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出会いとは何か
ギルドマスター
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奥の席に女性が座っていた。落ち着いた物腰で書類に目を通している。その横で男女がせっせと書類に書き物をし、その周りを三歳くらいの女の子がチョロチョロしていた。
「初めまして。私はエニス。こちらがキール」
ギルドマスターは「マギ、大人しくしてね」と三歳くらいの女の子に言うと顔を上げ目を細めた。
「初めまして私がギルドマスターのエリーヌ」
鼻にかかった大人っぽい声。エニスは紹介状を渡した。
「ほう、アイネ家から。という事はそちらはアイネ家のお坊ちゃん。アイネ家から言われたとなれば断ることはできないわね。こちらへどうぞ。ヤミー、メオリー、奥の書斎を用意してもらえるかしら」
書類に書き物をしていた男女は「かしこまりました」と奥へ入っていった。
エリーヌの案内で書斎へ通された。ソファーと気の机だけのシンプルな部屋だ。ヤミーが紅茶とお菓子を運んだ。
「エリーヌ姉ちゃんは女だけど数あるギルドをまとめる凄い人なんです。僕らの誇りなんです。な、メオリー」
メオリーはエリーヌの隣に座る。
「そうなの。お姉ちゃん大変だから私達でサポートしてるんです」
その光景にエニスは微笑む。
「素晴らしい弟妹をお持ちで」
エリーヌは少し顔を綻ばせ「それでは」と始めた。
「先ず、最近起こった異変ですが。声が奪われるという事件が起きています。しかも美声を持つ女性ばかり。この調査にギルドオーニズが当たっています。なぜならそのオーニズの妹達もまた声を奪われているからよ」
メオリーが挟んだ。
「ミユウ様もね」
「そう、ギルドをまとめる資金を得るための興行として歌会を開催しているの。そのメイン歌手としてミユウさんも声を奪われ失踪。こともあろうかアイドルユニット『コーナーズ』まで。ギルドの依頼報酬だけで維持するのは大変なのよ」
キールが頷く。
「なるほど、アイネ家も原因の究明に助力しましょう。当面の資金も援助します。それでは私は報告のため帰らせていただこうかな」
ヤミーとメオリーは目を見合わせ、エリーヌに微笑んだ。
「それは助かります。お心遣いいたみいります」
「エニスもここまで来れば大丈夫でしょ?」
「ああ、ありがとう。お姉さん方にもお礼を言っておいてくれないか」
「分かった。それじゃあ必要ならまた呼んでくれ。直ぐに駆けつけるよ」
「ありがとう、キール」
エニスはキールを見送りソファーに戻った。
「あっ、そうだわ」とエリーヌが思い出す。
「今、オーニズは任務を終えてまもなくここに戻って来るはずだわ」
言い終えるか終えないかで男性が三人部屋へ入り出し抜けに長身の青年がまくし立てる。
「マスター、色々分かりましたよ!あっ、君は…先程はすいませんでした」
街でぶつかってきた青年だった。
「初めまして。私はエニス。こちらがキール」
ギルドマスターは「マギ、大人しくしてね」と三歳くらいの女の子に言うと顔を上げ目を細めた。
「初めまして私がギルドマスターのエリーヌ」
鼻にかかった大人っぽい声。エニスは紹介状を渡した。
「ほう、アイネ家から。という事はそちらはアイネ家のお坊ちゃん。アイネ家から言われたとなれば断ることはできないわね。こちらへどうぞ。ヤミー、メオリー、奥の書斎を用意してもらえるかしら」
書類に書き物をしていた男女は「かしこまりました」と奥へ入っていった。
エリーヌの案内で書斎へ通された。ソファーと気の机だけのシンプルな部屋だ。ヤミーが紅茶とお菓子を運んだ。
「エリーヌ姉ちゃんは女だけど数あるギルドをまとめる凄い人なんです。僕らの誇りなんです。な、メオリー」
メオリーはエリーヌの隣に座る。
「そうなの。お姉ちゃん大変だから私達でサポートしてるんです」
その光景にエニスは微笑む。
「素晴らしい弟妹をお持ちで」
エリーヌは少し顔を綻ばせ「それでは」と始めた。
「先ず、最近起こった異変ですが。声が奪われるという事件が起きています。しかも美声を持つ女性ばかり。この調査にギルドオーニズが当たっています。なぜならそのオーニズの妹達もまた声を奪われているからよ」
メオリーが挟んだ。
「ミユウ様もね」
「そう、ギルドをまとめる資金を得るための興行として歌会を開催しているの。そのメイン歌手としてミユウさんも声を奪われ失踪。こともあろうかアイドルユニット『コーナーズ』まで。ギルドの依頼報酬だけで維持するのは大変なのよ」
キールが頷く。
「なるほど、アイネ家も原因の究明に助力しましょう。当面の資金も援助します。それでは私は報告のため帰らせていただこうかな」
ヤミーとメオリーは目を見合わせ、エリーヌに微笑んだ。
「それは助かります。お心遣いいたみいります」
「エニスもここまで来れば大丈夫でしょ?」
「ああ、ありがとう。お姉さん方にもお礼を言っておいてくれないか」
「分かった。それじゃあ必要ならまた呼んでくれ。直ぐに駆けつけるよ」
「ありがとう、キール」
エニスはキールを見送りソファーに戻った。
「あっ、そうだわ」とエリーヌが思い出す。
「今、オーニズは任務を終えてまもなくここに戻って来るはずだわ」
言い終えるか終えないかで男性が三人部屋へ入り出し抜けに長身の青年がまくし立てる。
「マスター、色々分かりましたよ!あっ、君は…先程はすいませんでした」
街でぶつかってきた青年だった。
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