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第40話 モルテ
しおりを挟む真一は神戸ポートアイランドで再度実体化していた。
[『アリサ』、戦闘服の迷彩を森林迷彩でお願い出来ますか?]
ーーー忍者装備も出来ますが、森林迷彩でよろしいでしょうか?ーーー
真一は結局、森林迷彩を選んだ。FOD PKリーダーが、『コザショ』装備だった為だった。
[モルテ( PKリーダー)との決着には、コザショじゃないと!]
「真一くん、大丈夫?」
待機していた夏菜が、心配して声をかけた。
「ヒメカちゃん、ありがとう。大丈夫。
コザショプレーヤーとして、人類として決着をつけてくる!」
普段の真一なら、緊張しながらも目を見て話そうと努力する所だが、使命感からごく普通に目を見て話す事が出来た。
それから真一は深く腰を落とし、西へ向けてジャンプし、舞鶴までのジャンプは何事もなくクリア出来た。
[スナイプ、ケン、やっさん!無事か!?]
[帰って来たか!自衛隊は防衛線を押し上げてる!
協力隊も何とか踏ん張ってるが、FOD連中がやっぱ強い!ケンとやっさん2人がかりで、足留めがやっとだ!]
スナイプも狙撃で援護はしていたが、FODスキルによって、悉くを阻止されていた。
ケンとやっさんは、光学迷彩を最大限利用しながら闘っていた。
真一の犠牲で1人を倒し、ケンとやっさん、スナイプの三位一体で更にもう1人は倒していた。
ケンがFODが発動しない3メートル程で息を顰め、やっさんが反対側からFOD発動圏内に侵入、意識がやっさんに向いた瞬間にケンがタックルで飛び込み、他の2人の PKのFOD範囲外まで押し出し、スナイプがケンもろとも狙撃撃破していた。
だが、それが通用したのは1度だけ。
PKリーダー・モルテと、FOD PK最強であろう剣士のシャムシールは警戒を強め、同じ手が通じるどころか、近寄る事さえ困難になっていた。
モルテとシャムシールは背中合わせになり、それぞれに剣とナイフを構え、自身達の間合いに入った『敵』は、ケンとやっさんだけでなく、落ち葉や鳥だけでなく、小さな昆虫にすら反応、両断していた。
[影虎、来てくれましたか!残りはモルテとシャムシールです。
ですが奴等の反応速度がハンパじゃなく、今は再生しましたが、ケンがタックルに行った時両腕を飛ばされました。
ケンのタックルに反応されては、私達にはなすすべがありません。]
サッカーをしていたケンのスピードと瞬発力をも、モルテとシャムシールは上回っていた。
[わかった。2人とも、少し距離を置いて。俺がやる。]
「シャム!影虎が来たぞ!(笑)」
光学迷彩で姿は見えないが、モルテは真一の気配を感じとっていた。
もちろんシャムシールも。
真一はサブマシンガンをナイフに変換、両手にナイフを逆手に持つ二刀流スタイルにチェンジしていた。
脱力し、FOD発動にはまだ距離はあったが、シャムシールの間合いスレスレの位置で足を止めた。
左手ナイフを横向きに顔の前に構え、右足を後ろへ引き腰を落とした構えは
[一撃離脱!]
