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第24話 神龍
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霞ヶ関交差点にレオ・テスカポリとユウナ・テスカポリが現れた後、航空自衛隊横田基地から、F44ステルス戦闘機5機がスクランブル発進していた。
迫る脅威に気付いたのか、ユウナ・テスカポリは立ち上がり、東の空を見上げた。
レオ・テスカポリは気にも留めていなかったが、ユウナが1つ唸り声をあげると、同じく小さく唸り立ち上がった。
それを見てユウナは上空に飛び立った。レオは自身の体躯でアリサと美保子を護る様に四肢を拡げていた。
ユウナが飛び立ち、レオが見上げる東の空を、夏菜達も見上げていた。
そこへ『アリサ』から通信が入った。
ーーー横田基地から戦闘機が5機向かってます。バーチャルから飛び出したクリーチャーが目標です。ーーー
夏菜達もそれぞれの武装に手をかけた。
その瞬間、戦闘機のジェットエンジン音が聞こえて来た。
「ユウナと戦闘機が戦闘にはいる!」
スナイプは距離計測用の双眼鏡を覗きながら通信を入れた。
スナイプの双眼鏡の向こうのユウナ・テスカポリは、空中に留まりその銀色の身体全体に電撃を溜め始めた。
小さな電撃のスパーク光が、ユウナの身体を包む様に拡がって行った。
その電撃スパークを溜めたユウナに、自衛隊F44五機は一斉にミサイルを発射したが、ユウナは身動きすらせず電撃だけを、ミサイルが迫り来る前方に解放した。
ユウナ・テスカポリを包んでいたスパークは光の矢となって進み、迫り来るミサイル軍を貫き破壊し、尚進み5機の戦闘機も貫き、パイロット達は即座に脱出した。
「F44が一瞬かよ…」
スナイプが驚いていると
「西と南からそれぞれ中隊規模の進軍。防衛体制を!」
周囲を警戒していた中村からの通信だった。
通信は地上の夏菜達にも届き、夏菜達と防衛部隊はすぐに迎撃体制に入った。
「新たな部隊が来ます!美保子さんとアリサちゃんは退避を!」
そう叫んだ夏菜を見たレオ・テスカポリは、夏菜達が構えた前方に視線を一度やり、大きな咆哮をあげた。
F44を迎撃したユウナ・テスカポリはその咆哮を聞き、西へと向きを変え飛行しながら電撃を溜めて行った。
「ナナ!レオとユウナは、自衛隊殺しちゃうんじゃないの⁉︎」
弓を装備していたアユミが言った。
「そうだよ!止めなきゃ!でも、どうやって…」
「アリサ、にゃんにゃんに伝えてあげて?
殺しちゃダメだって。」
アリサと夏菜の会話を聞いて、美保子はアリサに言った。
「はい!にゃんにゃん、殺しちゃダメだよ?」
アリサは一度片手を上げ、レオ・テスカポリに向かって言った。
レオは少し間を置いて、ユウナの向かった西の空に向かって巨大な咆哮をあげた。
西に真っ直ぐ向かってたユウナは、一度旋回をして再度西へ向かった。
「銀のにゃんにゃん大丈夫だって!」
「「「「わかるの⁉︎」」」」
ナナ、アユミ、トモ、エリザの4人は驚いて叫んだ。
「ふふふっ(笑)アリサはにゃんにゃん達とお話出来るみたいなの。
きっとお嫁さんは大丈夫だよ。」
美保子は変わらず呑気に答えた。
「そうなんだ…。じゃ、私達は南へ向かう?」
「動かなくて、いいですよ。
議事堂は既に制圧して、閣僚達は全員拘束しました。
これから私達は皇居へ向かいます。陛下に現政権の腐れ具合を直接見て頂いて、高岡さんを臨時総理に新政権の承認を頂きます。
そうなれば自衛隊の最高司令官は高岡さんです。
その後に戒厳令を敷いてもらい、《シマー》軍に備えます。
アリサ、にゃんにゃんのお嫁さん、呼び戻せるかな?」
嶋から通信が入り、程なくクーデター部隊の車両が到着した。
クーデター部隊は国会議事堂の防衛戦を解き、新たに皇居周辺に防衛戦を築く準備に入っていた。
美保子達を迎えに来た車両にレオ・テスカポリは身構えたが、アリサがレオを制して車両に乗り込んだ。
レオ・テスカポリは、ユウナ・テスカポリが向かった西の空に、巨大な咆哮をあげアリサ隊員が乗った車両の後に続いた。
夏菜達はそのまま交差点内に陣取っていたが、中央塔の4人のスナイパー達の撤退援護にまわった。
スナイプ、ローウェン、入間と中村は、部隊が皇居防衛戦を築いてから議事堂から撤退する。
夏菜達が議事堂正面ゲート前で陣を張った時、上空をレオ・テスカポリが西へ向け高速で飛行して行った。
「レオ!何?何かあったの⁉︎」
夏菜が驚いて空を見上げて叫んだ時、『アリサ』から通信が入った。
ーーーインドより大型のクリーチャーが日本へ向かって、超高速で移動中です!
