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蘭
貴方が辿り着きたい場所
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冷宮をでてとある人物の元へ走って向かっていた。
「(何故、あの方が!)」
聡明であんなにお優しい方がこんな恐ろしい事をするはずはない。けど‥‥
「あっ!」
派手に転倒し顔が熱くなる。触ってみると
頬を怪我したようだ。
「(いかなくては!)」
立ち上がりまた走ろうとしたが
「あ、足を捻った?」
さすってみると足が腫れていた。
「こ、こんな時に‥‥」
でも、いかなくては。私の予想が当たっていれば
「優妃様!どうなさったのですか?!」
駆けつけてきたのは皇太子様だった。
「こ、皇太子様!」
「怪我をしてるではありませんか!早く侍医に!」
皇太子様は従者に手配をしていたので、本来であれば無礼にあたるのだが言葉を遮り
「よ、よいのです!それより皇太子様どうか‥‥皇太子様の馬をお貸し願えませんか?」
「は、はい?」
従者は馬をひいていた。自分の宮に戻る途中または皇后様のところへ挨拶の帰りだったのだろう。皇太子様は落馬事件以降、馬を自分の宮に置いていると聞いた事があった。
「しかし!」
「大丈夫です!私の家系は「草原の先駆者」と言われてましたから!私を含め、みな馬に乗れます!」
文官の家系ではあるが先代達は武道派で軍師を務めていた。しかし、父が馬術が得意ではない事を周りから冷たい目で見られてしまった。そこで父は「頭の回転数を活かす」と言って、外交官になったのだった。
「優妃様といえど、皇太子様になんて事を」
従者は苦い顔をしたが私は続ける
「いまは一刻を争う自体なのです!ですからどうか馬を!」
皇太子様は従者から手綱をとり
「優妃様、私の相棒はとても勇敢です。ですから安心してお乗り下さい。」
「あ、ありがとうございます!」
私は従者に乗せてもらい、後にした。
「よろしいのですか?!」
「人助けだ。妃であるのに果敢なお人だな。」
後ろから馬を走らせる優妃を見送っていると
「どいてっ!!」
物凄い勢いで馬を走らせるてきた賢貴妃。
「‥‥最近の妃嬪は勇ましいですな」
「そうだな。あんなに急いでいるのにはきっとわけがある。母上に報告せねばな。」
その頃 冷宮
「な、なぜ…皇貴妃が!」
奏貴妃はわなわなと震えていた。それもそのはず、謹慎となっている皇貴妃が冷宮にいるのだから。
私の顔と皇貴妃の顔を交互に見た後、高笑いをした。
「そうか。貴様ら手を組んでいたのか。なんと忌々しい…いや、滑稽なことよ。」
彼女の目には敵同士に見えるだろうが、実際は違う。
「そなたのような輩をださないためにも、朱貴妃と組んでいる。見た目で判断したお前の負けだ。」
皇后と約束したあの日から皇貴妃とは和解している。しかし、妃嬪が増えれば争いは続く。そこで、私と皇貴妃の仲が悪いことにした。そうすれば派閥争いがおきても牽制することができるからだ。いつも嫌味を言い合っているのはそのためだった。私の宮を極限まで豪華にしているのも文句をつけやすいようにするためだ。皇后もそれを承知でやっている。でなければ、あの庭はすぐ解体されているだろう。
「朱貴妃よ、子もなせないお前は皇后の番犬になっていたのか。犬のように尻尾を振るとはな。この卑しい女よりも劣ると言えようぞ。」
「‥‥奏貴妃。私は子を産めないのではない。産まないのだ。」
その言葉に皇貴妃も奏貴妃も驚いていた。
「元々、私は陛下の子どもを産めない。自らそのような身体になるようにした。」
刺客事件後、父が見舞いに来た。流石に心配してくれるだろうと思ったが
「身体が汚されていないのなら安心だ。子どもを早くつくるのだ。」と言って帰っていった。
その日、私の中で何かが壊れた。女は子どもを産むための道具なのか、それとも親の出世の道具なのか分からなくなってしまった。気が付けば、子どもを二度となすことができない薬を飲んでいた。侍医院からこっそり盗んだもの。腹痛に悶えたあの夜を今でも忘れない。一歩間違えれば反逆罪または死刑だ。この件を知っているのは皇后だけだ。
