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どくどく

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24・・・旅、再始動

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あの後、シエルの事やステータスシステムの事をクコに説明した。

「…レベル上がらない…スキル取れない…」

「あ、ああ その、お前が俺の能力との契約が強すぎたらしくてな。 俺同様、ステータスシステムから完全に孤立化してしまったみたいなんだ。  その、ごめんな」

俺は、クコに対して頭を下げようとした

「…問題無い…なんで、謝る?…です」

「?いや、なんでって ・・・おれは、俺はお前を強くすると契約したのに自力での強化が出来なくしてしまったんだぞ!」

するとクコは一度考えてから

「…ご主人様…だけでいい…ご主人様の敵…その力いらない…です 」

「クコ、お前・・・」(まだ女神が敵と決まった訳ではないんだが)

そして俺は、クコへと近づきゆっくり頭をなでてやった。クコは目をつぶりながら俯いていたままだったが少し耳がぴくぴく動いていた。
少し盲信的な感じもするが、自分を信じてくれる人がいるのはいいもんだ。

そう思っていると

〈ん、んんっ!  そろそろよろしいでしょうか?〉

「!!?」 「ん?」

するとシエルの声が聞こえてきた。そしてそれと同時にクコも驚いて俺に抱きついてきた。

「クコ?お前ももしかしてシエルの声が聞こえたのか?」

「…何?この声…頭に直接」

とクコは俺に抱きついたまま軽くパニックになっていた

〈な、な、なにを何時までも抱き合っているのですか!! 速く離れなさい!〉

とクコはようやく自分の状態に気付いて俺から飛びのいた

「… …」

〈全く、私が観ていないと、何をするかわかったもんじゃないですね。(これからは私がマスターを監視しておかないと、監視…監視…エヘへ ジュルリ)〉

ぞくっ!! また聞こえてはいけない声が聞こえてきた

「それよりも! シエルお前クコにも声聞こえるように出来たのか?」

〈はい、マスター。契約で結ばれている者なら契約書とのリンクを使ってつながる事が出来ます〉

「誰にでも出来るのか?」

〈ええ、契約書が残っていれば。でもこちらから一方的に送るだけですけどね。だから相手の状態や返答は実際に近くにいないと分かりません。私はそのう・・・ほら、マスターからは離れられないので・・・エへへへへ〉

そう説明しながらクコもだんだんとこの状況が分かってきたようだ。

「…私クコ…よろしく…です」

そう言ってクコは頭を下げた

〈・・・・〉

「?おい、シエル返事くらいしたらどうだ?」

〈マスター私はこの子と旅を続けて行くのは、反対です!〉

そう言ってシエルはのステータスを表示した

クコ
[職業]
無し
LV****

HP:28120
MP:12600
筋力:8200
防御力:7120
俊敏力:9800
魔力:1600
運:1200

[魔法]
無し

[スキル]

短剣術LV10
見切りLV7
偽装LV5
隠密LV5
脚力力上昇LV10
気配察知LV10
危険察知LV10
HP回復上昇LV5
気力操作LV7
威圧LV7
【固有技能】
譲渡
二刀流

〈マスターは、この子を強くすると契約を交わしました。ですがその契約のせいでステータスを自分で増やす事が出来なくなった。そこに罪悪感を感じるのは分かります。〉

「ああ俺の責任だな。」

〈ですがこの数値を見てください。はっきり言って異常です。これは冒険者のクラスで言うとAクラスを超えています。確かに今はスキルとステータスに振り回されていて使い来なしてはいませんが。それでもBクラス程度はあります。これからはお金に苦労する事無く生きていけるでしょう。これで十分ではないんですか?〉

とシエルはクコにも聞こえるように説明した。

(ん~ん確かに、この数値はやりすぎのような気もして来たが異常か、面と向かって言われると・・・んー)

と俺が考えごとをしていると

「…まって!…待って…ご主人様!…私は…私はまだまだ…足りない…やらなきゃいけない事…ある…だから必要…それに…ご主人様と…約束…です。」

とクコは俺に頭を下げてきた

〈あなたは、マスターにこれ以上迷惑をかけると言うのですか? なぜマスターが道中の村にも寄らずに、ずっと野営しながら正規のルートを外れながら山登りをしていると思っているんですか?
あなたのせいでしょう? 王都に近い街は獣人に対する差別意識が強い。村に寄ったりすればそれだけで噂になり隣町まで広まる可能性がある。だからマスターはあなたの為にこうして遠回りしながらのルートを進んでいるのでしょう?〉

