肌が重なり、静かに男が女の中に進行していくと、女は、くぐもった声で啼き、男に抱き付く。

「愛してる」そう言い、男は女を強く突き、女は、それに応えるかのように高く啼いた。

    あっ……んんっ…

    男が女を突く度に、女の大きな乳房は右へ左へと可愛く揺れる。

「綺麗だよ…」突くのを止め、手繰り寄せた乳首に吸い付き、強く噛む…

    いぃっ…もっと……お願い…

    男は女のねだりに応え、子宮口にガンガン一物を射ちつけた。

    あっ……んっ…いぃっ…いぃっ…

    女の声が激しくなり、男の背に女の爪が食い込む…

「中がいい?外?」男は、からかうように囁く。

「中…お願い…んっ…あなたを感じたいの…あぁっ!」女は、顔を左右に振り、男のソレを待つが…

    あぁっ…だめっ…だめっ…イクッ…イクッ…

    男もイキそうなのか、言葉が途切れた。

    あ、あ、あ、あぁぁぁっ!!

    女の上体が反り、少し上がった足がプルプルと震え、中もまた男のソレを絞り取るように熱く絡んでいく…

「今夜も、凄いね」男が女を見下ろしながら言うと、女は、少し笑いながら、「エッチ」と返す。

    抜いた後、ベッドで微睡むが男の手は、女の乳房を触り、女は男の髪を優しく撫で付けるように触り続けていた。


    あまりにも気持ちよさげに眠る男に、寂しくなった女は、上体を起こし、男の乳首をペロペロと舐め、男を起こす。

「あと少し」と言った男も、女の攻めに弱く…

「口で…」と顔をしかめながら言い、女は男の半勃ちした一物を口に含み、チュパチュパと吸い始めた。

「アァッ…気持ちいいよ…ウッ」女は、何度となく味わったこの男の弱点を知り尽くしている。

    熱く固くなったソレの根本をそっと抑え、筋に舌で撫で付けるようにしながら、空いた手で玉袋を揉む。

「オオッ…アァッ…ッ」堪え切れず声を漏らす男は、右手で女の乳房をまさぐる。

「ウッ…。…子、舐めて」女は、少し笑いながら、「ダメねぇ」と言いつつも、ジュバジュバと淫らな音を立て、しゃぶる。

「熱いよ…気持ちいい」男のソレからは、カウパーが流れ、女を悦ばす。

「アァッ…ハァッ…アッ…出そうだ」まだ女が口にしてから、幾何もたっていないのに…

    女は口を放し、「ダーメッ」と言いながら股がり、男の熱く固くなった一物をジュブッジュブッと静かに飲み込んでいき、腰を動かす。

    あんっ…んっ…いぃっ…

    男は、女の腰を掴み、下から突きあげ、女を啼かす。

「気持ちいいか?」女の揺れる乳房を掴みながら問うと、女は途切れ途切れに応える。

    薄灯りの下…
    ベッドの軋む音…
    女の喘ぐ声…

「交替」と男がいい、女の向きを繋がったまま変える。

    あぁんっ!!んっ…あんっ…

「こっちのが、好きだろ?」と女を後ろから、ガンガン攻める。

    いぃっ…あんっ…んっ…

    ベッドに取り付けられてる鏡には、髪を振り乱し、男の攻撃に啼く女が映っていた。

「綺麗だよ、とても…」男は、そんな女を後ろから攻め続け、白く濁った汁を女の中に放ち始めた。

「私…まだ…んっ…イッてないのに…」少し悔しがる女の乳房を背後から荒々しく揉み、背中にキスを落としていく…

「んもっ!!また、誤魔化すんだから…」そう言った女は、笑っていた。

「気持ちいいんだよ。お前の…」
「あなたのも。ね、またお風呂入らない?」
「いいね」

    男は女から離れ、抱き上げた。

「やん!私、最近太ったのよ?重いでしょ?」
「いや。軽いよ。あいつに比べたら…っ」
「だーめ。ここにいる間は、言わないで」女は、男の口を塞いだ。


    さっき、ベッドの上で何度となく愛を確かめたふたりだったが…


「アァッ…ハッ…ッ」

    ジュバジュバと淫らな音を立て、男の一物をしゃぶり続ける女。男は、そんな女の頭を手をやり、腰をゆっくりと動かし続ける。

「さっき…ハァ…出したのに…ウッ…また…」男は、恍惚とした顔で、言う。また、女も男を味わいながらも、今度はどこに放ってくれるのか?期待していた。

「アァッ…そこ…ウッ…カリのとこ…アァッ」

    バスルームの中に、ジュバジュバ…チュパチュパという卑猥な音が交互に響く。

「竿のとこも…ンフッ…フゥッ…」女の頭に置かれた手の甲に、筋が入る。

「アァッ…今度は…顔に出したい…よ」男のネダリに女が頷く。

    女の口の動きが、激しくなり、男は出したい衝動にかられる。

    幾度となくこの女を味わったが、回数を重ねる度に、女は男を優しく包み込む。初めて、この女を抱いたのは、いつだっただろう…

「ウッ…ウウッ…出そうだよ。いいかい?」我慢の限界を迎え、男は女に問い、女が頷き、口から離れた瞬間、白く濁った汁を女の顔に放ち始めた。

    男は、静かに息を整え、女の顔にシャワーをかけていき、濡れた髪の女に唇を強く押し付けた…


「じゃーね。」小さく手を上げながら、女は自宅へと戻り、男は駅まで歩きながら、タクシーで自宅に帰っていった…
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