皇后が宮に訪れた際に、話してしまった。さすがに追い出されるかと思ったら、涙を流し抱きしめてくれた。
「もう十分であろう。今回の件は陛下も知っている。黒幕がそなたであることも確認できた。陛下がそなたにと賜わったものだ」
皇貴妃は黒い液体が入ったものを渡した。
「毒だ。そなたはもう生かしておけぬ。それに、そなたが操っていた妃嬪もな。」
「…ほう。私に毒を。なら、この女にも毒が必要だろう。反逆罪だそ。」
にやりと笑みを浮かべながら話すが皇貴妃は「裏を返せばそなたが朱貴妃に飲ませたのだろう。そなたの罪だ。」と告げた。
「ふん…私に説教とは偉くなったものだな。紫椀、これで終わりと思わぬ方がいい。毒は見えてこそ救い。見えぬときこそ死が救いだ。」
奏貴妃は毒を煽ると口から血を流し息絶えた。
「温情あって生きていたようなものだ。贖罪ぐらいにはなる。」
皇貴妃はそうつぶやくと私の顔を見た。
「それにしてもそなたが、賢貴妃と組むとは思わなかったな」
「同じ貴妃ですし。彼女は私と組んでも「企んでいる」とは思わないでしょう。」
あの変わった性格は宮中のだれもが知っている。
「優妃は?」
「彼女ならおそらくあそこに向かったはず。その後は賢貴妃が跡を追いました。賢貴妃なら優妃を守れるでしょう。」
優妃を巻き込んだのは皇后に頼まれたからだ。「守って欲しい」と。あの日、賢貴妃の宮に行くなど想定外であったが。「そうか」と答える皇貴妃を見て、計画通り進んでいることがわかった。
「で、皇后様は?」
「皇后ならおそらく優妃と一緒かと」
2人で冷宮を出て次の計画にでるために馬車に乗ろうとしたが
「何故、馬がいない?」
皇貴妃が従者に問えば、不思議そうな顔をした。だれかわからなかったのだろう。私が「皇貴妃」であることを告げれば
「も、申し訳ありません!賢貴妃様がその馬に乗って行ってしまいました!」
と答えた。
「‥‥馬を用意するように」
呆れながら言う皇貴妃に従者は急いでその場を去った。
賢貴妃を巻き込んだことに少し後悔した。
「(何故、あの方が!)」
聡明であんなにお優しい方がこんな恐ろしい事をするはずはない。けど‥‥
「あっ!」
派手に転倒し顔が熱くなる。触ってみると
頬を怪我したようだ。
「(いかなくては!)」
立ち上がりまた走ろうとしたが
「あ、足を捻った?」
さすってみると足が腫れていた。
「こ、こんな時に‥‥」
でも、いかなくては。私の予想が当たっていれば
「優妃様!どうなさったのですか?!」
駆けつけてきたのは皇太子様だった。
「こ、皇太子様!」
「怪我をしてるではありませんか!早く侍医に!」
皇太子様は従者に手配をしていたので、本来であれば無礼にあたるのだが言葉を遮り
「よ、よいのです!それより皇太子様どうか‥‥皇太子様の馬をお貸し願えませんか?」
「は、はい?」
従者は馬をひいていた。自分の宮に戻る途中または皇后様のところへ挨拶の帰りだったのだろう。皇太子様は落馬事件以降、馬を自分の宮に置いていると聞いた事があった。
「しかし!」
「大丈夫です!私の家系は「草原の先駆者」と言われてましたから!私を含め、みな馬に乗れます!」
文官の家系ではあるが先代達は武道派で軍師を務めていた。しかし、父が馬術が得意ではない事を周りから冷たい目で見られてしまった。そこで父は「頭の回転数を活かす」と言って、外交官になったのだった。
「優妃様といえど、皇太子様になんて事を」
従者は苦い顔をしたが私は続ける
「いまは一刻を争う自体なのです!ですからどうか馬を!」
皇太子様は従者から手綱をとり
「優妃様、私の相棒はとても勇敢です。ですから安心してお乗り下さい。」
「あ、ありがとうございます!」
私は従者に乗せてもらい、後にした。
「よろしいのですか?!」
「人助けだ。妃であるのに果敢なお人だな。」
後ろから馬を走らせる優妃を見送っていると
「どいてっ!!」
物凄い勢いで馬を走らせるてきた賢貴妃。
「‥‥最近の妃嬪は勇ましいですな」
