虐げられてきた忌み子は実は神の眷属でした

葉柚

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 爺ちゃんと僕は訳あって町から少しだけ離れた森の中に住んでいる。訳っていうか、まあ、僕の髪の制なんだけど。僕の住むドゥルガー王国には僕のような黒髪の人はいない。というか、いても排他的対象となっている。

 まあ、要するに黒髪の人物は縁起が悪いと言われて国ぐるみで追われているようなものだ。ゆえに、この国には黒髪の人物はまずいない。つまり僕は町の中では暮らしていくことができないのだ。

 できないって言うのは言い過ぎかもしれないけれど、町に入ると縁起が悪いと言われて石やゴミを投げつけられるから極力町には近づかないことにしている。

 この町も田舎なだけあって排他的主義をしている。よそ者には厳しいのだ。

 ただ、この町に定住するのではなく冒険者は好意的に受け入れてはいるんだけど。それは、冒険者はお金を落として行ってくれるから。冒険者はこの町の数少ない収入源なのだ。まあ、それでも僕のような黒髪は歓迎されないので、通常の倍の値段は払わないとまともな接待はしてくれないんだけど。

 そんな訳で僕は町に行ったことはほとんどない。必要な時はいつも爺ちゃんが町に行って、僕は家で留守番だ。

 だけれども、僕は一度だけ爺ちゃんとの約束を破って爺ちゃんの留守中に町に行ったことがある。髪を隠すフードを被ってはいたが、不意にフードが外れてしまい大騒ぎになった。町の人たちに石やゴミを投げつけられる中、僕を唯一庇ってくれたのがロレインちゃんだった。

 だから僕は助けてくれた恩返しをいつかロレインちゃんにしたいと思っている。でも、それ以降町に行く勇気がでずにいる。まあ、行ったところでロレインちゃんに迷惑をかけるだけかもしれないけれど。

「さあさ、ミコトちゃんがお腹を空かせているだろうから、ロレインちゃんからもらったパンを皿に並べてくれるかのぉ。」

 爺ちゃんは、そう言って僕に促した。僕は頷くとロレインちゃんからもらったというパンを皿に乗せる。

 一人で食べる食事は美味しくないということを僕は知っているから、ミコトの分と僕の分のパンを乗せた。

「おや、儂は仲間外れかい?」

「え?爺ちゃんも一緒に食べるの?」

「ダメなのかい?」

「いいけど……。部屋狭いよ?ベッドの上で食べるの?」

「たまにはいいじゃないか。大勢で食事を楽しむのは良いことじゃよ。」

「そうだけど……。」

 寝室はたいして広くもない。三人で食事をするだけのスペースはない。というか、ベッドの上に座らないと三人で食べることはできないだろう。

 それでも爺ちゃんは良いという。いつもは躾に厳しいのに……。と、僕は首を傾げた。

 

 

 
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