とシエルに説明されたクコはようやくその可能性に察した

「いやステータスの為ってのもあるよ?確かに異世界からきている俺はこれ以上の野宿は正直きついと思っていたけど。」


「…そんな…じゃあ…私…ご主人様に…迷惑をかけてた…うぐっ! ご主人…様は、それを…隠して。それに、気づかずに私は!」

そう言いながらクコは泣きだしてしまったそして

「ごめんなさい、…ごめんなさい…ごめんなさい」

〈分かっていただけましたか? それにあなたの対価のスキルの知識ですが、それは私がマスターにお教えできます。もともと私はステータスシステムでしたのでスキルはもちろんあなたの知らない、魔物専用のスキルや固有技能、魔法などの知識も教える事が出来ます。ですので貴方は不要です!〉

シエルは、クコに言い放った。
ここで注意。シエルは、俺の能力で実態を持っていない。だから声しか聞こえていない、必然的にクコはこの間ずっと俺を見ながら会話をしていた。

つまり、(俺何も言ってないのに、クコは絶望した様な顔で俺を見上げている。なんかこれじゃあ、俺が泣かしたみたいじゃん!まあ、これは図星だが俺の方針とは違う。だから俺の答えは決まっているんだよな。)

「クコ!」

ビクッ!!

クコは肩をふるわせながら俺を見つめた

「シエルの言った事は当たっている」

「…は、はい…」

「俺はクコと違い旅はこれが初めてだ、だから正直野宿はきつい」

「…はい…」

俺の言葉にこの世の終わりのような顔をしたクコがうなずく

「野宿の原因は、シエルの言うようにクコが差別されないようにって言うのもある」

「……」

「だが!・・・それがどうした?」

「え?」

クコは捨てられると思っていたんだろう。復讐をあきらめるしかないと思っていたんだと思う。

「それがどうした?クコ お前は強くなりたいと言った。だから俺はお前に力を渡した。だが力は、お前次第で強くも弱くもなる、力は使わなければ意味がない。
クコ、もっとずるくなれよ、もっと貪欲に、力を求めろ。そうしなければ、俺が渡す膨大な力は使えないぞ?力に溺れず使いこなすには、謙虚だけではだめだ、我儘になれ。
なあにやりすぎたら確実に俺が殺してやる。お前の上にはいつも俺がいるからな。」

そう言って再度クコの頭をなでてやった、

クコを少し顔を赤らめながら 笑顔で

「…うん…ご主人様…」

と言った

〈(ちっ!これから私とマスターだけの二人旅が出来ると思ったのに、でも)さすがは私のマスター、私の生殺与奪権も握っていただきたいです!!〉

狂気じみた二人とその狂気を育てている自覚なし主人公

「だから俺も力を使いこなすために!これからは唯我独尊で俺も我儘になろうー!」

「〈ダメです!!〉」

〈それとこれが今のマスターのステータスです〉


《身分証明》

ユウ・タカイシ

[職業]
無し(異端の契約士)

LV*****
HP:0
MP:0
攻撃力:0
防御力:0
俊敏値:0
魔力:0
運:0

[魔法]
無し
[スキル]
無し
【固有技能】
契約書(悠)
並列演算
高速演算
思考加速

うん、忘れてた。・・・・俺が先に死ぬかも知んない。

スキル説明

《電脳思考》
神話級ランク能力。多様性があり主にステータスサポート、戦闘でのスキル併用外部からのステータスへの妨害への抵抗、向上補正(特大) 契約に対する補助。 疑似人格化・・・etc

【並列演算】
複数の思考展開が出来る。魔法、スキルの併用に補正(特大)。ただし各魔法、スキルのレベル依存。

【高速演算】
戦闘での最適化。速度上昇、回避力上昇。魔法、スキルの併用に補正(特大)。ただし発動時HP消費

【思考加速】
動体視力向上。時空魔法への効果上昇、威力上昇。自分以外の周りの時間を遅延させる。
ただし思考のみ。発動時はHP消費。
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