僕は家畜人 ~”連続絶頂” どうせ逝くなら、君の手で~

ヤミイ

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61 僕は晒しモノ③

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 ひどくいやらしい気分だった。
 まるで自分が変態にでもなったかのように、背徳的なドキドキ感が止まらないのだ。
 ナイロン製のストッキングは、足を交差させるたびに勃起ペニスを摩擦し、僕を恍惚とさせる。
 初めのうちこそ、人に見られないように前かがみになって歩いていたが、いつしか僕はそれもやめていた。
 勃起し切った陰茎が透けて見える下半身ー。
 それを他人に見られるのが、いつしか快感になってしまっていたのである。
 地下鉄のホームへ向かうエレベーターでは、乗り合わせた人たちが一斉に動揺するのがわかった。
 汚いものでも見たかのように眉間にしわを寄せる老婦人。
 驚いて目を見開き、その後あわてて顔を背ける若い女性。
 僕の顔をちらちら盗み見しながらひそひそ話を始める女子高生の二人組。
 複数の好奇の視線を痛いほど背中に感じながら、何事もなかったように小走りに改札口に向かう。
 駅員を呼ばれると面倒なので、しばらく柱の蔭に隠れ、電車が止まってドアが開いた瞬間を狙い、飛び乗った。
 中は意外とすいていて席は空いていたけど、あえてドアの横に立つことにした。
 このほうが、他の乗客たちに下半身を見てもらえる気がしたからである。
 案の定、数人の視線がすぐに僕の股間に集まってきた。
 ジャケットの前をわざと広げてあるので、ぴたぴたのストッキングに包まれた固そうな肉バナナが丸出しだ。
 幸いなのは、5、6人いる乗客たちが、みな男性だったことだ。
 あるいはそのことが、この後の僕の人生を大きく変えてしまうきっかけになったのかも、と今になって思う。
 もしあの時、良識のある女性がひとりでも同じ車両に乗り合わせていて、変態じみた僕の所業に腹を立て、駅員に通報していたら、おそらく僕はその場で御用となり、警察でみっちりしぼられ、二度とそのようなわいせつ行為に手を染めることはなくなったはずだからだ。
 でも、悲しいかな、事実はその真逆だった。
 まず、一番近くにいた、スーツ姿のサラリーマンが立ち上がった。
 肩幅の広い、屈強な身体つきをした、30代半ばくらいのハンサムな男性だった。
 男性は僕にすり寄るようにして立つと、さりげなく僕の股間の膨らみに右手を置き、その熱さと弾力を味わうようにゆっくり揉んだ後、
「触ってほしいの?」
 耳の穴に息を吹き込みながら、湿った口調でそう訊いてきたのである。
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