ロシアとインドを焼き払ったドラゴン型の大型クリーチャーと思われます!
アリサ様のお友達のクリーチャー2体が迎撃に向かわれました。
数分後には台湾沖で会敵すると思われます!ーーー
[『アリサ』映像は出せるか?こっちのナノマシなら、視界を共有出来るんじゃないか?]
ーーー今接続準備中です!接続後は皆様の意思で視覚を共有可能です。
今、つながりました。ーーー
嶋からの通信に『アリサ』が応えた瞬間、夏菜達は声を上げた。
「う…わぁぁぁっ!」
四人の視界に突然太平洋上空を高速で飛行するレオの視界が入ってきた。
視界の前方には、同じく高速で飛行するユウナ・テスカポリがいた。
ーーー視界を切り替える時は、思考するだけで可能です。
左右の目で別々の視界を同時に見る事も可能で、身体のバランスはナノマシンが自動で取りますので、その状態での戦闘も可能です。ーーー
「「「「うわわわわっ!」」」」
『アリサ』の通信が終わると同時に、テオの視界に巨大な火球が迫って来ていた。
その巨大な火球を迎撃したのはユウナ・テスカポリ。
迎撃と言うより、火球にそのまま突っ込み爆散させてしまった。
火球の数秒後、漆黒の巨大なドラゴンが現れた。
レオとユウナは空中で停止し、漆黒のドラゴンに向けて威嚇するように巨大な咆哮を上げた。
漆黒のドラゴンも、巨大な咆哮で応戦する。
漆黒のドラゴンは、レオ・テスカポリの数倍もある様な巨体だった。
「「「「ドム・ボロス!」」」」
漆黒のドラゴン『ドム・ボロス』は、『モンスター・スレイヤー』の3作目から登場した『終末』を意味する巨龍で、レオやユウナと同じく最強クラスの神龍と位置付けられたドラゴンだった。
「ドム・ボロス…。レオとどっちが強いんだろう?」
夏菜達は、ドム・ボロスならば何度も討伐していた。
してはいたが、物理攻撃しか効かないテスカポリと違い、ドム・ボロスは物理攻撃に加え、水や氷の属性攻撃も効果があり、滅龍槍と呼ばれる巨大な槍の兵器等、様々な兵器が使用出来るステージ限定の討伐クエストだった。
それに比べテスカポリ討伐にはその様な巨大兵器はなく、スレイヤーの手にする武器だけでのクエストだった為、討伐経験があるとは言え、テスカポリと同じ条件であれば、比べる事は出来なかったからだった。
それに、レオもユウナも火・水・雷・氷の全ての属性を操るが、ドム・ボロスの弱点である水と氷属性の攻撃は、然程強くはなかった。
レオ・テスカポリは、ドム・ボロスを見定める様に、ゆっくりと右へ空中を歩く様に移動した。
ユウナは四肢を踏ん張り、低い唸り声を上げていた。
ドム・ボロスは二頭を警戒しながら腹部を灼熱で赤く染め、すべてを焼き尽くす炎のブレスを吐き出す態勢を取っていた。
次の瞬間レオが右に大きくステップすると、ドム・ボロスはレオのステップした方向へ意識が向いた。
ユウナはその隙を見逃さず、ドム・ボロスに飛びかかったか、動きを読んでいたドム・ボロスは、ユウナに向けて灼熱の炎のブレスを吐き出した。
全てを焼き尽くす終末の炎と呼ばれるドム・ボロスのブレスの直撃を受けたユウナは、炎に焼かれながら落下していった。
「「「「ユウナが一撃!」」」」
夏菜達四人が手も足も出なかったレオ・テスカポリより強いと言われるユウナ・テスカポリが、いかに直撃とは言えたった一度の炎のブレスで倒された。
