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第2-2章 後宮下女→皇后(新版)
「味方が増えていざ帝都へ」
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第二皇子の停戦命令によって戦いは終結した。総大将が捕らえられても場合によっては戦争は続行されるものだけれど、今回に限っては皇子同士が帝位を争う戦いなので、第二皇子の降伏で中央軍はもはや戦う大義名分を失ったから。
暁明様の前に連れて来られた第二皇子は、囚われの身とはとても思えないほど堂々としていた。更には悔しさも怒りも憎しみもなく、清々しい面持ちだったものだからわたしの理解を超えていた。
「紅玉宮。俺はお前のことを見くびっていたようだ」
第二皇子は両腕を広げた。彼を包囲していたわたしや北方の戦士達はとっさにおのれの武器の矛先を彼に向けたけれど、彼と相対した暁明様が手で制した。その間にも第二皇子は大股で暁明様へと歩み寄っていくというのに。
「強くなったな弟よ。まさか俺をも屈服させるほど弓の腕を上げていたとは驚きだ」
「それが、ここ最近になって狙った場所に当たるのが当然って思えるようになって」
「はは、そんな年で名手の域に達したか! 兵士達も紅玉宮のようだったらな」
「駄目だって。僕は喧嘩も弱いし剣の腕はからっきしなんだから」
第二皇子は暁明様と語り合った。その口調は今まで力強かった宮廷での彼の印象ととてもかけ離れていた。こんなにも穏やかだった彼は見たことがない。それは義姉様すら同じだったらしく、驚愕していた。
そして、その場にいた者達誰もが信じられない光景が繰り広げられた。
なんと、あの第二皇子が暁明様の前に跪いたのだ。
それは臣下の礼。第二皇子が暁明様を自分の上に立つ者と認めた証だった。
「これよりこの青玉宮、紅玉宮を支持する事を表明する」
「青玉兄……!?」
「無論、この場で敗者であるこの俺の首を差し出しても構わん。だがその場合、他の者達には寛大な処置をするよう願う」
「……」
暁明様は周りから集まる視線を気にせず第二皇子だけを見つめ、呆れたようにため息を漏らした。緊張が走ったこの場の空気にとても似つかわしくない、けれどとても彼らしい反応だった。
「勝った僕の代わりに皇帝になってよ、って言っても断るんでしょう?」
「当然だ。紅玉宮を差し置いて俺が玉座に座るなどもはやありえん」
「じゃあ青玉兄にはこれから少しでも僕の負担を肩代わりしてもらわないと。死んで責任を放棄しようなんて許さないんだから」
「つまり、俺を罰しないと?」
「引き続き軍部をまとめるのが罰。丸投げしておけば上手くやってくれるんだよね?」
「……。了解した。これからは紅玉宮の手足となって働こう」
第二皇子は恭しく頭を垂れた。この場にいた者はほとんどがそれに伴って暁明様へとかしずいた。わたしはおろか第一皇女たる義姉様も北伯侯たる兄様も。
例外がいるとすれば……拘束されたまま泣き崩れる彼女だけか。
「だがな、その前に一つだけ兄として紅玉宮に願いがある」
「青玉宮妃義姉についてはごめん。こうするしか青玉兄をおびき寄せられなかった」
「戦争に卑怯も姑息も無いし、夜襲を仕掛けて撃退された俺の妃に非がある。そう納得はしているが……これ以上俺の妃を辱めるつもりなら容赦はせんぞ」
「分かってるって。逆の立場だったら僕だって許さなかったし」
兄様の指示を受けて青玉宮妃の拘束が解かれた。なおも悔し涙で顔を濡らす青玉宮妃に第二皇子が駆け寄り、その体躯からは考えられないぐらい優しく抱き締めた。それでとうとう感情が決壊したようで、青玉宮妃は謝罪の言葉が次々と溢れ出てくる。
「ごめんなさい、ごめん、なさい……。私のせいで、私が足を引っ張ったから……」
「何を言う。俺は愛しい妃が無事で心から安堵しているぞ」
「いかなる罰も受けます。いくらでも叱ってください、殴ってください。でも、でも、後生ですから私を嫌いにならないでぇ……!」
「何を言っているんだ! 俺は天地がひっくり返ろうとお前を愛し続けるに決まっているだろう!」
そんな懺悔と後悔にさいなまれる青玉宮妃を包み込む第二皇子。二人だけの世界を見せつけられたわたしは何だか無性に暁明様を求めたくなってしまった。我慢我慢。暁明様の視線がわたしに何か訴えかけていたけれど気にしないふりをしよう。
二人がひとしきり満足したあたりで今後の方針を決めるために会議が開かれた。皇族とその伴侶のみが机を囲んでいて、北伯侯軍や中央軍の首脳陣は誰も参加していない。それだけでもこの戦いの異常ぶりが際立っていた。
「で、北伯侯が軍を率いて中央に反逆してきたからって、青玉兄自身が出向く必要無かったんじゃないの? 討伐軍を任せられる優秀な大将軍は何人もいたよね」
「紅玉宮を担ぎ上げるなら話は別だ。俺自身が出向かなくてどうする?」
「いや。それもアリとは思うんだけど、よく帝都を開けられたなあ、って」
「俺が留守にしている間に翠玉宮等が好き放題しかねんからか?」
「翠玉兄なら猫目姉と結託して青玉兄を失脚させちゃうかもしれないじゃん」
「軍部は俺が掌握している。皇帝の命でもなければ俺の罷免は納得されんだろう」
第二皇子は絶対の自信を込めて断言したけれど、それは誇張でも何でもなく事実。分館達が第二皇子を彼が居ぬ間に追い落とそうとしたって武官達が黙ってはいまい。最悪、武力行使に訴えて宮廷を制圧したっておかしくないもの。
義姉様を含めて一同納得していたけれど、末席に参加していた魅音は浮かない顔をしていた。わたしが言葉をかけると「何でもない」とごまかしてきたので、遠慮せずに意見を言ってと促した。
「ではお言葉ですが、青玉宮殿下の見通しは甘いと言わざるを得ません」
「……何だと?」
「信頼が厚いから留守にしても裏切られない。そう判断した時点で殿下は既に手のひらの上を踊っています」
「貴様! 私の殿下を侮辱するつもりか!?」
激怒した青玉宮妃が剣の柄に手をかけて立ち上がろうとしたところ、第二皇子が無言のまま手で制した。納得はしていなかったようだけれど、彼女は堪えて席に腰を落ち着けた。一方の第二皇子は怒っておらず、むしろ真剣な顔で魅音を見据えていた。
「つまり、貴様が危惧する何者かは人を心変わりさせる何らかの術を持っていると? 例えば、貴様のような傾国と呼ばれた女のような」
「そう思っていただいて構いません。もしあの方が宮廷に潜んでいるとしたら、動くなら殿下がいない今です」
「妙に断言するな。やはり貴様は俺の知らない何かを知っているようだが……」
「青玉兄、そのことなんだけれど……」
暁明様は魅音にまつわる過去を説明した。皇子という当事者なら聞いておくべき女狐と傾国にまつわる因縁を。
「皇后様……いえ、女狐が持つ借衣の方術は相手の能力と記憶まで乗っ取ってしまうことです。今太上皇后とか呼ばれる前回のあの方は断罪の場で大逆転するために傾国と呼ばれたわたしを乗っ取りましたから……」
「傾国としても本性を表して武官共を骨抜きにしかねない、と?」
「青玉宮殿下ご夫妻は精神力がお強いので耐えられるようですが、他の方々にも期待するのは酷ではないかと」
「それはまずいな。禁軍の半分以上は残してきている。俺が同行すれば宮廷まではすんなり行けると考えていたが……」
結局、中央軍は北伯候軍と合流する形で帝都を目指すことになった。大軍になったわたし達を阻む軍勢はその後現れず、行く先々の城塞もわたし達に物資を提供してくれた。二人の皇族が支持する暁明様を支持した方が吉だ、と判断したようだ。
そんな順調だった旅路は帝都に着く直前で終わりを迎えた。
帝都は門を固く閉ざしていたし、城壁周りに禁軍兵士達を展開していたからだ。
仕方がなくわたし達は軍を四つに分けて帝都を包囲した。
帰っては来れたけれど、まさか帝都を攻略する破目になるなんて、ね。
暁明様の前に連れて来られた第二皇子は、囚われの身とはとても思えないほど堂々としていた。更には悔しさも怒りも憎しみもなく、清々しい面持ちだったものだからわたしの理解を超えていた。
「紅玉宮。俺はお前のことを見くびっていたようだ」
第二皇子は両腕を広げた。彼を包囲していたわたしや北方の戦士達はとっさにおのれの武器の矛先を彼に向けたけれど、彼と相対した暁明様が手で制した。その間にも第二皇子は大股で暁明様へと歩み寄っていくというのに。
「強くなったな弟よ。まさか俺をも屈服させるほど弓の腕を上げていたとは驚きだ」
「それが、ここ最近になって狙った場所に当たるのが当然って思えるようになって」
「はは、そんな年で名手の域に達したか! 兵士達も紅玉宮のようだったらな」
「駄目だって。僕は喧嘩も弱いし剣の腕はからっきしなんだから」
第二皇子は暁明様と語り合った。その口調は今まで力強かった宮廷での彼の印象ととてもかけ離れていた。こんなにも穏やかだった彼は見たことがない。それは義姉様すら同じだったらしく、驚愕していた。
そして、その場にいた者達誰もが信じられない光景が繰り広げられた。
なんと、あの第二皇子が暁明様の前に跪いたのだ。
それは臣下の礼。第二皇子が暁明様を自分の上に立つ者と認めた証だった。
「これよりこの青玉宮、紅玉宮を支持する事を表明する」
「青玉兄……!?」
「無論、この場で敗者であるこの俺の首を差し出しても構わん。だがその場合、他の者達には寛大な処置をするよう願う」
「……」
暁明様は周りから集まる視線を気にせず第二皇子だけを見つめ、呆れたようにため息を漏らした。緊張が走ったこの場の空気にとても似つかわしくない、けれどとても彼らしい反応だった。
「勝った僕の代わりに皇帝になってよ、って言っても断るんでしょう?」
「当然だ。紅玉宮を差し置いて俺が玉座に座るなどもはやありえん」
「じゃあ青玉兄にはこれから少しでも僕の負担を肩代わりしてもらわないと。死んで責任を放棄しようなんて許さないんだから」
「つまり、俺を罰しないと?」
「引き続き軍部をまとめるのが罰。丸投げしておけば上手くやってくれるんだよね?」
「……。了解した。これからは紅玉宮の手足となって働こう」
第二皇子は恭しく頭を垂れた。この場にいた者はほとんどがそれに伴って暁明様へとかしずいた。わたしはおろか第一皇女たる義姉様も北伯侯たる兄様も。
例外がいるとすれば……拘束されたまま泣き崩れる彼女だけか。
「だがな、その前に一つだけ兄として紅玉宮に願いがある」
「青玉宮妃義姉についてはごめん。こうするしか青玉兄をおびき寄せられなかった」
「戦争に卑怯も姑息も無いし、夜襲を仕掛けて撃退された俺の妃に非がある。そう納得はしているが……これ以上俺の妃を辱めるつもりなら容赦はせんぞ」
「分かってるって。逆の立場だったら僕だって許さなかったし」
兄様の指示を受けて青玉宮妃の拘束が解かれた。なおも悔し涙で顔を濡らす青玉宮妃に第二皇子が駆け寄り、その体躯からは考えられないぐらい優しく抱き締めた。それでとうとう感情が決壊したようで、青玉宮妃は謝罪の言葉が次々と溢れ出てくる。
「ごめんなさい、ごめん、なさい……。私のせいで、私が足を引っ張ったから……」
「何を言う。俺は愛しい妃が無事で心から安堵しているぞ」
「いかなる罰も受けます。いくらでも叱ってください、殴ってください。でも、でも、後生ですから私を嫌いにならないでぇ……!」
「何を言っているんだ! 俺は天地がひっくり返ろうとお前を愛し続けるに決まっているだろう!」
そんな懺悔と後悔にさいなまれる青玉宮妃を包み込む第二皇子。二人だけの世界を見せつけられたわたしは何だか無性に暁明様を求めたくなってしまった。我慢我慢。暁明様の視線がわたしに何か訴えかけていたけれど気にしないふりをしよう。
二人がひとしきり満足したあたりで今後の方針を決めるために会議が開かれた。皇族とその伴侶のみが机を囲んでいて、北伯侯軍や中央軍の首脳陣は誰も参加していない。それだけでもこの戦いの異常ぶりが際立っていた。
「で、北伯侯が軍を率いて中央に反逆してきたからって、青玉兄自身が出向く必要無かったんじゃないの? 討伐軍を任せられる優秀な大将軍は何人もいたよね」
「紅玉宮を担ぎ上げるなら話は別だ。俺自身が出向かなくてどうする?」
「いや。それもアリとは思うんだけど、よく帝都を開けられたなあ、って」
「俺が留守にしている間に翠玉宮等が好き放題しかねんからか?」
「翠玉兄なら猫目姉と結託して青玉兄を失脚させちゃうかもしれないじゃん」
「軍部は俺が掌握している。皇帝の命でもなければ俺の罷免は納得されんだろう」
第二皇子は絶対の自信を込めて断言したけれど、それは誇張でも何でもなく事実。分館達が第二皇子を彼が居ぬ間に追い落とそうとしたって武官達が黙ってはいまい。最悪、武力行使に訴えて宮廷を制圧したっておかしくないもの。
義姉様を含めて一同納得していたけれど、末席に参加していた魅音は浮かない顔をしていた。わたしが言葉をかけると「何でもない」とごまかしてきたので、遠慮せずに意見を言ってと促した。
「ではお言葉ですが、青玉宮殿下の見通しは甘いと言わざるを得ません」
「……何だと?」
「信頼が厚いから留守にしても裏切られない。そう判断した時点で殿下は既に手のひらの上を踊っています」
「貴様! 私の殿下を侮辱するつもりか!?」
激怒した青玉宮妃が剣の柄に手をかけて立ち上がろうとしたところ、第二皇子が無言のまま手で制した。納得はしていなかったようだけれど、彼女は堪えて席に腰を落ち着けた。一方の第二皇子は怒っておらず、むしろ真剣な顔で魅音を見据えていた。
「つまり、貴様が危惧する何者かは人を心変わりさせる何らかの術を持っていると? 例えば、貴様のような傾国と呼ばれた女のような」
「そう思っていただいて構いません。もしあの方が宮廷に潜んでいるとしたら、動くなら殿下がいない今です」
「妙に断言するな。やはり貴様は俺の知らない何かを知っているようだが……」
「青玉兄、そのことなんだけれど……」
暁明様は魅音にまつわる過去を説明した。皇子という当事者なら聞いておくべき女狐と傾国にまつわる因縁を。
「皇后様……いえ、女狐が持つ借衣の方術は相手の能力と記憶まで乗っ取ってしまうことです。今太上皇后とか呼ばれる前回のあの方は断罪の場で大逆転するために傾国と呼ばれたわたしを乗っ取りましたから……」
「傾国としても本性を表して武官共を骨抜きにしかねない、と?」
「青玉宮殿下ご夫妻は精神力がお強いので耐えられるようですが、他の方々にも期待するのは酷ではないかと」
「それはまずいな。禁軍の半分以上は残してきている。俺が同行すれば宮廷まではすんなり行けると考えていたが……」
結局、中央軍は北伯候軍と合流する形で帝都を目指すことになった。大軍になったわたし達を阻む軍勢はその後現れず、行く先々の城塞もわたし達に物資を提供してくれた。二人の皇族が支持する暁明様を支持した方が吉だ、と判断したようだ。
そんな順調だった旅路は帝都に着く直前で終わりを迎えた。
帝都は門を固く閉ざしていたし、城壁周りに禁軍兵士達を展開していたからだ。
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