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第一章 謎の現象

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 僕はあれから施設を家として、学校で色々学んできた。受験シーズンだったが、第一志望の高校に受かることができたのだ。アルバイトをしてお金を稼ごうと思ってた。そんな日々が一年くらいやってたっけ。
「でも近々怪奇現象が起きるのは何故だろう。」と黙り込んで必死に考え込んでいた。例えばUFOなどのオカルト系や予言などが考えられるが、僕はその現象というものが全て起きていた。

気がつけば病室にいた。あたりは雪だった。
「相田くん今日は結構降るよー。」
と小学生の会話のように僕は施設で働いているお姉さんと会話を交わしていた。
「相田くんさ昨日言ってたよね?ちょっと暑いから明日は雪にしてくださいって。本当にすごいよね。」 
本当にそうだった。お願いをしていたことからこんなことが起こってしまったのだ。
「絶対当たるわけないですよーまぐれに決まってます。」とお姉さんにいった。
「明日またここに来るのを待ってるよ。」
とお姉さんが言ってしまった。

「どうせこんなのまぐれなんだから。もう一度試してみようかな。」
「今すごく寒いくて肌が乾燥するので、湿気を多く含む雨を降らせてください。」
とお願いをしてみた。

「え?嘘でしょ?」
そう本当に当たってしまったのだ。
予報は100%快晴だったのに大雨が降っている。僕はあの頃のようにはしゃいでいた。お姉さんもこんな反応をしてた。
「相田くんほんとにすごいよ!予言者になれるんじゃないの?そしたら私の中身全て射抜いて欲しいわ。」
「そんなことないじゃないですか。まず言わないでください。」とまだ認めていなかった。

僕とお姉さんの会話は昨日よりも弾んでいた。お姉さんが退室した後ずっと考え事をしていた。しかし、この大雨を見てあのことを思い出してしまったことがある。

「そういえばあの時も雨だったっけ。」  
「僕だって何もかもそうだった。人々に隔離されて生きてきた。これまでの人生の中で楽しいことなんてなかった。」と落胆した。高1でまた直面してしまうのかと。

実はあの日父と母が死んで、ただ単に泣き喚いたわけじゃない。死後の両親を見てしばらく経った時に家に帰って、そこで僕は
「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
と絶望した。何もかも自暴自棄になって家中のものを壊しまくってぐちゃぐちゃになってしまった。葬式の帰りだって大雨の暗闇の中でネオンで照らされている広告があちこちある街の雑踏を泣きながら走っていった。冬なのに半袖短パンで雨に濡れていたので、風邪をひいて死んでしまうのではないかと思った。

  しかし、葬式の後から僕の人生が狂い始めたのはここからだった。いじめだった。

第二章に続く


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