だが、ドム・ボロスがユウナに向けてブレスを吐いた瞬間に、レオはドム・ボロスに飛びかかっていた。
ドム・ボロスの長い首に噛み付いたレオは、身体を回転させ勢いをつけてドム・ボロスを上空に投げ飛ばし、ドム・ボロスに向けて雷撃を放った。
雷撃の直撃を受けたドム・ボロスは、苦しむ様な唸り声を上げ、それでもバランスを取ろうともがいていた。
雷撃の傷はナノマシンが瞬時に再生修復していた。
レオはそれを見て低い唸りを上げ、空中でもがくドム・ボロスに向け突進したが、かろうじてバランスを取り戻したドム・ボロスは、突進してくるレオに向けて巨大な火球を吐き出した。
レオは身体を翻し火球を避けたが、火球はそのまま海へ向かい、数キロ範囲の海水を一瞬で蒸発させ、巨大な水蒸気爆発を誘発した。
ーーークリーチャー同士の戦闘によって、巨大な津波が発生しました。
台湾、沖縄は壊滅的被害が予想されます。
更に爆発によって発生した大量の水蒸気は、台風規模の雷雲となり、同地域を襲います。
台湾、沖縄、西日本に津波アラートと避難勧告を出します。ーーー
[台湾、沖縄の津波到着猶予は?]
嶋は悲鳴にも似た声で『アリサ』に聞いた。
ーーー約30分程で到達します。高さは40メートルに達するかと思われ、沿岸部は壊滅いたします。ーーー
[30分!ネットにメディアすべてをハッキングして津波の映像を流して、少しでも早く避難する様にしろ!]
台湾、沖縄だけでも数百万人近くの被害が予想された。
津波や人間界への被害など、気にも留めないレオとドム・ボロスは闘いを続けていた。
ドム・ボロスは自身の最大の攻撃力を誇る炎のブレスを溜める為、レオから距離を取ろうと更に上空へと飛行していた。
飛行しながら溜まったエネルギーは腹部を真っ赤に染め、まもなく臨界に達しようとしていた。
ドム・ボロスは飛行をやめ空中に停止し、追ってくるレオに正体する姿勢を取った。
ユウナ・テスカポリを一撃で倒した炎のブレス。
更に至近距離で放つつもりだった。
空中で停止中のドム・ボロスに追いついたレオは、四肢の爪を最大で出し、右前脚を振りかぶってドム・ボロスに襲いかかった。
ドム・ボロスは待ち構えていた様に巨大な顎をあけ、喉の奥から灼熱の炎を吐き出そうとしていた。
瞬間!遥か下方から銀色に光る矢が飛来し、ドム・ボロスを貫いた。
続いてレオの巨大な爪がドム・ボロスを引き裂く。
更に上空から無数の雷光が降り注ぎ、ドム・ボロスの身体を塵屑になるまで引き裂いた。
「「「「ユウナ!無事だったんだ!」」」」
海上から飛来しドム・ボロスを貫いた銀の矢は、ユウナ・テスカポリだった。
ユウナはドム・ボロスを倒し、勝ち誇った様に咆哮をあげた。
同時に『アリサ』からの通信。
ーーー津波が消滅いたしました。消滅したと言っても、数メール程度の津波にエネルギーを落としただけですし、台風規模の雷雲は依然として発生予兆があり、避難勧告は、そのままにしておきます。ーーー
[津波が消えた⁉︎何があった⁉︎]
ーーーアリサ様のお友達のクリーチャーが、敵方クリーチャーの攻撃直撃のダメージ回復の為に、津波のエネルギーを吸収した様です。
それでも津波被害は出てしまうでしょう。当初の規模よりははるかに抑えられますが…
訂正します。台風規模の雷雨もそのエネルギーの殆どを失いました。ーーー
[雷雲まで?]
