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むひ

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旅立ちとはまさに出会いである

3話 ダッタン国

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 ダッタン国へは二時間もあれば歩いても到着する。三人はオーニズの痕跡を探すように歩いた。

草むらが揺れる。
ムーフーは咄嗟にレイピアを抜き戦闘態勢に入る。マカルは杖、リファーはバンクルを構えた。
「何かいる…確かこの辺は大ネズミの出現ポイントよね」
草むらから赤い目が覗くと、キーと言う声と共に大ネズミが飛び出しムーフーを襲う。
「ビンゴ!」ムーフーは突進してくる大ネズミに真っ向まっこうから突いていった。レイピアは大ネズミの顔をかすめ肩に刺さる。大ネズミはそのままムーフーの腕を引っ掻き身を翻す。
「虚無!」翻した先にマカルの魔法が待っていた。大ネズミは黒い空間に吸い込まれた。
ムーフーは傷を抑えながら。
「これくらいならanythingを使わなくてもいけるね」
リファーが心配そうに駆け寄る。
「ムーフー大丈夫?回復魔法かけるからちょっと待っててね」
リファーは詠唱するとバンクルが光りムーフーの傷を治した。
「大丈夫だよ、かすり傷だから。リファーありがとう。リファーの回復魔法は優しくて好きよ。それにしてもマカルの魔法も凄いよね。今まで吸い込む魔法なんて見なことないし、私だけで倒すとなると相当手間がかかるもん」
マカルは「そうかなー」と首を傾げる。
「初めて使った魔法がこれだから…ていうか、これしかできない」と、笑う。
リファーも同意した。
「何でも吸い込むならどんな敵も楽勝よね」
「でもね、大きいのは吸い込めないし、近くのものしか吸い込めないからムーフーが誘導してくれないとタイミングよく発動できないんだよね。それにリファーの方が防御系の魔法いっぱい使えるから凄いよ。私なんて一つだけだもん」
マカルはほっぺたを膨らませる。リファーは「そんなことないよ」と。
「私は防御系しか使えないから攻撃は任せっぱなしで…なんか申し訳なくて。ムーフーみたいに先陣切って飛び込んでいく姿とかマカルの仕上げもかっこいいなって、いつも思ってるんだよ」
ムーフーが照れる。
「私はリファーが守ってくれるから飛び込めるだけ。やっぱり私達は三人じゃなきゃね!あっ、見えてきたよ、ダッタン国!」

 ダッタン国は一時期は魔物の巣窟となっていたが今ではすっかり活気を取り戻し、傭兵の主要基地として栄えていた。
ムーフーは浮かれていた。
「ダッタン国懐かしいよね。あのお祭りも最高だったなーコーナーズの歌も素敵だったよ、リファー。私泣いちゃった」
「ありがとう。あの時は歌える嬉しさでいっぱいだったからあんまり記憶が無いのよね」
マカルは「あっ!」と思い出した。
「とりあえずナツァーキさんの所に行ってみる?にぃに達と仲良かったし」
二人は「そうね」と同意した。

城の門に着くと門番に阻まれた。
「ナツァーキ大臣に会わせろだと?貴様らのような街人が会えるわけなかろう」
マカルは食い下がる。
「お願いします!緊急なんです!」
「ダメなものはダメだ!」
すると後ろから声がかかった。
「まあまあ、入れてやれ。グッドタイミングだったな、お嬢ちゃん達」と、ウインクした。
門番は姿勢を正した。
「あっ!これはナツァーキ大臣!かしこまりました!」
門番は門の扉の横の出入口を開け通した。
ナツァーキは「やれやれ」と。
「君たちの兄貴が国務大臣を放棄したせいで私に回ってきたよ。ほんとオーニズらしい」
イーモズが謝ったのをナツァーキは笑い飛ばした。
「はっはっはっ。冗談だよ。私は元々大臣になる予定だったからね。心配しないで。ところでどうしたんだい?まるで世界が終わりそうな顔をして」
「そうなんです」とマカルが経緯を話した。
「にぃに達来ませんでしたか?」
ナッアーキは過ごし考え。
「一ヶ月前だよね。来たよ」
「やっぱり来たんですか!で、何か言ってました?」
「図書館に用事があるとか言ってたから通してあげたんだ。あっ、図書館に行っても無駄だよ。守秘義務があるからね。あの子達は喋らない。私も何を調べてたのかは分からないんだ。何かは言わなかったけどマカルの事を心配してたようだったな」
「わ、私ですか!?えー私何か悪いことしたかなー。ひょっとして…にぃにのプディング食べたのバレた…まずい、逃げなきゃ!」
「待てい!」気げ出すマカルをムーフーが止めた。
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