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別れ
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両手を門扉に当て重心を低くし全身に力を込めて一歩踏み込むと、錆びついていたシャッターを押し上げたような耳に残る音がした後、押した門扉が石と石の擦れる音を立てながらほんの少しづつ開いていく。重い。10cmも開いただろうか、というところでマロフィノは隙間に体をねじ込みクネクネしながら器用にスポッと中に入った。
「ちょっ、ちょっちょっちょいまち」
まだ中が安全かわからないのに予想外の行動に焦る。それほど大切な【何か】があるのだろう。しかしまたオニが出る可能性もおおいにある。もたもたしていられない。
「ふぐおおおおおおお!!!」
アホみたいな掛け声で門扉を押す。その時。
「ウオォォォォォォォン!!!」
グッ!おもわず耳を塞ぎたくなるほどの声量で狼のような遠吠えが扉の奥から響く。
「マロフィノォォォ!!」
武術スキル【業】ブーストして一気に押仕込むと石が砕けるような音を響かせながらさっきまでの倍のスピード門が開く。30cm程開いたところで私も体をねじ込みそれと同時に、装備お気に入り1に換装し重心を低く構える。
「マロフィノ?」
今までの洞窟よりさらに薄暗い、頭を動かさず目を凝らし目線の移動だけで辺りを見回す。
「通路か?マロフィノ!」
返事はない、どうやらまだ奥があるようだ。私はアイテムボックスから【光の魔石のランタン】を取り出し歩き出した。
振動と共に雷を連想させるような音が後ろから響く。
どうやら帰りはまた門扉を開けなければいけないらしい。
20歩ほどで奥に扉があるのに気づいた。正確には扉だったものが地面に転がっている、だが。左手のランタンを突き出し、その奥に光を向けると大きな黒い【何か】が見え、いいようのない恐怖に私は右手の剣を握る手に力を込めた。
「マロフィノ」
反応はない。
「マロフィノォッ!!」
恐怖心があふれ私は叫んだ。すると、光に白い何かが反射し、その正体を確かめようとゆっくりと近づく。大きなツララのようにも見えるがさらに近づくとそれの正体がわかり思わず息を飲む。
それは【狼】の牙だった。頭だけで3m、体はどれほどあるのか想像もつかないほど巨大な狼がそこに横たわっている。
「マロ……フィ…」
言葉を失った。狼の牙と牙の間にマロフィノの後ろ足と尻尾が見えた。手からランタンが離れ、地面叩き付けられた衝撃でガラスの部分が音を立て砕け光源の魔石が転がる。
「マロフィノを!!返せぇぇぇぇ!!」
怒りで頭が真っ白になった。
武術スキル【業】片手剣スキル
「オロチィィィ!!おろぉぉぉ
「アンタかい?アタシの坊やを連れてきてくれたのは」
「おろ?」
「坊やもう出ておいで。口がくすぐったい。それに、恩人が来たようだよ」
マロフィノはよだれでベチャベチャになった姿で巨狼の口から顔を出し。
「フィン」
「返事くらいしろよぉぉ」
私はバカみたいに鼻水を垂らし半べそをかきながら言った。
「アンタがあの鬼共を倒したのかい?」
「そうだけど」
「とてもそうは見えないけど、あの門を一人でこじ開けて来るくらいだからきっとそうなんだろうね」
どうやらあの門は通常一人でどうにかなるシロモノではないらしい。振り返りながら別のランタンを取り出しあたりの様子を見る。そこら中に武器の残骸と戦闘の形跡があった。
「ここで戦闘があったんですね」
「ああ。鬼共が10匹で来てね、8匹まで倒したのに大切な坊やを奪われてこのザマさ。でも、最後にもう一度坊やに会えて嬉しかったぁ……小さな強い人、本当にありがとう。」