ーーーこちらもアリサ様のお友達のクリーチャー2体が吸収してしまいました。
2体は自身の使ったエネルギーの補充をしただけの様で、雷雲を吸収した後そちらへ向け飛行を開始しました。ーーー
[スゲェな…。あの2体が敵にまわったら、人類どころか地球が消滅しそうだな…。]
「社長!レオとユウナはモンスレでも最強の神龍だからね!」
夏菜が興奮して嶋に通信した。
迫る脅威に気付いたのか、ユウナ・テスカポリは立ち上がり、東の空を見上げた。
レオ・テスカポリは気にも留めていなかったが、ユウナが1つ唸り声をあげると、同じく小さく唸り立ち上がった。
それを見てユウナは上空に飛び立った。レオは自身の体躯でアリサと美保子を護る様に四肢を拡げていた。
ユウナが飛び立ち、レオが見上げる東の空を、夏菜達も見上げていた。
そこへ『アリサ』から通信が入った。
ーーー横田基地から戦闘機が5機向かってます。バーチャルから飛び出したクリーチャーが目標です。ーーー
夏菜達もそれぞれの武装に手をかけた。
その瞬間、戦闘機のジェットエンジン音が聞こえて来た。
「ユウナと戦闘機が戦闘にはいる!」
スナイプは距離計測用の双眼鏡を覗きながら通信を入れた。
スナイプの双眼鏡の向こうのユウナ・テスカポリは、空中に留まりその銀色の身体全体に電撃を溜め始めた。
小さな電撃のスパーク光が、ユウナの身体を包む様に拡がって行った。
その電撃スパークを溜めたユウナに、自衛隊F44五機は一斉にミサイルを発射したが、ユウナは身動きすらせず電撃だけを、ミサイルが迫り来る前方に解放した。
ユウナ・テスカポリを包んでいたスパークは光の矢となって進み、迫り来るミサイル軍を貫き破壊し、尚進み5機の戦闘機も貫き、パイロット達は即座に脱出した。
「F44が一瞬かよ…」
スナイプが驚いていると
「西と南からそれぞれ中隊規模の進軍。防衛体制を!」
周囲を警戒していた中村からの通信だった。
通信は地上の夏菜達にも届き、夏菜達と防衛部隊はすぐに迎撃体制に入った。
「新たな部隊が来ます!美保子さんとアリサちゃんは退避を!」
そう叫んだ夏菜を見たレオ・テスカポリは、夏菜達が構えた前方に視線を一度やり、大きな咆哮をあげた。
F44を迎撃したユウナ・テスカポリはその咆哮を聞き、西へと向きを変え飛行しながら電撃を溜めて行った。
「ナナ!レオとユウナは、自衛隊殺しちゃうんじゃないの⁉︎」
弓を装備していたアユミが言った。
「そうだよ!止めなきゃ!でも、どうやって…」
「アリサ、にゃんにゃんに伝えてあげて?
