僕は家畜人 ~”連続絶頂” どうせ逝くなら、君の手で~

ヤミイ

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9 奇妙な検査①

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「え?」
 僕はフリーズした。
 聞き間違いかと思った。
 が、鰐部と名乗った社員は、じっと僕を見つめているばかりだ。
「い、今、何と?」
 おそるおそる訊き返すと、
「適性検査のために、全裸になっていただきたいんです。服や下着は、そこに入れてください」
 ベッドの足元の藤製のラックを指差した。
「全裸、ですか…?」
 まただ。
 奇妙な既視感に、僕はめまいを覚えた。
 全裸なら、ここへ来る前、多機能トイレで痴漢男に強要されたばっかりだ。
 それを、また…。
「ええ。適性検査では、皆さんの肉体の状況を見せていただくことが必要なので」
「で、でも、健康診断の結果は、履歴書と一緒に提出しましたよね?」
「健康状態は、言ってみれば最低限の基準ですね。うちの職場では、そういった数値的なものだけではなく、具体的な判断が求められるのです」
「具体的な、判断…?」
 何のことだろう?
 だいたい、どうして、たかがアルバイトの配置決めで、全裸にならなければならないのだろうか?
 いくら考えても、わからなかった。
「あくまで全裸になるのがお嫌でしたら、この話はなかったことに」
 急に興味を失くしたようにそう言うと、鰐部氏は踵を返しかけた。
「待ってください」
 それは困る。
 僕は焦って呼び止めた。
 ここでバイトを決めておかないと、今月の生活がすでにヤバくなる。
「やります。全部脱いで、全裸になります」
「そうですか」
 鰐部氏が振り向き、眼鏡の縁を光らせた。
「では、あまり時間がないので、全裸になって、その鏡の前にお立ちください」
「は、はい…」
 まず上半身裸になり、次にパンツに手をかける。
 その時になって、パンツが酷く脱ぎにくいことに気がつき、顔が赤くなった。
 全裸。 
 なぜかその言葉だけで、前が硬くなってきている。
 いや、というか、ずっと半勃ち状態だったのが、”全裸”というワードの連呼に反応して、硬さが増してきているのだ。
 痴漢男に嬲られて性感帯が目覚めてしまった挙句、一ノ瀬渉に陰部を握り締められたあの興奮が、収まらない。
 ヤバい。
 何とかパンツを脱いだけど、今度は下着が”竿”に引っかかってしまった。
 うわ。
 いくらなんでも、ヤバ過ぎる。
 布を”首”から無理に引きはがそうとする間にも、”ソレ”はどんどん大きくなっていくのだ。
 しかも、その摩擦すら、気持ちがいい。
「どうしたんです?」
 途中で固まってしまった僕に、鰐部氏が不審そうにそう声をかけてきた。
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