【完結】未来から来た私がもたらしたもの

ぅ→。

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一晩中、麗奈と話し合った。

「そろそろ、時間ね」
「……そうだな」

麗奈は服から何かを取り出した。

「これ、持っていて。あとはこれは貴方に」
「これは?」
「ピストルとスマフォ、あとはこれね」

スマフォは3台持ってるのだという。悪の組織の連絡用、元の組織との連絡用、あとは秘密のスマフォだと。

「これはね。沖田総司に使って」
「沖田に?」
「これは、どんな感染症でも防ぐ薬よ」

人体実験はまだだけど、効果はあるという。沖田は労咳がかかるから、それを防ぐためだという。

八木邸からもらってきた着物を麗奈に渡した。

麗奈は手付きよく着替える。髪を上げ結った姿は色気が増した。

「さぁ。行きましょう」
「……ああ」

麗奈を遊郭に連れていく。手を繋いで歩いた。

「麗奈、必ず迎えに行く」
「……ありがとう」

麗奈は柔らかく微笑む。遊郭に着き、女将さんに話を通した。

「何とべっぴんさんだい?ほんまにええのかい?」
「はい。よろしくお願いします」

それじゃこちらへおいでと女将さんに麗奈が連れていかれた。その姿を俺ば拳を握り見送る。

好いた女一人守れなくて、何が武士だ。何が壬生浪士組だ。何が誠だ?

屯所に戻り、土方副長に報告した。

「この先、どうなさるおつもりで?」
「まずは公方様の病を治す」

土方副長はスマフォを隊士が拾ったことにし、局長に報告したとのこと。天からの贈り物として会津藩主松平容保公に渡して公方様に献上するという筋書きらしい。

麗奈の存在はとことん隠すようだ。

「斎藤、お前は今度の大阪行きに同行しろ」

そして山南副長を守れと厳命される。山南副長はこの時の怪我で二度と刀を持てなくなるという。

山南副長が怪我するのは俺も嫌なので承諾する。部屋に戻りすまふぉを見てこの組について調べた。そうしてると麗奈からラインが届く。京言葉が難しくて大変だと。それ以外が順調だとある。俺たちは密かにやりとりしていた。俺がすまふぉを持ってるのは土方副長は知らない。

「一くんも大阪行き一緒なんですね~」

道中、沖田が絡んできたが適当にあしらっておく。

「天女さんのこと~、どう思います~。僕、今回ばかりは土方さんに賛同出来ないのですよね~」

それは同感だ。女子おなごを使うなんて武士道に反する。

「うっかり近藤先生に言っちゃいそうです~」

そんなことをしたら、土方副長の雷が落ちるぞ?だけど、それもありかもしれんな。

大阪に着き、公方様の護衛の任にあたる。

だけど、俺に目的は山南副長を守ること。

岩城升屋にて不定浪士が押し入ってるところに山南副長、土方副長と斬り込む。敵を斬りながら山南副長に注意する。山南副長が斬られそうになったところを山南副長を押して俺が斬り伏せた。

「斎藤君、助かりました」
「いえ」

貴方にはまだまだ働いてもらわなければならない。あの土方副長を止める相手になってもらいたい。

それ以降は事件もなく屯所に戻った。

すまふぉを見ると、歴史が変わっていた。しかし、山南副長の脱走は変わってなかった。山南副長が脱走する理由が他にあるということだ。

そんなことを考えながら日々送っていた。

巡察を終え、報告をするために土方副長の部屋に赴く。

「歳!お前は何を考えてる!?」

中から近藤局長の怒鳴り声がした。俺がどうしたものか?考えてると沖田が横に現れる。

「僕、言っちゃいました~。やっぱり、違うと思ったんで~」

麗奈のことか。

俺は中に入り、局長に頭を下げる。

「近藤局長、麗奈を解放してください」
「斎藤君」
「お願いします」
「勿論だ。か弱い女子を使ってまで功績を欲してない。すぐに連れ戻すように」
「ありがとうございます」

礼を言い、部屋を出る。

「僕にも感謝してくださいね~」
「勿論だ」
「礼は甘味でいいですよ~」

気の済むまで奢ってやる。俺は麗奈の元に走った。

「一さん?」
「麗奈」

俺は麗奈を抱きしめる。

「近藤局長の耳に入り、あの話はなかったことになった」 ̫
「そうなのですか?ではこれから私は何をすれば?」

困惑する麗奈を連れて川の畔まで行った。

「麗奈」
「はい」
「俺の妻となってほしい」

麗奈は瞬きを繰り返す。

「でも、私は今まで沢山の人を殺めてきました。そんな私が一さんに相応しいとは思えません」
「俺だって殺めてきている」
「一さんのは義があってことでしょう?私のは……」
「麗奈だって欲のためではない。義のためだ」

悪の組織の中での人殺しであっても、その悪の組織の全貌を明かすための潜入。常に神経を張り詰めていなければならなかっただろう。

「本当にいいのかな?」
「麗奈は俺のことが嫌いか?」

麗奈は勢いよく首を横に振った。

「ならば問題はない」
「一さん……」

麗奈と見つめあった後口付けをする。最初は触れるだけのものから、深く絡めあった。

「はぁ……。本当に一さんは他の方とは違う。何だろう?この感じ」

口付けだけでも違う。それは俺も感じてること。

「魂の片割れかもな」
「魂の片割れ?」
「ああ。運命の相手とも言う」

麗奈と会うまで、そのようなものは信じてはなかったがな。

その後、麗奈を連れて屯所に帰った。
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