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むひ

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翼をください

23話 特訓

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「ほら!休むにゃ!3584、3585、3586!」
ヨツネコの号令に腕立てをしているチュラーは歯を食いしばる。
「あのぉぉお!わたし魔法使いなんですけどぉおお」
「うるさい!今どき魔法使いも呪文唱えてりゃいいってもんじゃないんにゃ。体力を付けるにゃ!ほら、ポッツを見てみろ、指一本でやってるにゃ!」
見ると指一本で腕立てをチュラーの倍くらいのスピードでやっていた。
「あいつは別ですよ!体力バカなんです!」
「ほら!次行くにゃ!次は魔法科学の勉強だにゃ」
ポッツが泣き出す。
「ヨツネコはん…勉強は…勉強は勘弁しておくんなはれ…殺生ですわ…」
「使えなくてもいい、理解するんにゃ。チュラーはもう158問まで解いてるにゃ」
「あいつは一周回ってアホなんですわ。なにとぞ!お代官様!」
「誰がお代官様だにゃ!ともあれセイクは平均的に行けるみたいだにゃ。ふむふむだにゃ」

ヨツネコは一息ついた。
「よーし。とりあえずここまでだにゃ。今からは心構えを教えるにゃ。anythingを使うにはは相手を思いやる心、相手への想いが強いほど発動するにゃ。それだけは覚えておいた方がいいにゃ。信じるんだお互いを。先ずは信じる事から関係は始まるにゃ」
セイクは手を上げる。
「あのー、具体的にはどうしたらいいんですか?」
「そうだにゃー。何かを成し遂げたい。守りたい。そういう状況に反応するにゃ。求めるにゃ。そして、自分は無力だと認めるんだにゃ。自分は強いという想いが全てを邪魔するにゃ」
ポッツはうなづく。
「せやなー。一人では何もできん。皆がいてここまでやってこれたんや。出会いは全てが奇跡なもんかもしれんな。わしらオーニズかて…」
チュラーが遮った。
「ポッツ」
「おーすまんすまん。さて、続けてや」
ヨツネコは続ける。
「そう、一人では何もできない。そこからスタートするにゃ。仲間が何をできるか、どこまでできるかを知るためにとりあえず全てをやってもらったんにゃ。でもanythingだけでは何ともならにゃい事が多い。それは大概実力不足にゃ。私が体力を、知力を付けろと言ってるのはそこにゃ。実力を付ければ必ず回り回って知らないところでもanythingは発動するようになるにゃ」
セイクは首をかしげる。
「知らないところでもanythingが使えるって不思議ですね」
「ほんまわけ分からん。anythingってなんなんや」
ヨツネコは少し考え答える。
「この国では『anything』、ジパヌグという国では『えにし』と呼ばれているけど、実際は目に見えるものじゃにゃいからにゃ。宇宙のことわりとでも覚えておくにゃ」
ポッツは頭を抱えた。
「ますます分からへん!」
「これは体感していくしかないにゃ。魂の近いanythingはお互いを呼びあい呼応し増幅する」
セイクは目をつむった。
「少しわかるきがする。anythingの上澄みが気の合う合わないじゃないのかな」
「それはあるにゃ、さすが飲み込みが早いにゃ!」
ポッツもようやく理解できたみたいだった。
「さすがセイクはんやな!猿でも分かるで!」
「ところでヨツネコはん…」ポッツは急に真面目な顔をしてヨツネコに迫った。
「ど、どうしたにゃ?」
両者息を飲んだ。
「語尾に『にゃ』って付けるの疲れません?」
ヨツネコは顔を真っ赤にした。
「これは設定だから仕方ないにゃーーーー!ポッツは問題集全部解くまでご飯抜きにゃ!」
「いやーーー!ごめんなさい!!!」
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