淫美な虜囚

ヤミイ

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119 生贄少年⑩

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 翔を瞠目させるようなオナニー方法ときたら、なんだろう?

 それを見せつけてやるだけで、彼が再び僕の躰に興味を抱き、文字通り、抱きたくなるようなー。

 それも、下等動物の性奴隷としてではなく、対等の恋人として…。

 翔の綺麗なピンク色の乳首が目に浮かぶ。

 勃起すると、先が尖って、とっても初々しく膨らむ、あの硬い蕾のような肉の芽が…。

 そして更に、腹筋で6つに割れた下腹に影を作り反り返る、あの薔薇色の肉バナナー。

 僕のよりも太く長く、先は完全に包皮が剥けて、ハート形の亀頭が常時丸出しになった猛々しい生殖器官…。

 もう一度、翔の性器に僕の性器を密着させ、二本一度に握ってもらい、コリコリコリコリ揉みしだいてほしい。

 そうして禁断の兜合わせを愉しみながら、互いの乳首を弄り合い、舐め合うのだー。

 むろん、十分に高ぶった後は本物の恋人同士のように接吻し、舌を吸い合いながら、互いの肛門に指を這わせー。

 ああ、そのためにも、最高に卑猥なオナニーを、姉さんに撮ってもらわねばならぬのだ。

 僕は例の中年男の脚に背中を持たせかけ、お尻を床につけて両足をMの字に開脚した。

 乗客たちが取り巻くなか、今やカメラマンと化した姉さんが、スマホを構えて僕の正面に片膝をつく。

「そんなとこに坐り込んで、今度は何する気?」

 肩越しに中年男が訊く。

 真上から僕の股倉の男根を見つめているのだろう、彼の呼吸もかなり荒い。

 男の問いには答えず、僕は男根を見下ろした。

 両腕を拘束されたこの状態で、果たしてアレができるだろうか。

 いつもなら、両手で太腿を抱え込み、躰を極限まで曲げればかろうじて届くのだが…。

 限界まで勃起した僕のペニスは、ぬるぬるに濡れた亀頭を鳩尾の上あたりにまで届かせている。

 腕が使えないので、頑張って腹筋だけで、上半身を前に曲げていく。

 無理やり口を突き出し、思い切り舌を伸ばしてみた。

 つーんと亀頭の匂いが鼻を衝く。

 目を開けると、舌先からほんの数ミリの位置で、ズル剥けの肉の塊が濡れ光っていた。

 くそ。

 僕は絶望に沈んだ。

 あと一息の所で、届かない。

 そんな僕に、呆れたように、男が言った。

「少年、キミ、まさか、ひとりでフェラチオを…?」
 
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