異世界最強の俺 〜生まれ変わった俺が世界を変える〜

霜月優

文字の大きさ
6 / 56

世界のルール

しおりを挟む
俺は数分前の記憶が飛んだかのように、完全にあいつの事を忘れていた。
 
「俺は再計測も計測不可で、今は基礎能力を測定しに来ている」

 くらいは記憶にあるが、その間の出来事を全く思い出せない。
 そんなことは気にせず、先に待っていてくれた受付の人が、案内をしながら計測の内容を説明してくれた。

 「まず、基礎能力は筋力、機動力、技術、体力、防御力、知力の6つを数値化したものになります。まずは6つの基礎能力ステータスによってランクが決まります。」

「ほえー」

「何でランクなんて決める必要あるんですか?」
 俺らは敵同士ではなくて世界を救う仲間なのに、ランクづけなんかする必要なんてないと感じていた。

「ここではランクが全てです。強くない人達だけで高難易度のミッションに挑むとしたら、全滅してしまうでしょう、だから強さを可視化しておく事で、より安全に人員を減らさず、効率よく仕事をするためにランクづけをするのです。」

「へぇー」
 最初の方のミッションの話とかはよく分かんなかったけど、安全の為につけてるなら特に俺なんかが気にすることないという事は理解できた。

「まぁ弱い人に無駄に高い金を払わないようにするためでもあるんですけどね  ボソッ」

「えっ」

「いえいえ独り言ですよ」
 とニッコリしながらこっちを見る顔は少しばかり怖かった。

「着きましたよこのポータルに入ってください。あとは自動でステータスを計ってくれるので、」

 俺は案内の人に言われるがままにポータルに入った。

「ステータス解析中、ステータス解析中、30秒お待ち下さい────────。」

 今度はしっかり30秒程で計測完了しポータルが開いた。

 ポータルを出たら、さっきいた案内の人が見当たらなくなっていた。騙されたのか俺は?
 しかし、計測はされてるっぽいし何かの手違いがあったのか?

 俺は少しその場で待っていると、案内の人が近くの部屋から出て来た。

「計測お疲れ様でした。これがあなたのステータスとなります。」

 と言って、ポケットからカードを取り出した。
カードをPCに差し込むとさっき言われた6つのステータスが数値化されていた。

「凄いですね。全体的に非常に高水準です。このステータスなら是非本部の一員になって頂けると嬉しいです。」

「すいません入るクランはもう決めてまして、」
とあっさりと断った。

 そしたらそれ以降は前とは俺への態度が少し悪くなった気がした。

「えーと、少し高いですが、こちらのチップを買っていただけるとPCが無くても、常に自分のステータスを確認出来て便利ですが、買いますか?」

 さっきのカードの所に所持金0Gとしっかり書いてあったのにも関わらず、聞いてくる。

「いや、今それを買うお金がないので、買えません。すいません。」

「わかりました、じゃあもうこれで終わりなので、もう大丈夫ですよ、お帰りはあちらからです。」
と指差しで案内をしてきた。

「あっ、わ、分かりました。あっありがとうございました。」

 先程とは全く違う対応で俺は、急に怖くなって、口がうまく回らず、さっさと帰ろうと早歩きで出口に向かって行った。

 しかし、出口には一人の男が立っていた。

「終わったか、じゃあ俺と勝負をしろ!」





───ステータス紹介───
フィル=フリート   

魔力   ERROR

筋力   64
機動力       71
技術          90
体力          50
防御力       55
知力          100
───────────
知力とは戦闘IQを示しています。敵の攻撃をしっかりと見極めることや状況把握に長けてる人が高い数値になる傾向がある。

 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

処理中です...