最後?私はランタンを巨狼にかざした。巨狼は首を太いロープのようなもので縛られそのロープは巨大な岩に打ち込まれた杭のようなものにキツく結んである。さらに全ての足には鉄球付きの枷がはめられていた。
しかしそれより、巨狼の体は背中から煙をあげ徐々に砂になり始めていた。
「大丈夫だ!俺が回復できる!最後なんて言うな」
回復魔法【ヒール】白い光が巨狼を包む。だが煙は止まらない。
【ヒール】【ヒール】【ヒール】
「無駄さ、もし鑑定スキルを持っていたなら使ってごらん」
私は押し黙りスキルを使った。
鑑定スキル【解析】
【 名前 】 フェンリル
【 レベル 】 489
【 HP 】 0/79890
【 OP 】 0/23089
「ゼッ……」
「わかったようだね。もう一度坊やに、そう願って頑張ってみたけど。奇跡ってのはあるもんだね」
マロフィノはフェンリルの鼻の上によじ登っていてそこから不思議そうに私の顔を見ている。僕にしたようにお母さんも治してあげて。そう言っているような眼差しに耐えきれずうつむいた。
「フェンリル、アナタは一体何者なんですか?なぜこんな地下牢獄に」
【解析】でHP、OPまで見えた言うことはノーマルモンスターということになる、しかし、このレベルのノーマルモンスターが存在するのだろうか。それに、ノーマルモンスターをこんなに厳重に牢獄に閉じ込めるものなのだろうか。
「そうだね、昔話でもしようか……」
少しの沈黙のあと、フェンリルは語り出した。
彼女は元は普通の狼モンスターだったらしいが、ある時、自分が特殊スキルを持っていることに気づいた。特殊スキル【不損分体】OPを使用して自分と、まったく同じ分身を作り出す、スライムなどが稀に行う【分裂】の上位スキルらしい。しかもこの【不損分体】は増えた数だけ経験を得ることができ、彼女のレベルの高さはこれが理由らしい。
彼女はこのスキルを使い1匹で群れを作り山を支配し、いつしか魔狼と呼ばれる存在になり、この頃から人語を理解するほどになっていた。
そんな彼女の噂を聞き当時のアスガルズ王国の王子テイルズが山に訪れた。
彼は彼女を駆逐しようとする国王をなだめ、国の守り手として軍に迎え入れようと単身、彼女を勧誘にやってきたのだ。彼の真摯な姿勢、言動に彼女はその要求を飲み軍に入隊。その後フェンリルと名ずけられ【マナ】を得た彼女は名実ともに魔狼に変貌し、その力でテイルズと一緒に国の守り手として大いに活躍した。多い時はこの巨体で最大10匹にまで【不損分体】したというのだからもはや脅威としか言いようがない。
「敵部隊の驚いたあの顔、アレは愉快だったね」
しかし、王子の死去とともに状況は一転。元々テイルズ以外に懐かなかった彼女を疎ましく思った国王等は、幾度となく殺害を試みたが失敗。最終手段として毒で眠らせ、OPを封じる呪いの足枷と絶対切れないという魔法ロープで拘束し彼女をこの地下牢獄に幽閉した。
それから何年かたったのち彼女の元に魔王が現れる。
「魔王もしつこく軍への入隊をせまって来たが、主を乗り換えるつもりは無いと毎回追い返してやったのさ」
そんな時、奇跡が起きた。OPが封じられスキルを使えない状態なのにマロフィノが生まれたのだ。とても分体とは言えない小さな体の坊やを【我が子】として愛情注ぎ育てる。今まで味わったことのない程、充実した時間が過ぎ……
「フィンッ!フィンッ!」
マロフィノが私のズボンを噛んで引っ張る。わかってる。わかっているけど私にはどうすることもできないんだ。
フェンリルの体はもう、半分以上が砂になってしまっていた。