「そうだな。あんなに急いでいるのにはきっとわけがある。母上に報告せねばな。」
その頃 冷宮
「な、なぜ…皇貴妃が!」
奏貴妃はわなわなと震えていた。それもそのはず、謹慎となっている皇貴妃が冷宮にいるのだから。
私の顔と皇貴妃の顔を交互に見た後、高笑いをした。
「そうか。貴様ら手を組んでいたのか。なんと忌々しい…いや、滑稽なことよ。」
彼女の目には敵同士に見えるだろうが、実際は違う。
「そなたのような輩をださないためにも、朱貴妃と組んでいる。見た目で判断したお前の負けだ。」
皇后と約束したあの日から皇貴妃とは和解している。しかし、妃嬪が増えれば争いは続く。そこで、私と皇貴妃の仲が悪いことにした。そうすれば派閥争いがおきても牽制することができるからだ。いつも嫌味を言い合っているのはそのためだった。私の宮を極限まで豪華にしているのも文句をつけやすいようにするためだ。皇后もそれを承知でやっている。でなければ、あの庭はすぐ解体されているだろう。
「朱貴妃よ、子もなせないお前は皇后の番犬になっていたのか。犬のように尻尾を振るとはな。この卑しい女よりも劣ると言えようぞ。」
「‥‥奏貴妃。私は子を産めないのではない。産まないのだ。」
その言葉に皇貴妃も奏貴妃も驚いていた。
「元々、私は陛下の子どもを産めない。自らそのような身体になるようにした。」
刺客事件後、父が見舞いに来た。流石に心配してくれるだろうと思ったが
「身体が汚されていないのなら安心だ。子どもを早くつくるのだ。」と言って帰っていった。
その日、私の中で何かが壊れた。女は子どもを産むための道具なのか、それとも親の出世の道具なのか分からなくなってしまった。気が付けば、子どもを二度となすことができない薬を飲んでいた。侍医院からこっそり盗んだもの。腹痛に悶えたあの夜を今でも忘れない。一歩間違えれば反逆罪または死刑だ。この件を知っているのは皇后だけだ。
皇后が宮に訪れた際に、話してしまった。さすがに追い出されるかと思ったら、涙を流し抱きしめてくれた。
「もう十分であろう。今回の件は陛下も知っている。黒幕がそなたであることも確認できた。陛下がそなたにと賜わったものだ」
皇貴妃は黒い液体が入ったものを渡した。
「毒だ。そなたはもう生かしておけぬ。それに、そなたが操っていた妃嬪もな。」
「…ほう。私に毒を。なら、この女にも毒が必要だろう。反逆罪だそ。」
にやりと笑みを浮かべながら話すが皇貴妃は「裏を返せばそなたが朱貴妃に飲ませたのだろう。そなたの罪だ。」と告げた。
「ふん…私に説教とは偉くなったものだな。紫椀、これで終わりと思わぬ方がいい。毒は見えてこそ救い。見えぬときこそ死が救いだ。」
奏貴妃は毒を煽ると口から血を流し息絶えた。
「温情あって生きていたようなものだ。贖罪ぐらいにはなる。」
皇貴妃はそうつぶやくと私の顔を見た。
「それにしてもそなたが、賢貴妃と組むとは思わなかったな」
「同じ貴妃ですし。彼女は私と組んでも「企んでいる」とは思わないでしょう。」
あの変わった性格は宮中のだれもが知っている。
「優妃は?」
「彼女ならおそらくあそこに向かったはず。その後は賢貴妃が跡を追いました。賢貴妃なら優妃を守れるでしょう。」
優妃を巻き込んだのは皇后に頼まれたからだ。「守って欲しい」と。あの日、賢貴妃の宮に行くなど想定外であったが。「そうか」と答える皇貴妃を見て、計画通り進んでいることがわかった。
「で、皇后様は?」
「皇后ならおそらく優妃と一緒かと」
2人で冷宮を出て次の計画にでるために馬車に乗ろうとしたが
「何故、馬がいない?」
皇貴妃が従者に問えば、不思議そうな顔をした。だれかわからなかったのだろう。私が「皇貴妃」であることを告げれば
「も、申し訳ありません!賢貴妃様がその馬に乗って行ってしまいました!」
と答えた。
「‥‥馬を用意するように」
呆れながら言う皇貴妃に従者は急いでその場を去った。
賢貴妃を巻き込んだことに少し後悔した。
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