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第96話 魔法学校2
しおりを挟む学校に着くとアリシアが待っていた。
アリシアは成績が良くなり過ぎて教えられる教師がいなくなってしまった。
むしろ教える側にと言うことで彼女の担任が教師に推薦したのだがジュナス侯爵家が反対しているそうだ。
ロイス侯爵家の者が学校で活躍するのは気に入らないらしい。
「アリシア学校でやりたい事とかあるの?」
「別にないわ。私が教師になりたい訳じゃないし。」
「じゃ、学校やめて王室の方に行ったらいいんじゃないか?クリムロンタの研究室は歓迎するって。」
と言ってやる。
学校としては優秀な指導者は欲しいが寄附金の大きなジュナス侯爵に逆らうことも出来ないと言う所。
相談と言うより金をせびっているのか。
徐々にわしはイライラしてくる。
なんで教育に貴族が首を突っ込んで好き放題しているんじゃ。
王室から運営資金が出ているはずじゃろう?
まずは学校の運営側からと言うことで事務長を連れて学長の所に行ってみた。
案の定、ピカピカの金満学長室になっておった。
「事務長、学校は運営資金が不足しているんだよね。」
「は、はい。」
「元はグローヴズ侯爵が運営されていたんですが奥様が亡くなられてから学園から手を引いてしまわれたので。」
わしはピカピカの装飾品類を錬金術で剥ぎ取り素材にして事務長に渡す。
「何をするんじゃこれはわしのもんじゃぞ。」
学長は激怒する。
「事務長これは学長のものなの。」
「いえ、横領です。」
ストレートだね。
「レティシア、この場合クビにしてもいいんだよね。」
「そんな権限がお前達にある訳ないだろうが。」
レティシアが王室の証明のある委任状を見せる。
御老公の印籠みたいだね。
ここで悪もんが逆ギレして出会え出会えってチンピラがいっぱい出て来て暴れるんだ。
あれ?暴れん坊なんとかとごちゃ混ぜになったかな?
暴れる不届き者はレティシアが軽く成敗してくれた。
後は王室検察官が片付けてくれる。
ペトロニウスが無関心になっていなければ学長もジュナス侯爵も生きていられなかっただろう。
王国筆頭魔法師クリムロンタと三人の王女が学校の改革に手を貸してくれるそうだ。
「権威だとか権力だとか全然つまらない。お腹が空いたわユウト、プリンちょうだい。」
とマルヤが言う。
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