「マロフィノ。俺はお前のお母さんを助けてあげることは出来ないんだ」
「フィン!フィンフィン」
まるで駄々をこねる子供のように私のズボンを噛んだまま首を横に振る。
「マロフィノッ!」
私は怒ったように言った。するとズボンをゆっくり離し恨めしそうに私の顔を睨む、その目には涙が溢れていた。
つられるように私の目にも涙がこみ上げる。
「すまない、なにもできない俺を許してくれ」
マロフィノは小さくうなずく。
「俺はこれからどんな時もお前を守る。ずっとお前と一緒にいる。絶対ひとりぼっちにさせたりしない。だから……だから。友よ今はお母さんの側いてあげてくれないか」
私のズボンに顔をこすりつけ涙をぬぐい母のもとに駆け寄り一生懸命、母の顔を舐めだした。
「安心したよ。良い友が出来たんだね坊や」
「フィン」
「アタシの命の最後に頼もうと思っていたことがなくなってしまったよ。しかも、魔の物を従えるのではなく、友と言うとは、何とも不思議な人だ。小さな強い人、名を教えてはくれないか?」
フェンリルの体は崩れ去り、もう頭も砂になり始めた。
「タタラ」
「タタラ、あなたのような人とならもう一度、外の世界を共に生きてみたかった。だけどそれは坊やに譲ろうか。それに坊やに名前をくれたみたいだね。アタシは【マナ】を与えれないからすごく嬉しいよ。」
「【マナ】って何ですか?」
「【マナ】ってのは【真名】真実の名、魂の名前。それを与える力を持つ者が名づければ、その名は力となり与えられた者の魂を導く糧となる」
「ははは。良く分からないや」
「そうかいそうかい、まぁいずれ分かるさ」
私はマロフィノの横に歩み寄りそっと膝を折った。
「外の世界は広い。外の世界は美しい。外の世界は怖ろしい。外の世界は素晴らしい。どんな世界もタタラと共に駆け抜けて、自分の世界を見つけなさい。さようなら、アタシの坊や。愛しいマロフィノ」
フェンリルは砂と煙になり、消えた。
「フィオォォォンッ!フィオォォォンッ!フィオォォォォォォォン!」
広くなった地下牢に下手くそな遠吠えだけがいつまでもいつまでも響いていた。
「ちょっ、ちょっちょっちょいまち」
まだ中が安全かわからないのに予想外の行動に焦る。それほど大切な【何か】があるのだろう。しかしまたオニが出る可能性もおおいにある。もたもたしていられない。
「ふぐおおおおおおお!!!」
アホみたいな掛け声で門扉を押す。その時。
「ウオォォォォォォォン!!!」
グッ!おもわず耳を塞ぎたくなるほどの声量で狼のような遠吠えが扉の奥から響く。
「マロフィノォォォ!!」
武術スキル【業】ブーストして一気に押仕込むと石が砕けるような音を響かせながらさっきまでの倍のスピード門が開く。30cm程開いたところで私も体をねじ込みそれと同時に、装備お気に入り1に換装し重心を低く構える。
「マロフィノ?」
今までの洞窟よりさらに薄暗い、頭を動かさず目を凝らし目線の移動だけで辺りを見回す。
「通路か?マロフィノ!」
返事はない、どうやらまだ奥があるようだ。私はアイテムボックスから【光の魔石のランタン】を取り出し歩き出した。
振動と共に雷を連想させるような音が後ろから響く。
どうやら帰りはまた門扉を開けなければいけないらしい。
20歩ほどで奥に扉があるのに気づいた。正確には扉だったものが地面に転がっている、だが。左手のランタンを突き出し、その奥に光を向けると大きな黒い【何か】が見え、いいようのない恐怖に私は右手の剣を握る手に力を込めた。
「マロフィノ」
反応はない。
「マロフィノォッ!!」
恐怖心があふれ私は叫んだ。すると、光に白い何かが反射し、その正体を確かめようとゆっくりと近づく。大きなツララのようにも見えるがさらに近づくとそれの正体がわかり思わず息を飲む。