殺しちゃダメだって。」
アリサと夏菜の会話を聞いて、美保子はアリサに言った。
「はい!にゃんにゃん、殺しちゃダメだよ?」
アリサは一度片手を上げ、レオ・テスカポリに向かって言った。
レオは少し間を置いて、ユウナの向かった西の空に向かって巨大な咆哮をあげた。
西に真っ直ぐ向かってたユウナは、一度旋回をして再度西へ向かった。
「銀のにゃんにゃん大丈夫だって!」
「「「「わかるの⁉︎」」」」
ナナ、アユミ、トモ、エリザの4人は驚いて叫んだ。
「ふふふっ(笑)アリサはにゃんにゃん達とお話出来るみたいなの。
きっとお嫁さんは大丈夫だよ。」
美保子は変わらず呑気に答えた。
「そうなんだ…。じゃ、私達は南へ向かう?」
「動かなくて、いいですよ。
議事堂は既に制圧して、閣僚達は全員拘束しました。
これから私達は皇居へ向かいます。陛下に現政権の腐れ具合を直接見て頂いて、高岡さんを臨時総理に新政権の承認を頂きます。
そうなれば自衛隊の最高司令官は高岡さんです。
その後に戒厳令を敷いてもらい、《シマー》軍に備えます。
アリサ、にゃんにゃんのお嫁さん、呼び戻せるかな?」
嶋から通信が入り、程なくクーデター部隊の車両が到着した。
クーデター部隊は国会議事堂の防衛戦を解き、新たに皇居周辺に防衛戦を築く準備に入っていた。
美保子達を迎えに来た車両にレオ・テスカポリは身構えたが、アリサがレオを制して車両に乗り込んだ。
レオ・テスカポリは、ユウナ・テスカポリが向かった西の空に、巨大な咆哮をあげアリサ隊員が乗った車両の後に続いた。
夏菜達はそのまま交差点内に陣取っていたが、中央塔の4人のスナイパー達の撤退援護にまわった。
スナイプ、ローウェン、入間と中村は、部隊が皇居防衛戦を築いてから議事堂から撤退する。
夏菜達が議事堂正面ゲート前で陣を張った時、上空をレオ・テスカポリが西へ向け高速で飛行して行った。
「レオ!何?何かあったの⁉︎」
夏菜が驚いて空を見上げて叫んだ時、『アリサ』から通信が入った。
ーーーインドより大型のクリーチャーが日本へ向かって、超高速で移動中です!
ロシアとインドを焼き払ったドラゴン型の大型クリーチャーと思われます!
アリサ様のお友達のクリーチャー2体が迎撃に向かわれました。
数分後には台湾沖で会敵すると思われます!ーーー
[『アリサ』映像は出せるか?こっちのナノマシなら、視界を共有出来るんじゃないか?]
ーーー今接続準備中です!接続後は皆様の意思で視覚を共有可能です。
今、つながりました。ーーー
嶋からの通信に『アリサ』が応えた瞬間、夏菜達は声を上げた。
「う…わぁぁぁっ!」
四人の視界に突然太平洋上空を高速で飛行するレオの視界が入ってきた。
視界の前方には、同じく高速で飛行するユウナ・テスカポリがいた。
ーーー視界を切り替える時は、思考するだけで可能です。
左右の目で別々の視界を同時に見る事も可能で、身体のバランスはナノマシンが自動で取りますので、その状態での戦闘も可能です。ーーー
「「「「うわわわわっ!」」」」
『アリサ』の通信が終わると同時に、テオの視界に巨大な火球が迫って来ていた。
その巨大な火球を迎撃したのはユウナ・テスカポリ。
迎撃と言うより、火球にそのまま突っ込み爆散させてしまった。
火球の数秒後、漆黒の巨大なドラゴンが現れた。
レオとユウナは空中で停止し、漆黒のドラゴンに向けて威嚇するように巨大な咆哮を上げた。
漆黒のドラゴンも、巨大な咆哮で応戦する。
漆黒のドラゴンは、レオ・テスカポリの数倍もある様な巨体だった。
「「「「ドム・ボロス!」」」」
漆黒のドラゴン『ドム・ボロス』は、『モンスター・スレイヤー』の3作目から登場した『終末』を意味する巨龍で、レオやユウナと同じく最強クラスの神龍と位置付けられたドラゴンだった。
「ドム・ボロス…。レオとどっちが強いんだろう?」
夏菜達は、ドム・ボロスならば何度も討伐していた。
してはいたが、物理攻撃しか効かないテスカポリと違い、ドム・ボロスは物理攻撃に加え、水や氷の属性攻撃も効果があり、滅龍槍と呼ばれる巨大な槍の兵器等、様々な兵器が使用出来るステージ限定の討伐クエストだった。