一瞬の溜めの後、低い姿勢のまま全力で間合いに飛び込んだ。
真正面に居たモルテは、真一の姿が見えた瞬間、大きくジャンプし、後方のシャムシールが、弧を描き超速で剣を横殴りに斬りつけて来た。
左手のナイフで受けたが、ジャンプしたモルテが上空から落下の勢いで斬りつけて来た。
「影虎ぁーっ!楽しもうぜぇーっ!(笑)」
真一はモルテからの落下攻撃を横っ跳びで交わしたが、シャムの追撃が連続で襲いきた。
両手のナイフで去なしながら交わすも、モルテも追撃に入り、交わしきれなかったシャムシールの斬撃が、浅くはあるが真一の身体を傷付けて行っていた。
ケンとやっさんはアサルトで援護していたが、FODによって悉く阻止され、真一は防戦一方に陥っていた。
銃での援護を諦め、ケンは真一の後方にスタングレネードを投げた。
巨大な爆発音と閃光が辺りを包んだが、真一には閃光の影響はなく、反撃に出ようとしたが、シャムシールとモルテの追撃は止まらず、真一は左腕を斬り飛ばされ、モルテのナイフは太ももに深く突き刺さっていた。
「FODにはスタンも効かねぇんだな(笑)」
倒れた真一を見下ろしてモルテが言った。
閃光の瞬間、FODが発動しモルテとシャムシールの眼前に黒いシールドが現れ、閃光を遮断していたのだ。
スナイプも狙撃のチャンスを狙っていたが、それまでの狙撃からスナイプの位置を読まれ、真一を狙撃ライン上に入らせない様に立ち回れていた。
シャムシールが真一に向け、トドメの斬撃を放つ寸前、ケンがシャムシールにタックルし、やっさんが真一に覆い被さった。
剣の振り出しにタックルを受けたシャムシールは、斬り返しが間に合わずそのままケンに抱え上げられ地面に叩きつけられた。
ケンはそのままシャムシールに覆い被さったが、叩きつけられながらもシャムシールは、その剣でケンの身体を貫き、モルテまでもがケンをナイフで、めった突きにしていた。
それでもケンはシャムシールを押さえ込んでいた。
[ケン、もうお前をガキとは呼ばない!]
スナイプはケンが作ったチャンスを見逃さず、M110の引き金を絞った。
ケンの身体は既に崩れ始めていたが、音速の数倍の速度で進む弾丸は、ケンの身体が崩れ切る前には到達する筈だったが何故かFODが発動し、弾丸は弾かれた。
スコープの先、モルテが射線上に入り、モルテのFODを発動させていたのだ。
だが真一を庇って『致命傷』を負ったやっさんが、その身体が火の粉となり崩れさりながらも、モルテに飛び付いた。
その様子を察知していたスナイプは、予想外に初弾を弾かれながらも、冷静に次弾の引き金を絞った。
「何度でも倒してやるからな!」
ケンはそう言って完全に消滅してしまったが、その手前でやっさんの身体を貫いた弾丸が、シャムシールを貫いた。
「私達は、負けません。」
やっさんの言葉に、シャムシールは笑顔で答えた。
「また会おう。」
スナイプはシャムシールとやっさんが消滅するのを確認して、スコープを真一に向けた。
真一の左腕は再生途中であったが、刺された太腿の傷は修復され、右手にナイフを構え立ち上がっていた。
それを確認して、スコープを南で防衛戦をキープする協力隊へ向けた。
[影虎、任せたぞ。]
真一とモルテは互いにナイフを構え、間合いを測って細かい攻防を繰り広げていた。
互いに無数に傷を負うも、どれも致命傷には遠く、すぐに再生されていた。
「やっぱお前とのタイマンは楽しいなぁ(笑)」
モルテは闘いを楽しんでいた。
真一は答えない。
その間に真一の左腕は再生し、同じく再生したナイフを握っていた。
それを見てモルテも、もう1本のナイフを抜いた。
2人はゆっくりと右へまわり、ボクサーの試合の様に左右のナイフを繰り出していた。
真一の左腕のナイフがモルテの顔を掠めると、すかさずモルテの右のナイフが真一の脇腹に突き出され掠めた。
真一はすぐに体を入れ替えながら右のナイフをフックの様に突き出し、モルテの左ナイフは真一の突き出された右腕目掛けて斬り上げられた。
瞬間、真一の右腕は飛ばされたが、気にせず逆手に握った左のナイフを、体を入れ替えながら、モルテの左腕を切断した。
それでも2人は残った腕で、激しい攻防を繰り広げていた。
お互いのナイフとナイフがぶつかり、火花を散らせた時、北の林から新たな《シマー》軍が現れた。
真一は後方へ跳び、モルテから距離を取り、モルテに対しながらも新たな軍勢にも注意を払っていた。
払ってはいたが、新たな軍勢より倒すべきはモルテ。
モルテを倒さない限り、モルテ1人に防衛戦を壊滅させられてしまう。
そう確信する程、モルテを野放しにする事は脅威だった。
だがスナイプに援護は頼めなかった。
休みなく連続狙撃を繰り返しているのが、五老スカイタワー方向からの発砲音で理解出来たからだ。
「なんなんだよ!オメェらぁようっ!
