降格処分寸前の人間嫌い淫魔ちゃん♂は頑張って働くことになりました

おさかな

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本当の気持ち

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 司令官は用が済むと、ばさりと大きな翼を広げて部屋から去ろうとする。

「色々ありましたが、ノルマはノルマですからね。私の一存で軽減はできませんから、励んでください。……まあ、あなたがたならもう心配はいりませんね?では、頑張って」
「はーい!ほんとにありがとうございました!」

 ミリーが手を振ると、大きな翼で姿を隠して闇に包まれた司令官はそのまま部屋から消えてしまった。つくづく、すごいことが起こっているものだと田加井は小さな溜息をつく。


「……よかったぁ」
「……ふふ、そうだな。ミリー」
「えへへ、ちょっと気が抜けちゃいました」
「俺もだ」

 田加井が返した言葉にミリーは少し驚いた顔をして、それから花が綻ぶように笑った。

「たかいさんも、おんなじ気持ちだったんですね」
「そりゃあそうだろ。自分のことなんだから」
「そう……そう、ですよね。えへへ」

 田加井も自分と同じように不安になり、その分だけ安心したのだと思うと、ミリーは胸がぎゅうっとなって、切なくも嬉しい気持ちだった。そんなミリーの様子を見て、田加井も愛しさが溢れてミリーを抱き締めてキスをした。

「……このキスも、たかいさんが心からしたいって思ってくれたから、なんですね」
「ああ、そうだよ。俺もようやく、それに自信を持って頷ける」
「淫魔としてはポンコツって言われちゃいましたけど」
「ふふ、そうだな。でも、俺には魅了も何ももう必要ないんだから、いいじゃないか」
「んふふ。魅了の魔法がなくても、僕に夢中ってことですか?」
「いつの間にか、な」

 嬉しそうに笑うミリーに、ちゅ、ちゅっと何度も小さなキスの雨をたくさん降らせる。髪に、おでこに、頬に、耳に。敏感なところであるツノにもキスをすると、ミリーは小さくぴくりと反応して喘いだ。

「ん……っ♡たかいさんが好きになってくれたなら、僕ポンコツでもいいです。たかいさんに出会えたのも、僕がダメダメだったからだし」
「そういえばそうだったな。でももうすっかり、人には慣れたんじゃないか?」
「人に慣れたというか……たかいさんだからですよ。たかいさん以外は、イヤです……♡」
「かわいいことを言うな。俺も、ミリーのことを他の誰にも触らせたくなんかない」
「たかいさん……っ♡♡」

 ミリーは田加井の方こそが魅了の魔法でも使えるんじゃないかと思った。怖いくらいに、好きが溢れる。
 ミリーはもう自分が人間の体温を嫌っていたことなど忘れてしまったように、田加井の温かい身体をぎゅうっと抱き締めて、キスをねだった。もちろん、その先も……。

「たかいさん……♡ぼく、むらむらしてきちゃいました……♡♡」
「ん、いいよ。何なら今晩で、ノルマ達成までし続けようか?♡」
「あははっ♡すごぉい♡僕、壊されちゃうかも……♡♡」

 二人はそのままベッドになだれ込む。ミリーは怯えたふりをしながら、めちゃめちゃにされることへの期待の色を隠せていなかった。
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