それに比べテスカポリ討伐にはその様な巨大兵器はなく、スレイヤーの手にする武器だけでのクエストだった為、討伐経験があるとは言え、テスカポリと同じ条件であれば、比べる事は出来なかったからだった。
それに、レオもユウナも火・水・雷・氷の全ての属性を操るが、ドム・ボロスの弱点である水と氷属性の攻撃は、然程強くはなかった。
レオ・テスカポリは、ドム・ボロスを見定める様に、ゆっくりと右へ空中を歩く様に移動した。
ユウナは四肢を踏ん張り、低い唸り声を上げていた。
ドム・ボロスは二頭を警戒しながら腹部を灼熱で赤く染め、すべてを焼き尽くす炎のブレスを吐き出す態勢を取っていた。
次の瞬間レオが右に大きくステップすると、ドム・ボロスはレオのステップした方向へ意識が向いた。
ユウナはその隙を見逃さず、ドム・ボロスに飛びかかったか、動きを読んでいたドム・ボロスは、ユウナに向けて灼熱の炎のブレスを吐き出した。
全てを焼き尽くす終末の炎と呼ばれるドム・ボロスのブレスの直撃を受けたユウナは、炎に焼かれながら落下していった。
「「「「ユウナが一撃!」」」」
夏菜達四人が手も足も出なかったレオ・テスカポリより強いと言われるユウナ・テスカポリが、いかに直撃とは言えたった一度の炎のブレスで倒された。
だが、ドム・ボロスがユウナに向けてブレスを吐いた瞬間に、レオはドム・ボロスに飛びかかっていた。
ドム・ボロスの長い首に噛み付いたレオは、身体を回転させ勢いをつけてドム・ボロスを上空に投げ飛ばし、ドム・ボロスに向けて雷撃を放った。
雷撃の直撃を受けたドム・ボロスは、苦しむ様な唸り声を上げ、それでもバランスを取ろうともがいていた。
雷撃の傷はナノマシンが瞬時に再生修復していた。
レオはそれを見て低い唸りを上げ、空中でもがくドム・ボロスに向け突進したが、かろうじてバランスを取り戻したドム・ボロスは、突進してくるレオに向けて巨大な火球を吐き出した。
レオは身体を翻し火球を避けたが、火球はそのまま海へ向かい、数キロ範囲の海水を一瞬で蒸発させ、巨大な水蒸気爆発を誘発した。
ーーークリーチャー同士の戦闘によって、巨大な津波が発生しました。
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ドム・ボロスは自身の最大の攻撃力を誇る炎のブレスを溜める為、レオから距離を取ろうと更に上空へと飛行していた。
飛行しながら溜まったエネルギーは腹部を真っ赤に染め、まもなく臨界に達しようとしていた。
ドム・ボロスは飛行をやめ空中に停止し、追ってくるレオに正体する姿勢を取った。
ユウナ・テスカポリを一撃で倒した炎のブレス。
更に至近距離で放つつもりだった。
空中で停止中のドム・ボロスに追いついたレオは、四肢の爪を最大で出し、右前脚を振りかぶってドム・ボロスに襲いかかった。
ドム・ボロスは待ち構えていた様に巨大な顎をあけ、喉の奥から灼熱の炎を吐き出そうとしていた。
瞬間!遥か下方から銀色に光る矢が飛来し、ドム・ボロスを貫いた。
続いてレオの巨大な爪がドム・ボロスを引き裂く。
更に上空から無数の雷光が降り注ぎ、ドム・ボロスの身体を塵屑になるまで引き裂いた。
「「「「ユウナ!無事だったんだ!」」」」
海上から飛来しドム・ボロスを貫いた銀の矢は、ユウナ・テスカポリだった。
ユウナはドム・ボロスを倒し、勝ち誇った様に咆哮をあげた。
同時に『アリサ』からの通信。
ーーー津波が消滅いたしました。消滅したと言っても、数メール程度の津波にエネルギーを落としただけですし、台風規模の雷雲は依然として発生予兆があり、避難勧告は、そのままにしておきます。ーーー
[津波が消えた⁉︎何があった⁉︎]
ーーーアリサ様のお友達のクリーチャーが、敵方クリーチャーの攻撃直撃のダメージ回復の為に、津波のエネルギーを吸収した様です。
それでも津波被害は出てしまうでしょう。当初の規模よりははるかに抑えられますが…
訂正します。台風規模の雷雨もそのエネルギーの殆どを失いました。ーーー
[雷雲まで?]
