異世界最強の俺 〜生まれ変わった俺が世界を変える〜

霜月優

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ヒーロー 英雄

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 【英雄ヒーロー

「そろそろ任務に行かないの?もう三年はずっとダラダラ本読んでばっかだけどさ、そんなんでいざって時にうちらはどうするの?」


 今日も朝から高い声が響く。その声を俺はもう数年程、聞き続けている。

「今日も俺は非番だから休んでるんだ、」

 俺は非番と言ってこの場をやり過ごす。
 しかし今日に限ってそんな事が通用しなかった。

「非番って、もうそんな事言ってる人いないよ。3年前からずっと……あんな事が起きてからは、、」

「その話は俺の前でしないでくれ、気分が悪くなる」

そう言うと、デスクを叩いて立ち上がって、近寄り、指を刺して言う。

「そんなこと言ったってね、私達ははっきり言って大赤字なの!分かってるでしょあんたの月の収入は少なすぎて全てあっちに渡っていて、破産寸前なの!分かる?」

 流石にキレてしまった。いつもは俺が軽くあしらっても許してくれているのに、何で今日だけこんなにキレているんだよ、、
 少し理解ができなかった。

「分かった来月からやりますよ。人を集めりゃ良いんだろ。久々に外に出るから許して。」

「「下さい」ね」

「許して下さい。」

「よし」

 本当に細かいやつだこれでも俺より一つ歳下だぞ、俺よりほぼ全てにおいて優秀な人だけどな、


 そうして俺は外に出る。

「いってらっしゃい。外に出るついでにご飯買いに行ってくれない?」

「分かりました。」

 今はこう言っておくとしよう。後々面倒くなる前に──




【お昼の生放送 中継中】


「今中継でトラスト区に訪れております。ここで聞いていくのは────、、貴方のなりたい職業を聞いていこうと思います。」

 この時間は様々な都市に行って将来の夢のアンケートを取っている。

 ちなみに今年の都市別100人に聞いた!若者のなりたい職業ランキングの全ての都市において、3年前からずっと90人前後の人がクローシス隊員と答え、2位とトリプルスコア以上もの差がある。

 果たして聞く意味があるのか?

 このコーナーはほぼクローシスについてキャスト陣がただ話すだけのコーナーとなっているそう。


 「将来なりたい職業はなんですか?」

 「やっぱクローシス関係の仕事ですかね。私は隊員ではなく技術者エンジニア希望です。一人の科学者の端くれとは言えやはりクローシスの技術には興味がありますからね。今年のテストを受けてみようと考えているんですよ。」

「それは素晴らしいですね。なれるように勉強頑張って下さい。」


 まあ無理だな。と呟く。
 俺はインタビューの近くに丁度出会わせる。

 「将来なりたい職業はなんですか?」

 「僕はクローシス隊員になってかっこいい大人になりたいです!!!」

 この子供もなれない。
 非情ではあるがこれは揺るがない事実。

 そして偶然だろうか、俺の所にインタビューアナウンサーがやってくる。

 「将来なりたい職業はなんですか?」

 「不労所得者」

 生放送なのに俺はとんでもない一言を放つ。
 続けて俺はとんでもない発言を繰り返す。

 「クローシス隊員になりたいだとか言ってる人が多いらしいけど、なれるかなれないかは生まれた瞬間にはもう99%決まってる。」

 「え、?」

 アナウンサーは困惑する。
 そして俺はさっきの技術者エンジニア希望の人を挙げる。

「さっきの技術者エンジニア希望の人とかは100%なれない。」

「何でそんなことを言うんですか?」

 至極真っ当なことを言う。夢だからな語るくらいいいじゃ無いか、、、、いや、クローシスに関しては夢ですら語ることは許されない。

「軽い気持ちで医者になりたいとか野球選手になりたいなら良い。でもクローシスはダメだ。軽い気持ちで踏み入れたら、、早くて3ヶ月で死ぬ。」

 死ぬ。
 この言葉でスタジオは完全に放送事故になっていたらしい。テレビに興味のない俺からしたらどうって事ないのだが、

 「貴方は何なんですか?」

 アナウンサーは余程クローシスが好きなんだろう。インタビューしているとは思えない程に口調が荒くなっている。

 「一応ですが 元 クローシス隊員ですよ、、はっきり言いますけど我々の中でこの職業で良かったって思ってる人は誰一人としていない。いるならクローシス隊員の妻くらいだ!そんな職業やりたいと思わない方がいい。」