俺ら今デート中なんだ!邪魔するんじゃねぇ!」
真一は驚いた。モルテは真一に背を向け、新たに現れた軍勢に襲いかかったのだ。
「はぁ?デート?1人で何とち狂ってんだ?」
新たに現れた軍勢の1人が叫んだが、武器を構える間もなく、モルテに倒され消滅してしまった。
「影虎と遊んでたんだよ!バカ野郎!」
モルテは奇声をあげながらたった1人で見える限り数百の軍勢に襲い掛かり、反撃すらさせずに次々と消滅させていた。
真一と距離のある新たな軍勢には、光学迷彩の真一が見えていなかったのだ。
「敵だぁ!武器を構えろ!」
前方で状況を理解した兵が叫んだが、その兵も一瞬で消滅させられた。
「影虎!手伝えよ、この野郎!こいつら消して、早く楽しもうぜ!」
元々がプレーヤー・キラーのモルテは、敵も味方も関係なかった。
自分と互角に闘える真一とのタイマンを邪魔された事に腹を立て、味方である筈の《シマー》軍に襲いかかったのだ。
[『アリサ』新しく現れた軍勢の数はわかりますか?]
ーーー約5000程が金ケ岬からそちらへ向かってます。
防衛ラインへの合流を進言します。ーーー
真一と『アリサ』の通信を聞いたスナイプは、慌てて北へと視線を向けた。
スコープの先には新たな軍勢と真一が闘っていた。
[影虎、撤退しろ!数が多すぎる!防衛隊に合流しろ!]
[いや、ここで阻止する!]
「無茶だっ!」
スナイプは思わず声に出して叫んだ。
[モルテ?モルテはどうした?倒したのか?]
[なぜか共闘してる!]
スナイプはスコープでモルテを探した。
[居たっ!撃つか!?]
真一達と闘っている時はスナイプの射線を気にしていたが、今は気にせずに乱戦を繰り広げている為、狙撃チャンスは無数にあった。
[いや、敵の数が多い!モルテは放っておいて、新たな軍勢を倒してくれ!
防衛隊からも、応援出せるなら来てもらってくれ!]
[こちら海上自衛隊舞鶴航空隊。戦闘機による援護に向かいます!]
湾を挟んだ向かいの自衛隊協力隊からの通信が入ったが
[ダメだ!通常兵器だと通用しない!]
[ナノマシの戦闘機を供給頂いており、御心配無用です!
援護に向かいます!]
すぐに4機の戦闘機が爆音と共に現れ、《シマー》軍後方の部隊へむけ、地対空ミサイルを発射した。
「なんだぁ?戦闘機か?」
モルテが不機嫌そうに空を見上げた為、真一はモルテに背中を合わせて叫んだ。
「俺の味方だ!こいつら掃除したら手を出させない!」
「おう、そうか!頼んだぜぃ!」
そう言ってモルテは、嬉々として奇声をあげながら、《シマー》軍に真正面から突入していった。
一度上空を通り過ぎた戦闘機は、海上で方向転換し、追撃のミサイルを発射していた。
すぐに《シマー》軍から飛行能力を持つ兵士達が離陸し、戦闘機との空中戦に突入した。
戦闘機は応戦したが、スピードに差がありすぎ、また空中での対人戦闘を想定されていない為、次々と撃墜されて行った。
[戦闘機は撤退を!空中の敵は、我々が引き受けます!]
