異世界に召喚されたが奴隷扱いされた私はエリート騎士様に溺愛される

つぐみ

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その11

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「アヤカ様、お連れしました」

「どうぞ~」


扉越しにアヤカさんの声が聞こえ、兵士が挨拶してから扉を開ける。

そこにいたのは、豪奢なソファーに優雅に座るアヤカさんだった。
ここがアヤカさんの部屋なのだろう。どこもかしこもキラキラしていて、正直目が痛い。


「やっと起きたの? 呪い子さん?」

「……」


小馬鹿にしたような物言いに苛立ちを覚えるも、ここで言い返しては相手の思う壺だと思い押し黙る。


「さて。あんたには今日から、私の専属メイドになってもらうわよ? その方が、少しはあんたの呪いも解けるでしょ?




そう言い、アヤカさんが投げ捨てるように床に一着の服を置いた。


「早くそれに着替えなさい。あと、髪もこれで隠して。いくら聖主わたしの側に居ても、そんな黒髪を見て不快に感じない人はいないだろうしね」


廊下ですれ違った女性が着ていたメイド服とはまた別物。
地味なメイド服に、同系色のスカーフ。

私が拾わず立ち尽くしていると、兵士が私の背中を押した。
その衝撃でよろめき床に倒れ込んだ私を見て、アヤカさんが高らかに笑った。


「早く拾いなさいよ、奴隷ちゃん。じゃないと、今度は左肩が使い物にならなくなるわよ?」

「……っ」


後方で微かに金属の擦れる音がして、私は奥歯を噛み締めた。

反射的に、これ以上痛い思いをしたくないと思ってしまったのだ。
でも、アヤカさんに屈したくない。

床に伏したまま動かない私に痺れを切らしたのか、更に後ろで金属の音がする。

……もう、私には成す術がなかった。

私は震える手でメイド服とスカーフを取り、胸に抱えた。



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