それは【狼】の牙だった。頭だけで3m、体はどれほどあるのか想像もつかないほど巨大な狼がそこに横たわっている。
「マロ……フィ…」
言葉を失った。狼の牙と牙の間にマロフィノの後ろ足と尻尾が見えた。手からランタンが離れ、地面叩き付けられた衝撃でガラスの部分が音を立て砕け光源の魔石が転がる。
「マロフィノを!!返せぇぇぇぇ!!」
怒りで頭が真っ白になった。
武術スキル【業】片手剣スキル
「オロチィィィ!!おろぉぉぉ
「アンタかい?アタシの坊やを連れてきてくれたのは」
「おろ?」
「坊やもう出ておいで。口がくすぐったい。それに、恩人が来たようだよ」
マロフィノはよだれでベチャベチャになった姿で巨狼の口から顔を出し。
「フィン」
「返事くらいしろよぉぉ」
私はバカみたいに鼻水を垂らし半べそをかきながら言った。
「アンタがあの鬼共を倒したのかい?」
「そうだけど」
「とてもそうは見えないけど、あの門を一人でこじ開けて来るくらいだからきっとそうなんだろうね」
どうやらあの門は通常一人でどうにかなるシロモノではないらしい。振り返りながら別のランタンを取り出しあたりの様子を見る。そこら中に武器の残骸と戦闘の形跡があった。
「ここで戦闘があったんですね」
「ああ。鬼共が10匹で来てね、8匹まで倒したのに大切な坊やを奪われてこのザマさ。でも、最後にもう一度坊やに会えて嬉しかったぁ……小さな強い人、本当にありがとう。」
最後?私はランタンを巨狼にかざした。巨狼は首を太いロープのようなもので縛られそのロープは巨大な岩に打ち込まれた杭のようなものにキツく結んである。さらに全ての足には鉄球付きの枷がはめられていた。
しかしそれより、巨狼の体は背中から煙をあげ徐々に砂になり始めていた。
「大丈夫だ!俺が回復できる!最後なんて言うな」
回復魔法【ヒール】白い光が巨狼を包む。だが煙は止まらない。
【ヒール】【ヒール】【ヒール】
「無駄さ、もし鑑定スキルを持っていたなら使ってごらん」
私は押し黙りスキルを使った。
鑑定スキル【解析】
【 名前 】 フェンリル
【 レベル 】 489
【 HP 】 0/79890
【 OP 】 0/23089
「ゼッ……」
「わかったようだね。もう一度坊やに、そう願って頑張ってみたけど。奇跡ってのはあるもんだね」
マロフィノはフェンリルの鼻の上によじ登っていてそこから不思議そうに私の顔を見ている。僕にしたようにお母さんも治してあげて。そう言っているような眼差しに耐えきれずうつむいた。
「フェンリル、アナタは一体何者なんですか?なぜこんな地下牢獄に」
【解析】でHP、OPまで見えた言うことはノーマルモンスターということになる、しかし、このレベルのノーマルモンスターが存在するのだろうか。それに、ノーマルモンスターをこんなに厳重に牢獄に閉じ込めるものなのだろうか。
「そうだね、昔話でもしようか……」
少しの沈黙のあと、フェンリルは語り出した。
彼女は元は普通の狼モンスターだったらしいが、ある時、自分が特殊スキルを持っていることに気づいた。特殊スキル【不損分体】OPを使用して自分と、まったく同じ分身を作り出す、スライムなどが稀に行う【分裂】の上位スキルらしい。しかもこの【不損分体】は増えた数だけ経験を得ることができ、彼女のレベルの高さはこれが理由らしい。
彼女はこのスキルを使い1匹で群れを作り山を支配し、いつしか魔狼と呼ばれる存在になり、この頃から人語を理解するほどになっていた。
そんな彼女の噂を聞き当時のアスガルズ王国の王子テイルズが山に訪れた。