ーーーこちらもアリサ様のお友達のクリーチャー2体が吸収してしまいました。
2体は自身の使ったエネルギーの補充をしただけの様で、雷雲を吸収した後そちらへ向け飛行を開始しました。ーーー
[スゲェな…。あの2体が敵にまわったら、人類どころか地球が消滅しそうだな…。]
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宇宙生物との戦いに用いるロトワングというパワードスーツには適性があり、その適性が見出されたのが大津修也だ。
大津にとっては他に就職の選択肢がなかったので『メトロポリス』からの選択肢を受けざるを得なかった。
『メトロポリス』の宇宙船に乗り込み、宇宙生物との戦いに明け暮れる中で、彼は護衛アンドロイドであるシュウジとサヤカと共に過ごし、絆を育んでいくうちに地球上にてアンドロイドが使用人としての扱いしか受けていないことを思い出す。
修也は戦いの中でアンドロイドと人間が対等な関係を築き、共存を行うことができればいいと考えたが、『メトロポリス』では修也とは対照的に人類との共存ではなく支配という名目で動き出そうとしていた。
異世界転移魔方陣をネットオークションで買って行ってみたら、日本に帰れなくなった件。
蛇崩 通
ファンタジー
ネットオークションに、異世界転移魔方陣が出品されていた。
三千円で。
二枚入り。
手製のガイドブック『異世界の歩き方』付き。
ガイドブックには、異世界会話集も収録。
出品商品の説明文には、「魔力が充分にあれば、異世界に行けます」とあった。
おもしろそうなので、買ってみた。
使ってみた。
帰れなくなった。日本に。
魔力切れのようだ。
しかたがないので、異世界で魔法の勉強をすることにした。
それなのに……
気がついたら、魔王軍と戦うことに。
はたして、日本に無事戻れるのか?
<第1章の主な内容>
王立魔法学園南校で授業を受けていたら、クラスまるごと徴兵されてしまった。
魔王軍が、王都まで迫ったからだ。
同じクラスは、女生徒ばかり。
毒薔薇姫、毒蛇姫、サソリ姫など、毒はあるけど魔法はからっきしの美少女ばかり。
ベテラン騎士も兵士たちも、あっという間にアース・ドラゴンに喰われてしまった。
しかたがない。ぼくが戦うか。
<第2章の主な内容>
救援要請が来た。南城壁を守る氷姫から。彼女は、王立魔法学園北校が誇る三大魔法剣姫の一人。氷結魔法剣を持つ魔法姫騎士だ。
さっそく救援に行くと、氷姫たち守備隊は、アース・ドラゴンの大軍に包囲され、絶体絶命の窮地だった。
どう救出する?
<第3章の主な内容>
南城壁第十六砦の屋上では、三大魔法剣姫が、そろい踏みをしていた。氷結魔法剣の使い手、氷姫。火炎魔法剣の炎姫。それに、雷鳴魔法剣の雷姫だ。
そこへ、魔王の娘にして、王都侵攻魔王軍の総司令官、炎龍王女がやって来た。三名の女魔族を率いて。交渉のためだ。だが、炎龍王女の要求内容は、常軌を逸していた。
交渉は、すぐに決裂。三大魔法剣姫と魔王の娘との激しいバトルが勃発する。
驚異的な再生能力を誇る女魔族たちに、三大魔法剣姫は苦戦するが……
<第4章の主な内容>
リリーシア王女が、魔王軍に拉致された。
明日の夜明けまでに王女を奪還しなければ、王都平民区の十万人の命が失われる。
なぜなら、兵力の減少に苦しむ王国騎士団は、王都外壁の放棄と、内壁への撤退を主張していた。それを拒否し、外壁での徹底抗戦を主張していたのが、臨時副司令官のリリーシア王女だったからだ。
三大魔法剣姫とトッキロたちは、王女を救出するため、深夜、魔王軍の野営陣地に侵入するが……
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