 「では、貴方にとってクローシス隊員とは何でしょうか?」

「は?」

 完全に今俺の言った事を聞いていなかった。元隊員という事だけを聞いて、ドキュメンタルのような質問をされる。

「これを見ている人でクローシス関係の仕事に就きたいって思ってる人はすぐに諦めて勉強をしろ!」

 「以上現場からでした。」

 最後の方は盛り上がっていたが、ネットでは、かなり荒れていたらしい。

 「すいません連絡先教えて貰えますでしょうか、」

 アナウンサーの言葉を俺は無視して言われた任務をこなしに行く。
  


 生放送を見ていた人。

「とは言ってもなあ、なりてぇよなクローシス隊員。かっこいいし人だけじゃなくて世界を救う仕事だぜカッコよすぎだろ。」

 キリヤ・スタウフェン 15歳

「お前にはなれない。諦めろキリヤ。」

 アルバード・ソルサー 15歳

「わ、分かんねーだろ!やって見なきゃ。」

 二人は性格こそ似ていないが相性が良く学校は違くてもスポーツの繋がりで仲が良い二人。
 伝説の生中継を見た後やはり二人はこの話をする。

「それより、大会のトーナメント見たか?俺とお前のとこ初、、」

 アルバートが話を変える。クローシスの話に興味を持たない珍しい人だった。

 「え?見てないわ、今見るからちょっと黙って、、、お前んとこと俺、初戦じゃん。あざす勝利頂きました。」

 キリヤはアルバードに向かってお辞儀をする。

 「やって見なきゃ分かんない所がバレーの魅力なんだよ」

 と、珍しくまともに言い返した。
 すると、キリヤの携帯の通知が鳴る。

 「あ、そうだ俺、親に頼まれてた事あったんだ。すまん俺あっちに戻るわ。」

 そうしてキリヤがUターンして戻ろうとする。

 「・・・あ、いや駄目だそっちは行くな」

 「なんで?さっき通ったじゃんこの道、どうしたんさっきから少し変だなお前」

 どうしてキリヤを止めたのか、、それはアルバード本人しか分からない事だ。しかしそれは頑なに言わなかった。
 
 理由も話さない事だから、戻ってしまう。

すると……
 「俺もお前に今日だけはついて行ってやる。」

 と言ってキリヤと一緒にUターンした。

 「大丈夫だって、俺の用事だし、」

 「気にすんな、俺の勝手だ」

 二人は数分歩く。
 するとキリヤは気付いていないが、不穏な空気がする。

 その瞬間………

 「危ねえ!!」

 咄嗟にアルバードはキリヤを掴み一目散に逃げる。

 目の前に、全長約10メートル弱のモンスターが、ポータル現れた。


「どうするか、ここで逃げるか?それは駄目だ他に被害が出る。戦うか?いやそうするとあの人が来てしまう。どうすればいいんだ、」
 
 自分の中で最適解を探すアルバードとは対象にキリヤはテンションが最高潮だ。
 
 「ここでこのモンスター倒せば俺も一気に英雄ヒーローになってクローシス隊員に、、」

 そう考えてるキリヤの顔は嬉しそうな顔をしている。

 
 10秒後

 「駄目だ」

 諦めが早い。流石に初めてで10メートル弱の巨大モンスターと戦うのはハードルが高すぎた。
 しかしそれでは絶体絶命だ、、



 「フィル!聞いてる?フィル?トラスト南部でポータルの緊急警報が出てる。警戒難易度も高いわ、近くの隊員あんたしかいないの、行ける?」

 「ああ、聞こえてますよ。フィル了解。直ちに現場に向かう。」

 フィルが3年ぶりに戻ってきた。
 

 フィル=フリート 任務開始。



 
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