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15・・・クコの過去①
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クコの名前はクコ、銀狼族のパパとママとの間に生まれたの。
クコたち銀狼族は、るろーの民と言われているんだって。
きまった町や村には住まず、森や草原、他の町や村を転々として、獣人の国ジュオから神鋼の山と言われる場所を目指していくんだって。パパがそう話してくれた。
その理由はいつか狼の上位種になるためとか神の従者と言われている聖獣に近づくためとか言われていて、そのため銀狼族は獣人の中でも戦闘力やスキルが優れている一族で、ジョオ国内では神聖視する人までいるんだって。
だがこんな話を聞かされていた当時のクコはまだ3歳になったばかり。聞いてもよくは分かっていなかった。でもそんなの関係なく、話をしてくれる父もそれを隣で聞いている母もいっしょに旅できるのが楽しかったのだ。
大きい魔物を一人で倒してしまう強いパパ、家ではそんなパパより強いママ、いつも三人で旅をして、いつも三人で眠る生活、幸せの日々だった。
そんな生活を送っているとパパがクコを見つめていった
「クコ、お前にはもしかしたら特別な力があるかもしれない。だけど俺では、それを詳しくは見る事が出来ない、だからこれから街に行ってお前の能力を見てもらおうと思う」
パパは、クコが生まれたときに何かを感じていて、この近くの街で鑑定の道具を使ってもらおうと考えていたんだって。
そうしてクコたちは街へと向かい教会と言うところで調べてもらった。一度調べてもらってから今度は自分でスキルを確認する方法を教えてもらったんだ。
そして
《ステータス》
クコ・ウォーグ
[職業]
旅人
LV 1
HP:90
MP:30
攻撃力:23
防御力:21
俊敏力:34
魔力:11
運:82
[魔法]
無し
[スキル]
剣術LV1
体力上昇LV2
気配察知LV2
HP自動回復LV2
脚力上昇LV2
【固有技能】
譲渡
となってた。これを聞いたパパもママもびっくりしていた。
後で聞くと、まだ何の訓練も受けていないクコが五つもスキルを持っていて、固有技能まであるのは、本当に珍しい事なんだって。
この[固有技能]譲渡は相手に自分の持っているスキルを渡す事が出来る、そして自分に適性のあるスキルが取得しやすく熟練度が上がりやすくなるという能力だと説明してくれた。
そしてパパとママから「この事は絶対に他の人には話してはいけない」と約束させられた。
それから3年、クコ達は家族三人で旅を続けながらパパから狩りや戦い方を、ママからは料理や裁縫などを教えてもらいながら目的地を目指していた。
固有技能【譲渡】の効果のおかげか、スキルも順調に取得しレベルも上がりパパもママも喜んでくれていた。
でもそんな時にときどきパパとママが心配そうな顔でクコを見る事があった。
そしてある日
「クコ、これから人間の国クラストルと獣人の国ジュオの国境の近くを通る、いいか・・・絶対に人間をみたら真っ先に逃げるんだぞ。」
と、真剣にそして心配そうにクコに、話しかけた。
「え?どうして?他の街でも人間さん居たけどやさしかったよ?」
次は、ママが
「ええ分かってるわ、でもこの国の人間は違うの、いい?くれぐれも人間に近づいたりしちゃダメ。わかった?」
そういってパパとママはすこし怖い顔をして注意してきた。
クコ達はゆっくりと慎重に進んでいった。
そうして国境の近くの森の中、先を進んでいる時、目の前で
その事件が起きた。
「た、たすけてくれー」
「誰か!誰かいないかー!」
「な、仲間が食われたんだー!!」
3人組の男がゴブリンの集団から逃げていた、一人は怪我しているのか足を引きずりながら走り後の二人は肩を貸しながら。それを守るようにゆっくり後ずさっていた。
それを見たクコは
「パパ!あの人たち襲われてるよ、助けないと!」
そういうとパパは
「いや待つんだ。ここは見捨てるべきだ。クコ言ったはずだ、ここでは人間に関わってはいけない。分かってくれ。・・・・ いくぞ!」
「クコ分かって、ここは危険な所なの、速くここから離れましょう 」
そういってパパとママはクコの手を握り反対方向へと進んでいく。
だがクコは
「わかった、ならクコが助けてくる!」
そういってクコは、手を振り払いそこから駆け出した!!