協力者達の防衛隊から、飛行能力のある隊員達が飛来し、《シマー》軍との肉弾空中戦に突入した。
[こちらケンです!やっさんと向かってて30分ほどで到着、参戦出来ます!]
ケンとやっさんもポートアイランドで再生し、舞鶴に向けてジャンプしていた。
[ヒメカです!私達も向かってます!]
真一だけではなく、ケンとやっさんも倒された事から、『昇陽』防衛隊長の古田が、ヒメカ達ぬっこ隊の出動を要請したのだった。
[助かる!でも《シマー》軍5000より危険なPKモルテがいる!
今は共闘してるけど、闘う相手が居なくなれば、またこっちに襲いかかる筈!
モルテには気をつけて!]
モルテは生粋の戦闘狂PK。敵も味方も関係なく襲い、倒す。
無数にあるPKグループの中でも、最凶と呼ばれるグループのリーダーがモルテだった。
光学迷彩がなければ、真一達でさえ全滅していたかもしれない相手が、モルテの率いるチームだった。
事実、真一、ケンとやっさん3人が倒され、今回も前回の闘いの時も、遠距離狙撃のスナイプだけが生き残れた程のチームだった。
[わかった。気をつけるわ。]
ヒメカ達ぬっこ隊の参戦は、戦況を決定的にするくらい士気に影響がでる。
[ぬっこ隊が来れば勝てる!モルテ以外になら…。]
5000の大兵力よりも、たった1人のPKモルテの方が脅威だった。
真一の感じる脅威を知ってから知らずか、モルテは嬉々として《シマー》軍を無差別に攻撃していた。
自衛隊の空爆によって半数近くの2000以上が消滅し、残りは3000弱の筈だったが
[残り2000もいないんじゃないかな?]
戦闘機を撃墜した敵空中部隊も、防衛隊にすべて駆逐されていた。
防衛線からも応援は駆け付けていたが、それにしても敵の被害が大き過ぎた。
[考える事はねぇ!モルテだ!奴はナイフ1振りで5~6体倒してる!
もう数百は倒してるぞ!奴はタイマンより、乱戦向きだな!]
遠方から戦場を俯瞰していたスナイプから通信が入った。
[そんなに!?]
[ああ、FOD持ってんのもあるんだろうが、敵に突っ込んでの乱戦ならお前より上だな。]
FODの効果は、銃や弓の攻撃には有効だが、接近戦での肉弾戦やナイフや刀剣での攻撃には発動はしない。
それでも近距離からの銃や弓の攻撃をも無効に出来るのは、精神的に大きい助けにはなる。
それでもモルテの勢いは、異常だった。
だが、真一はモルテを倒さなければいけなかった。
モルテを倒さなければ、日本の勝利は無いと言える程の脅威を、真一は感じていたのだ。
それにモルテよりも強いと言われるシャムシールや、近接銃撃戦のアルファス、中距離銃撃戦のレライエがいる。
全員が悪魔の名を冠する戦士で、彼等を総じて『ソロモンの軍団』と呼ばれていた。
真一がモルテを警戒しつつも共闘している現在は、スナイプやケン、やっさんにも匹敵する頼もしさを感じていた。
感じてはいたが
[シャムシール達が復活復帰したら、圧倒的不利になる!]
真一がそう思っていた時、ケンとやっさんが到着した。
[ケン、復帰しました!]
[恥ずかしながら、私も復帰です!]
ケンとやっさんが到着し、防衛隊から歓声があがり、続いて更に大きい歓声が上がった。
『ヒメカ』率いるぬっこ隊も到着したのだ。
「ぬっこ隊だぁーっ!」
「この闘いで朽ち果てても、後悔はない!」
「自衛隊!この戦場を終わらせ、西の戦線に参戦するぞ!」
ゲーム界を越えた人気を誇る『ぬっこニャンニャー』。
味方の士気は一気にあがり、モルテですら攻撃の手を止め、降り立ったぬっこ隊に目をやった程だった。
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