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悪女と謎の女性 ーアベルー
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部屋に入ると独特な柄の壁紙が目に入った。
薄明かりの室内でもよくわかるくらい派手だ。
部屋を見回す。
この部屋の大きさに似つかわしくない豪華な意匠のテーブルセットが置いてある。
窓際にはよくわからない美術品。
大きな絵画まで飾ってある。
統一感も何もない下品な部屋だ。
私は夜になっても一睡も出来ず、夜明けを迎えることになった。
そこで離れの件の部屋に行くことにしたのだ。
まだ辺りはぼんやり薄暗い。
部屋続きの衣装部屋に入る。
派手なドレスや靴がぎっちり詰まっていた。
まだ自宅の屋敷にもドレスを置いてあると言うのだから呆れる。
外出する時はここからドレスを着て出て行く訳にもいかず、自宅で用意していたらしい。
私は軽く頭を振ると衣装室を出る。
反対の続きの部屋は寝室だ。
そこは鍵がかけられていた。
本来鍵などなかったのだが、付けたらしい。
ここまで好き放題やっていたとは。
一度部屋から出て寝室に入った。
昨日から離れにはメイドを入れていない。
部屋は昨日のままになっていた。
ドレッサーに教科書とノート、ティーカップが置いてある。
(こんなのを机にして勉強していたのか。)
以前訪れた時のことを思い出した。
ベッドに教科書を広げていた。
あの時はあまり気にしなかったが……
気がつけば強く拳を握り締めていた。
なんとも言えぬ気持ちになり窓際に歩く。
ぼんやりと窓の外を見る。
あれは?
朝靄の中、本邸から人が出てきた。
ずいぶん慌てている。
ブリジットだ。
こんな明け方にどこに行く気だ?
いや、門衛に止められ出ることはかなわないだろう。
しかしおかしい。
気がつくと私は部屋を飛び出していた。
彼女の後を追うように門に走る。
門が見えると彼女が誰かを門の中に引き入れていた。
引き入れているのはプラチナピンクの髪をした女性だった。
しかしなんだか女性の様子が変だ。
思わずじっと凝視する。
そうしてヒュッと息を呑む。
女性の手でキラと何か光った。
「ブリジット!」
気が付いたら走りながら叫んでいた。
ブリジットがこちらを向いた。
何か言っている。
違う!
その女から離れろ!!
女がブリジットにぶつかった。彼女の体が揺れる。
ブリジットのブラウスが赤に染まってゆく。
女はブリジットから体を離すとナイフを持ち直し、ブリジットに向かってまたナイフを突き立てようと大きく振りかぶった。
「ブリジット!!」
怒鳴るように名前を呼んだ。
ブリジットが静かに崩れ落ちる。
「ブリジット!!」
走り寄るとブリジットは気を失っていた。
女性はナイフを振り下ろす直前に門衛に取り押さえられた。
ブリジットの服の袖がザックリ切れ、べっとりと血がついている。
腕を切り付けられていた。
私は無我夢中でシャツを脱ぐとブリジットの腕を縛り付け、彼女を抱えて屋敷に戻り、大声で使用人を叩き起こした。
薄明かりの室内でもよくわかるくらい派手だ。
部屋を見回す。
この部屋の大きさに似つかわしくない豪華な意匠のテーブルセットが置いてある。
窓際にはよくわからない美術品。
大きな絵画まで飾ってある。
統一感も何もない下品な部屋だ。
私は夜になっても一睡も出来ず、夜明けを迎えることになった。
そこで離れの件の部屋に行くことにしたのだ。
まだ辺りはぼんやり薄暗い。
部屋続きの衣装部屋に入る。
派手なドレスや靴がぎっちり詰まっていた。
まだ自宅の屋敷にもドレスを置いてあると言うのだから呆れる。
外出する時はここからドレスを着て出て行く訳にもいかず、自宅で用意していたらしい。
私は軽く頭を振ると衣装室を出る。
反対の続きの部屋は寝室だ。
そこは鍵がかけられていた。
本来鍵などなかったのだが、付けたらしい。
ここまで好き放題やっていたとは。
一度部屋から出て寝室に入った。
昨日から離れにはメイドを入れていない。
部屋は昨日のままになっていた。
ドレッサーに教科書とノート、ティーカップが置いてある。
(こんなのを机にして勉強していたのか。)
以前訪れた時のことを思い出した。
ベッドに教科書を広げていた。
あの時はあまり気にしなかったが……
気がつけば強く拳を握り締めていた。
なんとも言えぬ気持ちになり窓際に歩く。
ぼんやりと窓の外を見る。
あれは?
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ずいぶん慌てている。
ブリジットだ。
こんな明け方にどこに行く気だ?
いや、門衛に止められ出ることはかなわないだろう。
しかしおかしい。
気がつくと私は部屋を飛び出していた。
彼女の後を追うように門に走る。
門が見えると彼女が誰かを門の中に引き入れていた。
引き入れているのはプラチナピンクの髪をした女性だった。
しかしなんだか女性の様子が変だ。
思わずじっと凝視する。
そうしてヒュッと息を呑む。
女性の手でキラと何か光った。
「ブリジット!」
気が付いたら走りながら叫んでいた。
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何か言っている。
違う!
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女がブリジットにぶつかった。彼女の体が揺れる。
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女はブリジットから体を離すとナイフを持ち直し、ブリジットに向かってまたナイフを突き立てようと大きく振りかぶった。
「ブリジット!!」
怒鳴るように名前を呼んだ。
ブリジットが静かに崩れ落ちる。
「ブリジット!!」
走り寄るとブリジットは気を失っていた。
女性はナイフを振り下ろす直前に門衛に取り押さえられた。
ブリジットの服の袖がザックリ切れ、べっとりと血がついている。
腕を切り付けられていた。
私は無我夢中でシャツを脱ぐとブリジットの腕を縛り付け、彼女を抱えて屋敷に戻り、大声で使用人を叩き起こした。
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