「「クコ!!」」
ゴブリンは三人組を囲うように近づいていった、
(クコだったらゴブリンぐらい簡単にやっつけられる。そのためにパパから戦い方を訓練されたんだから)
そして持っていた剣でゴブリン一体の首をはねた。そしてその時近づいてくるゴブリンも心臓を狙って一突きで倒した。するといつのまにか周りに囲うように居たはずのゴブリン達が居なくなっている。
これで一安心と怪我人に駆け寄った。
「大丈夫!?けが、けがしてるんですか?」
「ああ怪我してるんだ、こっちに来て見てくれなか」
そういって男は傷口を押えていた血の付いた赤い布を取って見せてくれた。そこには、
・・・・傷口なんか何処にも無かった。
クコがそれを確認した瞬間、クコの首筋にナイフが押しつけられ、駆け寄ってくるパパ達に向かって男が叫んだ
「おい!動くなよ、このガキが死んでも知らねえぞ!!」
「クコ!!娘をはなせ!」
「クコ!!お願い娘には、娘には手を出さないで!!」
そういってパパもママも動けないでいた。
すると後ろから残りの二人が近づきパパとおママの頭を殴り気絶させた。
「いやーうまくいったな!」
「ああこんなにうまく行くとはな 狼の獣人三匹、情報どうりだな!ははは」
そう言って男たちは笑っていた。そしてクコにも頭に強い衝撃が走り気を失った。
クコたち銀狼族は、るろーの民と言われているんだって。
きまった町や村には住まず、森や草原、他の町や村を転々として、獣人の国ジュオから神鋼の山と言われる場所を目指していくんだって。パパがそう話してくれた。
その理由はいつか狼の上位種になるためとか神の従者と言われている聖獣に近づくためとか言われていて、そのため銀狼族は獣人の中でも戦闘力やスキルが優れている一族で、ジョオ国内では神聖視する人までいるんだって。
だがこんな話を聞かされていた当時のクコはまだ3歳になったばかり。聞いてもよくは分かっていなかった。でもそんなの関係なく、話をしてくれる父もそれを隣で聞いている母もいっしょに旅できるのが楽しかったのだ。
大きい魔物を一人で倒してしまう強いパパ、家ではそんなパパより強いママ、いつも三人で旅をして、いつも三人で眠る生活、幸せの日々だった。
そんな生活を送っているとパパがクコを見つめていった
「クコ、お前にはもしかしたら特別な力があるかもしれない。だけど俺では、それを詳しくは見る事が出来ない、だからこれから街に行ってお前の能力を見てもらおうと思う」
パパは、クコが生まれたときに何かを感じていて、この近くの街で鑑定の道具を使ってもらおうと考えていたんだって。
そうしてクコたちは街へと向かい教会と言うところで調べてもらった。一度調べてもらってから今度は自分でスキルを確認する方法を教えてもらったんだ。
そして
《ステータス》
クコ・ウォーグ
[職業]
旅人
LV 1
HP:90
MP:30
攻撃力:23
防御力:21
俊敏力:34
魔力:11
運:82
[魔法]
無し
[スキル]
剣術LV1
体力上昇LV2
気配察知LV2
HP自動回復LV2
脚力上昇LV2
【固有技能】
譲渡
となってた。これを聞いたパパもママもびっくりしていた。
後で聞くと、まだ何の訓練も受けていないクコが五つもスキルを持っていて、固有技能まであるのは、本当に珍しい事なんだって。
この[固有技能]譲渡は相手に自分の持っているスキルを渡す事が出来る、そして自分に適性のあるスキルが取得しやすく熟練度が上がりやすくなるという能力だと説明してくれた。
そしてパパとママから「この事は絶対に他の人には話してはいけない」と約束させられた。
それから3年、クコ達は家族三人で旅を続けながらパパから狩りや戦い方を、ママからは料理や裁縫などを教えてもらいながら目的地を目指していた。
固有技能【譲渡】の効果のおかげか、スキルも順調に取得しレベルも上がりパパもママも喜んでくれていた。
でもそんな時にときどきパパとママが心配そうな顔でクコを見る事があった。
そしてある日
「クコ、これから人間の国クラストルと獣人の国ジュオの国境の近くを通る、いいか・・・絶対に人間をみたら真っ先に逃げるんだぞ。」
と、真剣にそして心配そうにクコに、話しかけた。
「え?どうして?他の街でも人間さん居たけどやさしかったよ?」
次は、ママが
「ええ分かってるわ、でもこの国の人間は違うの、いい?くれぐれも人間に近づいたりしちゃダメ。わかった?」
そういってパパとママはすこし怖い顔をして注意してきた。
クコ達はゆっくりと慎重に進んでいった。
そうして国境の近くの森の中、先を進んでいる時、目の前で
その事件が起きた。
「た、たすけてくれー」
「誰か!誰かいないかー!」
「な、仲間が食われたんだー!!」
3人組の男がゴブリンの集団から逃げていた、一人は怪我しているのか足を引きずりながら走り後の二人は肩を貸しながら。それを守るようにゆっくり後ずさっていた。
それを見たクコは
「パパ!あの人たち襲われてるよ、助けないと!」
そういうとパパは
「いや待つんだ。ここは見捨てるべきだ。クコ言ったはずだ、ここでは人間に関わってはいけない。分かってくれ。・・・・ いくぞ!」
「クコ分かって、ここは危険な所なの、速くここから離れましょう 」
そういってパパとママはクコの手を握り反対方向へと進んでいく。
だがクコは
「わかった、ならクコが助けてくる!」
そういってクコは、手を振り払いそこから駆け出した!!
「「クコ!!」」
ゴブリンは三人組を囲うように近づいていった、
(クコだったらゴブリンぐらい簡単にやっつけられる。そのためにパパから戦い方を訓練されたんだから)
そして持っていた剣でゴブリン一体の首をはねた。そしてその時近づいてくるゴブリンも心臓を狙って一突きで倒した。するといつのまにか周りに囲うように居たはずのゴブリン達が居なくなっている。
これで一安心と怪我人に駆け寄った。
「大丈夫!?けが、けがしてるんですか?」
「ああ怪我してるんだ、こっちに来て見てくれなか」
そういって男は傷口を押えていた血の付いた赤い布を取って見せてくれた。そこには、
・・・・傷口なんか何処にも無かった。
クコがそれを確認した瞬間、クコの首筋にナイフが押しつけられ、駆け寄ってくるパパ達に向かって男が叫んだ
「おい!動くなよ、このガキが死んでも知らねえぞ!!」
「クコ!!娘をはなせ!」
「クコ!!お願い娘には、娘には手を出さないで!!」
そういってパパもママも動けないでいた。
すると後ろから残りの二人が近づきパパとおママの頭を殴り気絶させた。
「いやーうまくいったな!」
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