彼は彼女を駆逐しようとする国王をなだめ、国の守り手として軍に迎え入れようと単身、彼女を勧誘にやってきたのだ。彼の真摯な姿勢、言動に彼女はその要求を飲み軍に入隊。その後フェンリルと名ずけられ【マナ】を得た彼女は名実ともに魔狼に変貌し、その力でテイルズと一緒に国の守り手として大いに活躍した。多い時はこの巨体で最大10匹にまで【不損分体】したというのだからもはや脅威としか言いようがない。
「敵部隊の驚いたあの顔、アレは愉快だったね」
しかし、王子の死去とともに状況は一転。元々テイルズ以外に懐かなかった彼女を疎ましく思った国王等は、幾度となく殺害を試みたが失敗。最終手段として毒で眠らせ、OPを封じる呪いの足枷と絶対切れないという魔法ロープで拘束し彼女をこの地下牢獄に幽閉した。
それから何年かたったのち彼女の元に魔王が現れる。
「魔王もしつこく軍への入隊をせまって来たが、主を乗り換えるつもりは無いと毎回追い返してやったのさ」
そんな時、奇跡が起きた。OPが封じられスキルを使えない状態なのにマロフィノが生まれたのだ。とても分体とは言えない小さな体の坊やを【我が子】として愛情注ぎ育てる。今まで味わったことのない程、充実した時間が過ぎ……
「フィンッ!フィンッ!」
マロフィノが私のズボンを噛んで引っ張る。わかってる。わかっているけど私にはどうすることもできないんだ。
フェンリルの体はもう、半分以上が砂になってしまっていた。
「マロフィノ。俺はお前のお母さんを助けてあげることは出来ないんだ」
「フィン!フィンフィン」
まるで駄々をこねる子供のように私のズボンを噛んだまま首を横に振る。
「マロフィノッ!」
私は怒ったように言った。するとズボンをゆっくり離し恨めしそうに私の顔を睨む、その目には涙が溢れていた。
つられるように私の目にも涙がこみ上げる。
「すまない、なにもできない俺を許してくれ」
マロフィノは小さくうなずく。
「俺はこれからどんな時もお前を守る。ずっとお前と一緒にいる。絶対ひとりぼっちにさせたりしない。だから……だから。友よ今はお母さんの側いてあげてくれないか」
私のズボンに顔をこすりつけ涙をぬぐい母のもとに駆け寄り一生懸命、母の顔を舐めだした。
「安心したよ。良い友が出来たんだね坊や」
「フィン」
「アタシの命の最後に頼もうと思っていたことがなくなってしまったよ。しかも、魔の物を従えるのではなく、友と言うとは、何とも不思議な人だ。小さな強い人、名を教えてはくれないか?」
フェンリルの体は崩れ去り、もう頭も砂になり始めた。
「タタラ」
「タタラ、あなたのような人とならもう一度、外の世界を共に生きてみたかった。だけどそれは坊やに譲ろうか。それに坊やに名前をくれたみたいだね。アタシは【マナ】を与えれないからすごく嬉しいよ。」
「【マナ】って何ですか?」
「【マナ】ってのは【真名】真実の名、魂の名前。それを与える力を持つ者が名づければ、その名は力となり与えられた者の魂を導く糧となる」
「ははは。良く分からないや」
「そうかいそうかい、まぁいずれ分かるさ」
私はマロフィノの横に歩み寄りそっと膝を折った。
「外の世界は広い。外の世界は美しい。外の世界は怖ろしい。外の世界は素晴らしい。どんな世界もタタラと共に駆け抜けて、自分の世界を見つけなさい。さようなら、アタシの坊や。愛しいマロフィノ」
フェンリルは砂と煙になり、消えた。
「フィオォォォンッ!フィオォォォンッ!フィオォォォォォォォン!」
広くなった地下牢に下手くそな遠吠えだけがいつまでもいつまでも響いていた。
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