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7 握力とぬくもり
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彼が”僕”を握っていた時間ー。
それは、アクシデントにしては、ずいぶんと長いように、僕には感じられた。
まるで”僕”の海綿体の硬さと弾力を味わうかのような握り方…。
ただ握りしめただけでなく、”棒”全体を撫で回すように手のひらをぐるりと半周させ…。
あまつさえ、余り気味の包皮をめくってみせるところまで…。
彼の手に僕の体液が付着したのは、そのためだった。
体液といっても、射精の時出る精液ではない。
性交をスムーズにするため、性的興奮を覚えると前立腺が分泌するカウパー腺液と呼ばれる潤滑剤である。
尿道口から滲み出ていたその前駆液が、包皮をめくられた時、故意か偶然か、亀頭に触れた彼の手に付着したというわけだ。
彼が手を離すまでの時間は、客観的にはほんの数秒だったのかもしれない。
でも僕には、それが永遠にも感じられたのだった。
他者に躰の中心を握られる感触。
それも、完全に欲情した段階での生殖器官を、これほどまでの美青年に、いと愛しむようにぎゅっと…。
そうー。
一ノ瀬渉は、縁なしの眼鏡のよく似合う理知的な風貌の美青年だった。
上背はそれほどないが、中肉中背の身体は均整が取れており、驚くほど足が長かった。
その美青年が、はずみでとはいえ、股間の”もの”を勃たせた全裸の僕を抱きしめ、しかも、握ってきたのである。
僕には同性愛の趣味なんてない。
今までずっとそう信じ込んできた。
けれど、その自信が揺らいでしまったのが、きょうの出来事だ。
まず、痴漢に襲われただけで、勃起してしまった。
その状態は多機能トイレに連れ込まれても続き、全裸に剥かれると尚更ひどくなった。
股間の”もの”を怒張させ、乳首を勃たせた己の裸体を他人に見られることで、余計に興奮してしまったのだ。
そしてそこに現れた一ノ瀬渉の”タッチ”-。
これが決定的だったように思う。
永遠に、握っていてほしい…。
彼に抱かれながら、僕は本気でそう願っていた。
せめて、烈しく扱いて、管の中を溢れる寸前にまで昇ってきている”中身”を出させてほしい…。
そんな背徳的な感情に支配され、僕は自ら腰を突き出し、彼の手に灼熱の肉の棍棒を押しつけたのだったが…。
彼はあたかもいけないことでもしたかのように、さっと手を引っ込めてしまったのである。
そうして一ノ瀬渉と名乗った美青年は、
「じゃあ、俺はこれで」
と言い残し、僕が服を着出すのも待たず、トイレを出て行ってしまったのだった…。
それは、アクシデントにしては、ずいぶんと長いように、僕には感じられた。
まるで”僕”の海綿体の硬さと弾力を味わうかのような握り方…。
ただ握りしめただけでなく、”棒”全体を撫で回すように手のひらをぐるりと半周させ…。
あまつさえ、余り気味の包皮をめくってみせるところまで…。
彼の手に僕の体液が付着したのは、そのためだった。
体液といっても、射精の時出る精液ではない。
性交をスムーズにするため、性的興奮を覚えると前立腺が分泌するカウパー腺液と呼ばれる潤滑剤である。
尿道口から滲み出ていたその前駆液が、包皮をめくられた時、故意か偶然か、亀頭に触れた彼の手に付着したというわけだ。
彼が手を離すまでの時間は、客観的にはほんの数秒だったのかもしれない。
でも僕には、それが永遠にも感じられたのだった。
他者に躰の中心を握られる感触。
それも、完全に欲情した段階での生殖器官を、これほどまでの美青年に、いと愛しむようにぎゅっと…。
そうー。
一ノ瀬渉は、縁なしの眼鏡のよく似合う理知的な風貌の美青年だった。
上背はそれほどないが、中肉中背の身体は均整が取れており、驚くほど足が長かった。
その美青年が、はずみでとはいえ、股間の”もの”を勃たせた全裸の僕を抱きしめ、しかも、握ってきたのである。
僕には同性愛の趣味なんてない。
今までずっとそう信じ込んできた。
けれど、その自信が揺らいでしまったのが、きょうの出来事だ。
まず、痴漢に襲われただけで、勃起してしまった。
その状態は多機能トイレに連れ込まれても続き、全裸に剥かれると尚更ひどくなった。
股間の”もの”を怒張させ、乳首を勃たせた己の裸体を他人に見られることで、余計に興奮してしまったのだ。
そしてそこに現れた一ノ瀬渉の”タッチ”-。
これが決定的だったように思う。
永遠に、握っていてほしい…。
彼に抱かれながら、僕は本気でそう願っていた。
せめて、烈しく扱いて、管の中を溢れる寸前にまで昇ってきている”中身”を出させてほしい…。
そんな背徳的な感情に支配され、僕は自ら腰を突き出し、彼の手に灼熱の肉の棍棒を押しつけたのだったが…。
彼はあたかもいけないことでもしたかのように、さっと手を引っ込めてしまったのである。
そうして一ノ瀬渉と名乗った美青年は、
「じゃあ、俺はこれで」
と言い残し、僕が服を着出すのも待たず、トイレを出て行ってしまったのだった…。
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