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本編

買われました

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貴族は位が高くなるにつれ、変なプライドも高くなるらしい。

私は、そんな貴族にお金で買われた。
目的は、ご子息の夜伽の練習台だった。

私はこれでも一応子爵家の生まれなのだけれど、うちのお父様は才能がなかったため、没落待った無しだった。

そこへ手を差し伸べたのが、私を買った公爵家だった。
金銭的な援助だけでなく、人的な援助もしてくれた為、うちは持ち直した。
けれどもちろん、ただの親切だった訳ではない。公爵家は、私の身柄を対価として要求した。
ちょうど、ご子息方の為に貴族の娘が必要だったのだと言って。

伽の相手に身分を求めるなど、意味がわからないのだけれど、公爵家としては、たとえ遊びだろうがなんだろうが平民と寝るなどあり得ないらしい。
ともかく、そんな訳で私は公爵家で暮らすことになった。

暮らし始めてしばらくは「公爵家の子息の相手として相応しいように」と、マナーの勉強を再度させられ、ご子息様方と会うことはなかった。
公爵家のマナー教育は、うちのものとは比べ物にならなかった。

マナーの教育に一応合格が出ると、ご子息方と引き合わされた。
公爵家のご子息様は、3人いた。
私は、その3人の相手をするように言われた。
一人に一人の女性を与えると恋愛感情を抱きやすいから避けたい。
兄弟間の競争心を煽ることでよい効果が生まれる。
それと管理が面倒という三つの理由があるらしい。

病気や妊娠などを避ける為、ご子息様方は私以外を抱くことを許されていない。だから、女を抱きたければ私を抱くしかないのだ。
きちんと公爵家に管理された私を。


年齢順ということで、最初お相手をしたのは、長男のレオナード様だった。
レオナード様は、なんというか剣の型をなぞるように私を抱いた。
それが私の初めてだった。


二人目は、次男のジャッカル様だった。
ジャッカル様は………閨の指南書を片手に私を抱いた。時々手を止めては端を折り曲げたページを確認し、何かをメモに書き込んだりもしていた。

最中に。

…とても真面目で勉強熱心な方だと思った。


三人目は、三男のジョーゼフ様なのだけれど「まだ早い」とのことで今のところ触れられていない。



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