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第49話 帝国の侵攻2
しおりを挟む「何もない事は無かろう、あの様な大規模の転移装置とその制御ができる技術力は他国にないぞ。」
「技術力があれば資源のある国から材料を買い製品を作って売ればいいのじゃ。」
「帝国は魔道具の開発が得意じゃと本で読んだのじゃ。」
「食品を冷やして保存する箱や衣類を洗う魔道具、ほうきの代わりに掃除ができる魔道具などどこの国もまだまねできん。」
「まずは金を持っている他国の貴族に売りさらに技術を磨いて普通の家庭でも買えるようにするのじゃ。」
「いっぺん使ったらもうそれなしでは生活出来んようになるぞ。」
「しかもこの転移装置があれば安全に早く運んで売る事が出来るんじゃ。」
ああ、いっぺんにしゃべりすぎた。
「お茶をくれんか。」
ここまで言えばかしこいおじさんじゃから後は自分でなんとかするじゃろう。
「何故そこまで教えてくれるのだ。」
「わたしは今までの帝国のあり方から離れた考えができなかった。」
「しかし教えてくれたそれは帝国を強くするばかりだぞ君は王国の味方ではないのか?」
「わしはどこの味方でもない、わしが面白ければなんでもいいのじゃ。」
「じゃ、うどんの続きを食べんとな。」
「待て、教えてくれ、何故今回の作戦がわかったのだ。」
「たまたまじゃよ、温泉の帰りに王都の近くを飛んでいたら召喚石が大きな円形を描いてならべられていたからね。」
「何か大きなものか、たくさんのものが送られてくるんだろうと思ったんじゃ。で、ちょっとイタズラしたんじゃ。」
そう言ってユウトは転移した。
あれが王国が召喚した勇者なのか?
どんぶりと箸を持って帝国の未来を語っていったちっちゃい子供。
わしがするべき生涯の仕事を示し、うどんの汁を少しこぼしていった大賢者。
わたしは決して忘れることはー、と感動しているのにまた来た。
「なんか可哀想じゃからもらった武器や防具を資源に戻して返して上げるよ、じゃ頑張ってね。」
と言って転移して行った。
エイドガーは感動を中途半端にされてちょっとくたびれた。
敷地にはいろいろな金属がインゴットの状態で積み上げられていた。
「ユウトおかえり。どこ行ってたの。」
リルがしっぽを振りながら飛びついてくる。
「今度はきつねうどんにするかな。」
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