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第4話 unknown
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ここからサバイバルパーティーが始まるということだ。
翌日、生徒と先生の携帯に’’X’’からの脅迫メッセージが来ていた。
簡単に言えば、もう逃げられないからXが私達を必ず殺しに行くということである。どうやらXは血に飢えているのかもしれない。
「いつかはわからないってこと!?」
「怖すぎない?うち呪われてるのかな?」
「今度はうちが狙われるのかな?」
「殺すってことはもう死しか待ち受けていないということなの?」
これにはクラスメイト皆、恐怖を覚えていたようだ。
私や誠由美でさえも普通ではいられなくなった。
閑散としていた教室が一瞬で狂気に変わっている。
もちろん先生の方も尋常ではなかった。むしろ私たちより辛いのではないかと考えていた。学校側は沢山の生徒を1人残さず生き残って卒業させたいという信念があるからこそであると思ったのだろう。
今日からは派遣された警察官20人が常駐しているのが見えた。校門には警官でいっぱいである。警棒を持ちながらここに来ている気がする。
坂の上にあるため、私が住んでいる町や山々という景色の景観がある程度確保されているが、パトカーのサイレンと赤いランプで今日はいつもの景色を見ることができなくてとてもしょんぼりしている私であった。
毎日恐怖に怯えながら学校を過ごさないといけないという使命感が私にはあった。普段受けている授業でさえも何も頭に入らず、時間だけが過ぎていくだけだった。
なぜみんな普通に授業を聞くことができるのか私にはわからなかった。
「なんで宿題を忘れるんだ!」
数学のワークの提出日であったのを忘れていた。先生に怒られたが、何故か私は何も言えず、沈黙を貫いていた。
「・・・。」
いつもだったら宿題をめったに忘れることがない私なのに、体の中にある何かがすっと抜けているような気がした。
数学の授業終了後、
「最近どしたの?」
「え?」
「あんた最近忘れ物とか多いじゃん。さっきだって数学のワーク忘れて先生にボコボコに怒られてたじゃん。本当に大丈夫?」
(誠由美まで・・・。)
最近とても周囲から違和感がある。いつもと違うと言われることが多い。私がなぜこのように言われているのかという自覚そのものがなかった。私は誠由美から逃げるようにしてどこかへと逃げていったのだ。
廊下はとても閑散としている。
まるでそこで駆け抜けている私がバカみたい。
いつ襲われるかわからないせいなのか、みんな敢えて教室から一歩も出ていない。
とても寂寞感に苛まれた。
私が私ではない気分。誰かに糸で操られている束縛感もある。
今日は色んな意味でとてもおかしい。
屋上に向かう階段で息切れし疲れ果てた私は、いつつまずいても悪くないような歩き方をしていた。普通の人より体力のない私は、特に足腰が良くなく、持久走でも後ろの方にいるほどだ。
どうして屋上に行くのかって?
私には到底わからない。誰かに告げられて追いかけるような感じでもなく、なにがしたいのかわからないまま、行動してしまうというのだ。
ガチャ
屋上のバルコニーに足を踏み入れる私。
しかしなぜか、下の方を見ると、床の部分が濡れている事に気がついた。昨日が雨ではなかったというのに。
とはいっても、ホースとかで誰かが清掃したということもあり得るかもしれないが、普段掃除をしているところを見たことがない。
太陽光発電のソーラーパネルさえも設置されていない何もないバルコニーにただ一つだけ、プレハブのような小屋があったという。
何食わぬ顔で私は小屋の方に向かおうとした。
その時・・・・。
「っっっっっっっっっっっ!!!」
謎の痛みに襲われ私はしゃがみこんでしまった。
どうやら右腕が痛んでいるらしい。
「これは・・・!?」
私が見たあるものは”この事件”を解決できるなにかを持っているのかもしれない。
翌日、生徒と先生の携帯に’’X’’からの脅迫メッセージが来ていた。
簡単に言えば、もう逃げられないからXが私達を必ず殺しに行くということである。どうやらXは血に飢えているのかもしれない。
「いつかはわからないってこと!?」
「怖すぎない?うち呪われてるのかな?」
「今度はうちが狙われるのかな?」
「殺すってことはもう死しか待ち受けていないということなの?」
これにはクラスメイト皆、恐怖を覚えていたようだ。
私や誠由美でさえも普通ではいられなくなった。
閑散としていた教室が一瞬で狂気に変わっている。
もちろん先生の方も尋常ではなかった。むしろ私たちより辛いのではないかと考えていた。学校側は沢山の生徒を1人残さず生き残って卒業させたいという信念があるからこそであると思ったのだろう。
今日からは派遣された警察官20人が常駐しているのが見えた。校門には警官でいっぱいである。警棒を持ちながらここに来ている気がする。
坂の上にあるため、私が住んでいる町や山々という景色の景観がある程度確保されているが、パトカーのサイレンと赤いランプで今日はいつもの景色を見ることができなくてとてもしょんぼりしている私であった。
毎日恐怖に怯えながら学校を過ごさないといけないという使命感が私にはあった。普段受けている授業でさえも何も頭に入らず、時間だけが過ぎていくだけだった。
なぜみんな普通に授業を聞くことができるのか私にはわからなかった。
「なんで宿題を忘れるんだ!」
数学のワークの提出日であったのを忘れていた。先生に怒られたが、何故か私は何も言えず、沈黙を貫いていた。
「・・・。」
いつもだったら宿題をめったに忘れることがない私なのに、体の中にある何かがすっと抜けているような気がした。
数学の授業終了後、
「最近どしたの?」
「え?」
「あんた最近忘れ物とか多いじゃん。さっきだって数学のワーク忘れて先生にボコボコに怒られてたじゃん。本当に大丈夫?」
(誠由美まで・・・。)
最近とても周囲から違和感がある。いつもと違うと言われることが多い。私がなぜこのように言われているのかという自覚そのものがなかった。私は誠由美から逃げるようにしてどこかへと逃げていったのだ。
廊下はとても閑散としている。
まるでそこで駆け抜けている私がバカみたい。
いつ襲われるかわからないせいなのか、みんな敢えて教室から一歩も出ていない。
とても寂寞感に苛まれた。
私が私ではない気分。誰かに糸で操られている束縛感もある。
今日は色んな意味でとてもおかしい。
屋上に向かう階段で息切れし疲れ果てた私は、いつつまずいても悪くないような歩き方をしていた。普通の人より体力のない私は、特に足腰が良くなく、持久走でも後ろの方にいるほどだ。
どうして屋上に行くのかって?
私には到底わからない。誰かに告げられて追いかけるような感じでもなく、なにがしたいのかわからないまま、行動してしまうというのだ。
ガチャ
屋上のバルコニーに足を踏み入れる私。
しかしなぜか、下の方を見ると、床の部分が濡れている事に気がついた。昨日が雨ではなかったというのに。
とはいっても、ホースとかで誰かが清掃したということもあり得るかもしれないが、普段掃除をしているところを見たことがない。
太陽光発電のソーラーパネルさえも設置されていない何もないバルコニーにただ一つだけ、プレハブのような小屋があったという。
何食わぬ顔で私は小屋の方に向かおうとした。
その時・・・・。
「っっっっっっっっっっっ!!!」
謎の痛みに襲われ私はしゃがみこんでしまった。
どうやら右腕が痛んでいるらしい。
「これは・・・!?」
私が見たあるものは”この事件”を解決できるなにかを持っているのかもしれない。
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