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見せてるだけ
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ウェン様について行くと、そこはちょっとした小屋があった。何の変哲もない良くも悪くも少し古びた普通の小屋である。女の子2人を連れてきて何をしようとしているのか。見た目は5歳児なんだけれど中身が明らかに5歳児じゃないが故に謎の恐怖感が私を襲った。しかしリゼはさも当たり前の如くウェン様の後をついて行く。私の中でリゼは1番信用にあたる。そのリゼがついて行くんだからきっと安全なのだろうと私はリゼの後を追って小屋に入った。
「何、これ。」
「どう?驚いた?」
古びた小屋だと思って入ったのにそこは夢の国のようなパステルカラーの子供部屋だった。玩具やお菓子が部屋にいっぱい置いてあり、部屋の空気も甘い香りが漂っていた。中身が18歳とはいえ、こういうのには弱い。私はすぐにその部屋の虜になった。部屋の中には可愛いクマのようなぬいぐるみがあり手に取った。それはとてもフワフワで一緒に寝たら気持ちよさそうだった。
「これどうなってるの?!」
「大したことないよ?ただエリーゼさんの理想を見せてるだけ!」
「見せてる…?」
とんだ冗談だ。だって私はこの部屋にあるぬいぐるみが持てたのだ。しかも感触まで感じている。
「夢ってこと?」
「んー近いけど残念!」
するとウェン様は私の持っているぬいぐるみを取った。するとそのぬいぐるみはただの瓶に変貌した。
「どうなってるの?」
「本来は瓶なんだ。ただエリーゼさんは違うものに見えてたでしょ?それが僕には何か分からないけどエリーゼさんがこれがいい!って思った物が反映されてるんだ。」
私クマのぬいぐるみがいい!こんなファンシーな部屋が欲しい!って思ってたってこと?そう考えると少し恥ずかしい…。
「貴方は魔法使い?」
「そうだよ!まだ誰にも言ってないけどね♪」
「どうして?魔法が発現したらすぐさま報告なんじゃないの?」
「んー内緒!けど誰にも迷惑かけてないし大丈夫だよ?」
んー、そんなものなのだろうか。私は国のことなど知らないし興味も無いからさほど関心がなかった。それにしてもこんな凄い魔法なら絶対いい就職先が見つかるのだろう。羨ましい。
「さっきのも君の心を読んだんだ。僕は人の頭の中に介入する魔法が使えるの!」
「心読むのはちょっと控えて欲しいです…。所でウェン様って5歳くらいですよね?少し大人びてますね。」
「魔法使いって何かの能力に長けてるらしいよ?多分僕は語学なのかな。そういうエリーゼさんも大人びてるよね?」
大変だ。これで前世の事がバレたら国から殺されるかもしれない。理由は全然思いつかないけど国外追放待ったなしかも。どうにかして隠さなきゃいけない。
「いやー私も魔法使えるのかも?」
「そうなの?!それならお揃いだね!」
5歳児最高。そこは5歳児なのすごい助かった。
「ところで、そろそろお父様が心配するから帰らないと。」
「そっか、残念。じゃあまたね!」
小屋から出ると呆然としたリゼがいた。そういえばあのファンシー部屋にリゼがいなかったのを思い出した。何度も声をかけたが反応が鈍く、ぼうっとした状態で少し不気味だったがきっと理想の部屋を見た影響だろうと軽視してしまった。そしてどうにかしてお父様の元に帰ることが出来たがこっぴどく叱られてしまった。
そういえば小屋から出た時からウェン様を舞踏会や社交会で見ることがなかった。
「何、これ。」
「どう?驚いた?」
古びた小屋だと思って入ったのにそこは夢の国のようなパステルカラーの子供部屋だった。玩具やお菓子が部屋にいっぱい置いてあり、部屋の空気も甘い香りが漂っていた。中身が18歳とはいえ、こういうのには弱い。私はすぐにその部屋の虜になった。部屋の中には可愛いクマのようなぬいぐるみがあり手に取った。それはとてもフワフワで一緒に寝たら気持ちよさそうだった。
「これどうなってるの?!」
「大したことないよ?ただエリーゼさんの理想を見せてるだけ!」
「見せてる…?」
とんだ冗談だ。だって私はこの部屋にあるぬいぐるみが持てたのだ。しかも感触まで感じている。
「夢ってこと?」
「んー近いけど残念!」
するとウェン様は私の持っているぬいぐるみを取った。するとそのぬいぐるみはただの瓶に変貌した。
「どうなってるの?」
「本来は瓶なんだ。ただエリーゼさんは違うものに見えてたでしょ?それが僕には何か分からないけどエリーゼさんがこれがいい!って思った物が反映されてるんだ。」
私クマのぬいぐるみがいい!こんなファンシーな部屋が欲しい!って思ってたってこと?そう考えると少し恥ずかしい…。
「貴方は魔法使い?」
「そうだよ!まだ誰にも言ってないけどね♪」
「どうして?魔法が発現したらすぐさま報告なんじゃないの?」
「んー内緒!けど誰にも迷惑かけてないし大丈夫だよ?」
んー、そんなものなのだろうか。私は国のことなど知らないし興味も無いからさほど関心がなかった。それにしてもこんな凄い魔法なら絶対いい就職先が見つかるのだろう。羨ましい。
「さっきのも君の心を読んだんだ。僕は人の頭の中に介入する魔法が使えるの!」
「心読むのはちょっと控えて欲しいです…。所でウェン様って5歳くらいですよね?少し大人びてますね。」
「魔法使いって何かの能力に長けてるらしいよ?多分僕は語学なのかな。そういうエリーゼさんも大人びてるよね?」
大変だ。これで前世の事がバレたら国から殺されるかもしれない。理由は全然思いつかないけど国外追放待ったなしかも。どうにかして隠さなきゃいけない。
「いやー私も魔法使えるのかも?」
「そうなの?!それならお揃いだね!」
5歳児最高。そこは5歳児なのすごい助かった。
「ところで、そろそろお父様が心配するから帰らないと。」
「そっか、残念。じゃあまたね!」
小屋から出ると呆然としたリゼがいた。そういえばあのファンシー部屋にリゼがいなかったのを思い出した。何度も声をかけたが反応が鈍く、ぼうっとした状態で少し不気味だったがきっと理想の部屋を見た影響だろうと軽視してしまった。そしてどうにかしてお父様の元に帰ることが出来たがこっぴどく叱られてしまった。
そういえば小屋から出た時からウェン様を舞踏会や社交会で見ることがなかった。
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