29 / 85
最終決戦
29話 白馬の王子様
しおりを挟む
それぞれ準備を始めた。
チュラーは新しい魔法方程式を完成すべく勉強に勤しむ。ポッツが険しい顔でそばに来た。
「なあ、チュラー、そろそろか?」
「ひょっとするとな。ポッツも準備しておけよ」
「嫌やなー。でもしょうがないのかもしれへんけど…割り切れんわ…」
「やるしかないんだよ、それが役目だ」
ジースーが駆け寄る。
「ねーねー、なんの話ししてるの?」
チュラーははぐらかす。
「ん?いや、出陣の準備はできたかっていう話だ。ジースーは用意できたのか?」
「うん、僕は準備要らないから大丈夫だよ」
「ところであれは一体何なんだ?魔法でもないみたいだが」
「あれねー……わかんない!なんか出た!」
ポッツも興味津々なようだった。
「なんかて…ほんま世界線が違うなジースーは。ほら、ないんかい、こう、体内エネルギーを指先になんちゃらみたいな」
「…んー…ない!」
ナツァーキが部屋に入ってきた。
「みんな準備は出来たか?オーカマバレーは実際のところ地図にも無いんだ。一体どれくらいかかるか見当もつかない。とりあえずルイ王が馬を支給してくれたからそれで行こう。今回はルイ王の許可を頂いたから私も同行する」
ポッツは目を輝かせた。
「ナツァーキも参戦か!これは心強いで」
セイクは磨いている剣を置いた。
「何から何まで済まない。地図にないとは…どうやって行けばいいんだ?」
ジースーは少し考え。
「西の果てだから西に行けばいつか着くんじゃない?」
「それはそうだな」とセイクが笑う。
「分からないからと言って立ち止まっていては着かないしな。とりあえず歩けばいつかは着くか」
ジースーは馬での遠征にウキウキしていた。
「あっるっこーあっるっこー♪♪」
すかさずポッツが反応する。
「ジースー!それ以上はあかーん!」
揃えられた馬は精悍な顔つきでみんなの意気込みを反映しているようだった。その中に三頭だけ純白の馬がいた。
エニスは馬を撫でながら。
「よろしく頼むよ。白馬は三頭だからオーニズでちょうどいいんじゃないかな」
とオーニズを振り返る。ポッツは白馬を見渡しながら。
「白馬の王子様か…このおとぎ話にピッタリやな、チュラー」
「ポッツは白馬というよりポニーが似合うと思うがな」
「チュラー、お前とはいつか決着を付けなければいけないと思うとった。ワシの右腕に眠りし漆黒の龍が貴様を焼付k…」
「準備もできたことだし出発しようか」
セイクは陣頭をとる。
「セイクはん!最後まで言わせてくれへんか!まあええわ、一刻も早くマカルの声を取り戻してやらんとな。三年も回り道したんや。心配で心配でしょうがないんや!うおおおおぉ」
チュラーも奮い立つ。
「それでは西の果てに向かって…」
声を溜める。
「出陣!」
「おーーーーー!」
馬は駆け出した。それは力強く。一抹の迷いも感じられなかった。砂埃を巻き上げ勇者たちは未だ見ぬ西の果てに旅だったのであった。
チュラーは新しい魔法方程式を完成すべく勉強に勤しむ。ポッツが険しい顔でそばに来た。
「なあ、チュラー、そろそろか?」
「ひょっとするとな。ポッツも準備しておけよ」
「嫌やなー。でもしょうがないのかもしれへんけど…割り切れんわ…」
「やるしかないんだよ、それが役目だ」
ジースーが駆け寄る。
「ねーねー、なんの話ししてるの?」
チュラーははぐらかす。
「ん?いや、出陣の準備はできたかっていう話だ。ジースーは用意できたのか?」
「うん、僕は準備要らないから大丈夫だよ」
「ところであれは一体何なんだ?魔法でもないみたいだが」
「あれねー……わかんない!なんか出た!」
ポッツも興味津々なようだった。
「なんかて…ほんま世界線が違うなジースーは。ほら、ないんかい、こう、体内エネルギーを指先になんちゃらみたいな」
「…んー…ない!」
ナツァーキが部屋に入ってきた。
「みんな準備は出来たか?オーカマバレーは実際のところ地図にも無いんだ。一体どれくらいかかるか見当もつかない。とりあえずルイ王が馬を支給してくれたからそれで行こう。今回はルイ王の許可を頂いたから私も同行する」
ポッツは目を輝かせた。
「ナツァーキも参戦か!これは心強いで」
セイクは磨いている剣を置いた。
「何から何まで済まない。地図にないとは…どうやって行けばいいんだ?」
ジースーは少し考え。
「西の果てだから西に行けばいつか着くんじゃない?」
「それはそうだな」とセイクが笑う。
「分からないからと言って立ち止まっていては着かないしな。とりあえず歩けばいつかは着くか」
ジースーは馬での遠征にウキウキしていた。
「あっるっこーあっるっこー♪♪」
すかさずポッツが反応する。
「ジースー!それ以上はあかーん!」
揃えられた馬は精悍な顔つきでみんなの意気込みを反映しているようだった。その中に三頭だけ純白の馬がいた。
エニスは馬を撫でながら。
「よろしく頼むよ。白馬は三頭だからオーニズでちょうどいいんじゃないかな」
とオーニズを振り返る。ポッツは白馬を見渡しながら。
「白馬の王子様か…このおとぎ話にピッタリやな、チュラー」
「ポッツは白馬というよりポニーが似合うと思うがな」
「チュラー、お前とはいつか決着を付けなければいけないと思うとった。ワシの右腕に眠りし漆黒の龍が貴様を焼付k…」
「準備もできたことだし出発しようか」
セイクは陣頭をとる。
「セイクはん!最後まで言わせてくれへんか!まあええわ、一刻も早くマカルの声を取り戻してやらんとな。三年も回り道したんや。心配で心配でしょうがないんや!うおおおおぉ」
チュラーも奮い立つ。
「それでは西の果てに向かって…」
声を溜める。
「出陣!」
「おーーーーー!」
馬は駆け出した。それは力強く。一抹の迷いも感じられなかった。砂埃を巻き上げ勇者たちは未だ見ぬ西の果てに旅だったのであった。
0
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる