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2羽 気づけば
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のどかな午後。小さな子供とその母親が公園で佇んでいる。
「ママ、鳩さん!」
「鳩さんねー」
「ママ、雀さん!」
「そうねー。雀さんねー」
子供は地面で食べ物を探している鳥達を見てはしゃいでいた。
しかし突然平和な光景は脅かされる。
甲高い鳴き声とともに鳥達の争いが始まったからだ。
「ママ大変! 鳥さんがケンカを始めちゃった!」
「え? ケンカなのかしらこれ」
そこには一羽の鳩に一方的に攻撃を行う雀の姿が。
「鳩さんのほうが大きいのにね。鳩さんがんばれー!」
衝撃があった。その後視界が急に広がった気がする。う、これは気のせいじゃない。色んな光と共に俺の目にとびこんできたのは......
「うう? 地面近っ! 痛っ!?」
でかい雀が俺を蹴ってくる様子が見えた。
と、いうか前は見えにくいのに周りの景色は一緒に見えすぎて気持ち悪い。
「やめろよお前!」
とりあえず俺は自分を庇おうと右手を動かした。
ファサァ。見えたのは右手ではなく鳥の羽。は? え? なんで?
「どの口が言ってんのよどの口が! 私を死なせておいて!」
雀がまくし立てた。俺が死なせた?
池の近くを逃げた俺は映りこんだ姿を見て驚く。水面には鳩と雀しか映っていなかったからだ。
ズキッ。ショックを受けた直後頭痛と共に突然記憶が甦る。
「俺は......相沢鷹行......」
じゃ、じゃあ私を死なせたと俺を罵っているこの雀はもしかして?
俺は雀を視界におさめる。正面から見るというよりは片目で見てる感じだ。もう片方の目から背後の景色の情報も入ってくる。慣れない感覚に戸惑いながらも俺は聞いた。
「お前......ひょっとして討田小鳩か?」
期待に胸が......ズシッ。胸に蹴りを入れられた。
「はぁ!? 私はシャーロット=フォン=マクデューヌよ!」
また蹴られる。いや誰だよ!? 雀が大きく見えたのは自分が鳩サイズだったからという事で理解できたが、記憶の中にそんな名前は本当になかった。
「ママ、鳩さん!」
「鳩さんねー」
「ママ、雀さん!」
「そうねー。雀さんねー」
子供は地面で食べ物を探している鳥達を見てはしゃいでいた。
しかし突然平和な光景は脅かされる。
甲高い鳴き声とともに鳥達の争いが始まったからだ。
「ママ大変! 鳥さんがケンカを始めちゃった!」
「え? ケンカなのかしらこれ」
そこには一羽の鳩に一方的に攻撃を行う雀の姿が。
「鳩さんのほうが大きいのにね。鳩さんがんばれー!」
衝撃があった。その後視界が急に広がった気がする。う、これは気のせいじゃない。色んな光と共に俺の目にとびこんできたのは......
「うう? 地面近っ! 痛っ!?」
でかい雀が俺を蹴ってくる様子が見えた。
と、いうか前は見えにくいのに周りの景色は一緒に見えすぎて気持ち悪い。
「やめろよお前!」
とりあえず俺は自分を庇おうと右手を動かした。
ファサァ。見えたのは右手ではなく鳥の羽。は? え? なんで?
「どの口が言ってんのよどの口が! 私を死なせておいて!」
雀がまくし立てた。俺が死なせた?
池の近くを逃げた俺は映りこんだ姿を見て驚く。水面には鳩と雀しか映っていなかったからだ。
ズキッ。ショックを受けた直後頭痛と共に突然記憶が甦る。
「俺は......相沢鷹行......」
じゃ、じゃあ私を死なせたと俺を罵っているこの雀はもしかして?
俺は雀を視界におさめる。正面から見るというよりは片目で見てる感じだ。もう片方の目から背後の景色の情報も入ってくる。慣れない感覚に戸惑いながらも俺は聞いた。
「お前......ひょっとして討田小鳩か?」
期待に胸が......ズシッ。胸に蹴りを入れられた。
「はぁ!? 私はシャーロット=フォン=マクデューヌよ!」
また蹴られる。いや誰だよ!? 雀が大きく見えたのは自分が鳩サイズだったからという事で理解できたが、記憶の中にそんな名前は本当になかった。
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